国立大教官、企業役員兼任可能に
産業技術力強化法が成立
2000年4月14日 日本経済新聞 夕刊
国立大学教官が民間企業の役員を兼務できるようにする産業技術力強化法が14日午前の参院本会議で連立与党などの賛成多数で可決、成立した。共産党は反対した。民間の技術開発力を高めるため産官学の緊密な連携を進めるのが狙い。産官学の連携が進んでいる米国などに対抗し、産業競争力の向上につなげたい考えだ。次世代産業の育成を目的とする政府の「ミレニアム・プロジェクト」(千年紀)を法制面から推進する。
国公立大の教官の兼業を認める動きは、中谷厳一橋大教授のソニー社外取締役の兼任問題(昨年6月に教授退官)をきっかけに強まった。小渕恵三前首相が首相直属の産業競争力会議の議論をふまえ、今年1月中旬の同会議で新法制定を提唱した。
同法はこのほか
@企業と大学の実用分野に近い共同研究に国が補助金を出せるようにする
A教官らが特許取得料、維持費の軽減や免除を受けられるようにする
−−が内容。政府は企業の役員人事を決める株主総会に間に合うよう4月中の関係省令施行を目指す。