早稲田大学シンポジウム「電磁波と健康」

報告者:電磁波問題市民研究会・編集担当

 2013年2月28日に、埼玉県の早稲田大学所沢キャンパスで開かれた「早稲田大学応用脳科学研究所シンポジウム2013」で、「電磁波と健康」をテーマに研究者や市民による5題のポスター発表が行われました。
 化学物質過敏症(CS)の診断などのために、問診票の作成や検証について長年研究してきた、北條祥子さんが早稲田大学応用脳科学研究所の招聘研究員となられ、そして、北條祥子さんをはじめ、CSに取り組んできた研究者らが、電磁波についての研究チームを作ったという動きの中で、今回の発表も実現したようです。
 東北大学大学院理学研究科准教授の宮田英威さんは、細胞実験結果について発表しました。磁場を細胞に曝露させたところ、一酸化窒素の産生に影響したり、DNA鎖が切断されることが認められました。実験の最初のステップとして、環境中の磁場よりは強い磁場を曝露させましたが、電磁波が細胞に影響を与えることを改めて確認できました。今後は、より弱い磁場による実験を行うとともに、磁場作用の物理メカニズムを解明したいとのことでした。
 また、北條祥子さんは、2012年6月のシンポジウム「まちじゅう基地局時代のヒバク公害の予防と救済」で、報告などを行いました。
 土器屋美貴子さんは、北條祥子さんとともに行った、電磁波過敏症の診断などのための問診票の作成や検証について報告しました。
 また、市民団体代表の加藤やすこさんは、海外における電磁波への取り組み例などを報告しました。
 会場には、当然ながら、電磁波とは異なる分野の研究者や関係者らもいて、そのような方々に、電磁波問題について認識していただけたものと思います。


会報第81号インデックスページに戻る