日本政府は日本軍性奴隷制度の被害者であるハルモニの声を聞け!
−−11.19日本軍性奴隷問題の解決を求める全国同時企画in大阪に参加し、李玉善(イ・オクソン)ハルモニの証言を聞いて−−

 全国同時企画は、ハルモニの声を語り伝えようと、在日の青年らを中心に取り組まれ、今年で3年目となる。今年は神奈川・名古屋・京都・大阪・広島・高知・福岡の国内7カ所に加え、ソウル市内の延世大・梨花女子大をはじめ韓国内の多くの大学でも様々な取り組みがなされた。
 中央公会堂で行われた大阪集会への参加者は200名を超え、会場からあふれるほどだった。

 証言をしてくださった李玉善(イ オクソン)ハルモニは釜山生まれの80歳。中国に戦後取り残され、2000年にようやく帰国。今は「ナヌムの家」で生活しておられる。


(ハルモニの証言から)
 15歳の時、道を歩いていて拉致され、トラックに放り込まれ、口を塞がれ手足を縛られ、中国の延吉にある日本軍飛行場に連れて行かれ、強制労働をさせられた上、乱暴された。電気の通った鉄条網の中に閉じこめられ、家に帰りたいと血が出るほど煉瓦をたたき続けた。そしたら、そんなに帰りたいなら連れて行ってやると言われ、連れて行かれた先が慰安所だった。
 服をやると言われ、着物と足袋と下駄を渡された。服代は借金だと言われた。何も知らない14〜15歳の子供が、一日40人、50人の相手をして、金を稼げと…兵隊はまだしも、将校が来て言うことを聞かないと、刀で斬られた。人を斬るのを見たことがありますか?斬られても言うことを聞かないと刺すんです。それでも聞かないと、斬り殺して、犬に食われろと道に捨てたんです。
 ある日、長官の相手をさせられ、「生意気だから」と殴られ刀で斬られた。今も腕に傷が残っている。刀を刺すとき、回して抜く。どんなに痛いか。
 自分たちが連れて行って、今になって、金儲けのために自分で行ったのだと言う。青年供出・女子供出と言われたが、人の供出なんて絶対にない。
 つらいので逃げた。逃げることはできたが、中国でどこがどこかわからない。結局捕まって連れ戻された。「もう逃げない」と謝れば許してやると言われたが、私は、許しを請うことはしなかった。殴られても、「また逃げる」と言った。言うことを聞かないと言って、憲兵に引き渡され、「死ね」と言って殴られた。それでも「逃げません」とは言わなかった。(殴られた後遺症で)今も両耳は遠い。足にも刀で突かれた跡が残っている。これがどうして「自分で慰安所へ言った」といえるのか?!
 家族と離され、一人中国へ。親を捜したいが探せず、やっと韓国へ記憶したら、父も母も兄もみんな死んでいた。私も死んだことになっていて、国籍も無くなっていた。「ナヌムの家」が、私を救ってくれた。とても苦労したが、国籍を回復し、そのおかげでこうして日本にも来られる。
 皆さんの前で、なぜ私が今こんな話をしなければならないのか。私は解放の日を迎えていない。まだ戦争を続けている。皆さんにお願いがある。来ているハルモニはみんな80歳、90歳。ハルモニたちが生きている間に問題を解決してほしい。私は死なない。死んでも二度でも三度でも生まれ変わって、日本政府に謝罪をさせる。
 なぜ日本は戦争の準備をするのか。日本はお金がないから賠償をしないのではないでしょう。お金があるから戦争の準備をしているのでしょう。戦争は絶対に駄目です。私は一生をかけて戦争に反対をします。


 証言の合間にハルモニはこう訴えられた。「私の言うことをひとつ残らず記録してほしい。」「私は日本政府の謝罪も賠償もいらない。記録を出してほしい。慰安所は部隊で管理し、その記録があるはずだ。私はいつ、どうやって、どこへ連れて行かれたのか。その記録を出してほしい。年若いものを連れて行き、殴り、血だるまにし、踏みにじった。その記録を出してほしい。」
 ハルモニがおっしゃるとおり、加害者である日本政府こそが、彼女たちが生き、虐げられたその記録を明らかにする責任を持つ。彼女達が名前を奪われ、家族を奪われ、人間としての尊厳を奪われたという記録。それを明らかにすること抜きに、本当の謝罪も解決もあり得ない。にもかかわらず、日本政府はその責任を一切果たさず、逃げ回ってきた。
 その挙げ句に、下村博文官房副長官は、「事実関係をよく研究し合って、時間をかけて客観的、科学的知識を収集して考えるべき」と言い放った。河野談話を踏襲するとした安倍首相に対するこの言葉は、単なる首相への「牽制」などでは片づけられない。今まで幾度となく語られてきたハルモニたち生き証人の声を全く無視し、「客観的、科学的知識」とは認めず、未だに事実を事実として認めず、「時間をかけて」被害者たちが死ぬ日を待っていることを示している。
 一昨年の大阪集会で証言された吉元玉(キル・ウォノオク)ハルモニは「日本に来るのはいやだ。本当はこんな話をしたくない」とおっしゃった。でも今年もまた、何の解決もされず、いや、安倍首相が就任し、教育基本法の改悪が差し迫るという、より悪い状況の中で、ハルモニに証言を強いなければならない日本の現状。身を削るように、自らの体験を語ってくださるハルモニたちに、私たちはまだ何一つ返すことができずにいる。
 ハルモニでもなく、韓国の運動でもなく、私たち、日本人こそが日本政府に謝罪させるその責任を負っていることを決して忘れてはならない。突きつけられている課題は重い。


★カンパのお願い★
  日本軍「慰安婦」被害者の名誉と尊厳回復のための
      韓国ソウル「戦争と女性の人権博物館建設基金」にご協力下さい

 以前からHP上でもお願いしている通り、韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)が「戦争と女性の人権博物館」建設のための基金を呼びかけています。
 今回の証言集会でも、主催者の呼びかけでカンパが募られました。日本軍「慰安婦」被害者ハルモニたちの闘いを記録し、記憶するためのこの博物館建設は、本来は加害者である日本側が責任を持って行うべきことだと、ハルモニの証言を聞いて改めて思いました。どうか、日本の仲間の皆様、改めてカンパへのご協力をお願いします。

  カンパ振込先(日本国内に郵便局の振込口座が開設されてます)
    口座番号 00130−1−296709
    口座名義 「韓国挺身隊問題対策協議会日本後援会」係


 会場内で、主催者の方にお願いして、教育基本法改悪反対のマンガ「教育は誰のものか」を販売させていただきました。「若い人にも広めるために、こういうのが欲しかった」と、参加者に多くの関心を寄せていただき、購入してもらいました。この場を借りて、お礼を申し上げます。
(高校教員S.I)



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