学外者の運営参画を盛る

国大協特別委が法人化案大筋了承

業績給導入も提言

2001年5月22日 東京新聞 朝刊 


 国立大学協会(会長・長尾真京都大学長)の「設置形態検討特別委員会」は21日、大学運営に学外者の参画を進めることなどを盛り込んだ法人化案を大筋で了承した。教職員の身分は国家公務員が基本としたが、非公務員とする可能性も残した。教官の給与を業績給にしたり、評価の結果によって法人(大学)運営の基盤となる国からの交付金に差をつけることも提言し、大学の個性化を促す内容となった。

 国大協は、来月12日に開かれる総会に法人化案を報告する。

 法人化案では、学外者の運営参画は(1)説明責任の遂行 (2)専門能力・知識の導入 (3)社会の声や中立的視点の導入−などの面で有意義だとした。

 その上で、役員に外部の有識者が参画する道を開くだけでなく

▽運営諮問会議を改組し、学内と学外のメンバーによる経営諮問委員会を設ける

▽評議会に外部の有識者を入れる

▽有識者と学長らからなる新たな運営諮問会議を設ける−とする3案を提示。各大学の判断で一つを選択すべきだとした。

 法人化の基本条件としては、「高等教育への国の財政支出の拡大」「大学の自主性・自律性、自己責任の拡大」「大学の個性化、高等教育・学術研究の質の向上と社会への説明責任」−の3点を列挙。

 制度の具体的な枠組みとして、

▽各法人は毎年業務と経理を国民に公開する

▽学科などの再編や改組は原則として各大学で行う

▽高等教育・学術についての中長期的な政策などを検討する場を設ける

▽各法人が「4年から6年」の中期目標・計画を定め、期間中でも必要に応じて見直す

▽現在ある国立学校特別会計の調整機能を引き継いだ共同機関の設立を検討する

▽地方公共団体から各法人への寄付を認める−ことなどを提案した。

 長尾会長は「変えるとすればこういう枠組みがいいと思うことをまとめた。学問や高等教育の健全な発展から見て(政界などから)理解が足りない発言がないわけではない。国大協として(法人化問題について)社会によく知ってもらう必要がある」と話している。


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