各地でKDDI携帯電話基地局建設計画が中止に

 群馬県高崎市で、KDDI(au)が、高さ25メ−トルの携帯電話中継基地局を建てる計画を持ってきました。建設業者は熊谷です。これに対し、基地局から75メ−トルの至近距離に住む住民が、健康被害と景観を問題にし、2009年11月下旬から、白紙撤回を求め業者と2度交渉し、チラシも10枚ほど近所に配って段階で、「承諾が得られなければ建設は強引にしない」と言ってきて、中止になりました。白紙撤回で臨むことを決めてからわずか18日間で解決しました。

 神奈川県鎌倉市で、住宅の20m先に、KDDIが高さ15mの基地局を計画し、工事用の囲いがつくられましたが、住民が強く抗議したので中止になりました。

 富山県富山市で、KDDIが高さ30mの基地局を計画しましたが、住民の機敏な対応で中止させました。

 滋賀県大津市でKDDIが基地局を計画し、住民が反対の取り組み中です。

 宮崎県延岡市の住民30人が、KDDI携帯電話基地局からの電磁波で健康被害を受けたとして、2009年12月16日に、基地局の操業差し止めを求め、宮崎地裁延岡支部に提訴した。訴状によると、基地局は2006年10月に、3階建てアパ−トの屋上に設置され、まもなく住民に耳鳴りや肩凝りや鼻血などの症状が現れた。住民が2007年10月に、半径300メ−トル以内の全143戸にアンケ−トした結果(104戸回答)、42戸の計63人が何らかの体調不良を訴えたという。原告の弁護士によると、電磁波による将来の健康被害を予測して、操業差し止めを求める訴訟は九州でも数件あるが、現在被害を受けている住民が訴えるのは全国でも異例ではないかという。基地局から出る電磁波は、世界保健機関(WHO)や総務省の基準を下回っているが、徳田靖之弁護団長は、基地局の操業と症状が出た時期が重なることや、国際的に認知された電磁波症候群の症状と一致していることから、因果関係を立証したいとしている。(西日本新聞2009年12月17日付より)

<電磁波問題市民研究会のコメント>
立て続けに住民たちが基地局計画を中止に追い込みました。偶然でしょうが、すべてKDDI(au)です。なにか業者側に変化でもあったのでしょうか。これまでは業者はすぐにはあきらめなかったのですが・・・。


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