東京都の地下鉄車内で携帯電話が通じる計画は問題がある

 2011年1月20日に、ソフトバンクの孫正義社長と東京都の猪瀬直樹副知事が都庁で会談し、走行中の都営地下鉄車内で、今年中に携帯電話を使えるよう整備することで合意したそうです。東京メトロもこの話に賛同し、同様の整備をすすめると表明しました。このためには、線路内にアンテナをいくつも設置しなくてはなりませんが、通信各社の見積もりでは、約200億円かかるそうです。これでは、電磁波環境はますます悪くなります。

 2011年1月26日発行の東京新聞では、読者通信欄に「不安を感じる地下鉄携帯」と表題して、64歳の会社員が以下のように投稿しています。

 先日、ソフトバンクの社長が都内の地下鉄車両内で携帯電話のメールができるように通信環境の改善を提案したところ、東京都の副知事が関心を示したとの報道がありました。
 今はほとんどの人が携帯を持ち、メールをする時代、皆さん喜ぶことと思います。しかし、以前は車内での携帯使用はご遠慮くださいとか、病院内では使用禁止ですとか、あれほど言われていましたよね。大きな声で話すからいけないといわれていますが、ペースメーカーや病院の機器が狂うとの理由もありました。
 大きな声を出さなければいいということで、メールやゲームをやり、常に画面を見ている姿が目立ちます。大声さえ出さなければ、すべてOKなのでしょうか。何でも大勢でやれば怖くないとなって、使用禁止なんて過去のものになったのでしょうか。
 赤信号でも皆が渡っているのだから、私も渡ってしまおうなんて、なんだか心配になります。


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