携帯電話中継基地局からの電磁波は距離がかなり離れても減衰しない

 携帯電話中継基地局(アンテナ)から出る高周波電磁波はアンテナの水平方向から数度下げて照射されており、大体基地局から150メ−トル前後(100〜200メ−トルの範囲)がもっとも電力密度(あるいは電界強度)が高くなるといわれてきました。
 ところがこんど某携帯会社が住民説明会で出してきた「実測値」は従来の通説とは異なるものでした。そこでその数値を公表します。

携帯中継基地局(アンテナ)鉄塔(高さ50メ−トル)からの距離と電界密度(実測値)

鉄塔からの距離電界強度実測値
直下0.005V/m
5m0.006V/m
10m0.008V/m
20m0.002V/m
30m0.006V/m
50m0.015V/m
100m0.011V/m
200m0.016V/m
300m0.023V/m
500m0.022V/m
1km0.012V/m
2km0.008V/m

<参考>郵政省電波防護指針値=47.5V/m
(したがって某携帯会社は、実測値は防護指針値の数千分の1から1万分の1以下だから安全だと強弁しています)

[ここでわかったこと]
(1)直下より20m地点のほうが高い。
(2)最大値は300m地点で500m地点が次に高い値。
(3)1km離れても100m地点より高い値である。
(4)2km離れても30m地点より高い値である。
(5)郵政省防護指針値の5千分の1であり、「ザルツブルグの規制値は1万分の1」と比べるとかなり高い。つまり、非熱作用を考慮すれば“安全”とは言えない。


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