福岡県太宰府市長が携帯電話基地局紛争防止条例を阻止する

 携帯電話の中継基地設置を巡る紛争防止条例案について、福岡県太宰府市議会は、2011年12月15日の定例会最終本会議で、賛成多数で可決した。しかし直後に、同市の井上保広市長が、地方自治法176条に基づく再議を提案、条例成立を阻止しようとした。議案は継続審査となり、特別委員会で審議するが、再可決には3分の2以上の賛成が必要であり、今のところ成立は厳しい。条例案は、事業計画書の事前提出や住民説明会の開催などを規定しているが、電磁波による健康被害には触れず、あくまで紛争防止が目的としていた。市長は再議の提案理由について、携帯電話がどこでも円滑に使用できる環境を整備することは、住民福祉の向上や安全・安心のまちづくり上も重要だと述べた。議員の一人は、建設を知る権利さえも無いから条例を作るだけなのにと話している。
 この件については、毎日新聞福岡都市圏版2011年12月20日に掲載されています。


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