日本軍「慰安婦」被害者の名誉と尊厳回復のための
韓国ソウル「戦争と女性の人権 博物館建設基金」
関連情報のページ

 このページでは、日本軍「慰安婦」問題や「戦争と女性の人権 博物館」建設をめぐる動きなどについて、「韓国挺身隊問題対策協議会」のホームページからの翻訳を中心に関連情報を掲載していきます。翻訳文の全責任は署名事務局が負うものです。
(韓国挺身隊問題対策協議会のホームページhttp://www.womenandwar.net/

2008年4月7日
アメリカの戦争拡大と日本の有事法制に反対する署名事務局



「挺対協」の活動紹介

 「この記事には、"○○ハルモニ"という記述が数多く登場します。"ハルモニ(Halmoni)"という言葉は、韓国(朝鮮)語で「おばあさん」を意味しますが、日本軍"慰安婦"被害者たちである韓国のおばあさんたちの活動によって、日本軍性奴隷の実体が世界に知られるようになり、"ハルモニ"という言葉が、日本軍性奴隷の被害者たち全体を意味する言葉(HALMUNY)として国際的に使用されるようになりました。 "○○ハルモニ"という表現には、そのような意味が込められています。また、日本軍性奴隷の被害者たちが、被害を受けられた時は「少女だった」のであり、今は「おばあさんになられた」ということの重さも、この言葉には込められていると言います。」


817回水曜デモ、挺対協事務局主管で行なわれる  (6月11日)
http://www.womenandwar.net/bbs/?tbl=M017&mode=V&id=1182


▲挺対協事務局主管で開いた817次水曜デモ 写真:尹美香

 今日の水曜デモは、申請した主管団体がなく、挺対協事務局でやりました。
他の時とは違って、最も早く日本大使館の前に挺対協旗を立てました。いつもの時と同じように、日本大使館の前には戦闘警察のバス二台が、日本大使館の塀を防いでいて、戦闘警察官たちが、日本大使館の正門を守って立っていました。そして戦闘警察官たちが出てきて、ポリスラインを設置しました。
 姜日出(Kang-Irchul)、朴玉善(Pag-Okson)、李玉善(I-Oksin)、「チュニ(Pe-Chuni)の各ハルモニ、李順徳(I-Sundok)ハルモニそして順徳ハルモニの友人のハルモニが、最前列に座りました。
 その後に修道女さまたちもお立ちになり、日本の東京から来られた方々、ナヌム(Nanum:分ち合い)の家と挺対協でボランティアしている青年たち、歴史学徒だと自己紹介した女子大生とまた他の大学生たち、劇団ナビ(Nabi:蝶々)の会員たちがナビ・ピケット(注2)を持って立ちました。
 挺対協実行委員である李ギョンヒ(I-Gyonghi)文化広報委委員長は、はやくも、数カ月になった幼い子どもと一緒にデモに出てきています。他のデモの時とは違って姜珠慧(Kang-Juhe)事務局長が司会をして、尹美香代表が経過報告をしました。大学生の自由発言、日本からこられた方の自由発言も続いて、私たちの決意を集めて声明書を読みました。そして818次水曜デモで会うことを約束しました。

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(注2)集会の写真をよく見ると分かるが、蝶々の模様をあしらったプラカードの一種。


挺対協旗を作って (6月10日)
 挺対協も旗を作りました。午後7時にソウル市庁広場で行なわれる6・10抗争21周年を迎えての蝋燭デモに参加するための準備を、旗を作ることから始めました。薄紫色の布地に蝶々を描いて、韓国挺身隊問題対策協議会の文字を書きました。
 ウーン....素朴ながらも独特です。
 これに先立ち女性諸団体は、狂牛病の危険がある米国産牛肉輸入全面再協議要求女性宣言発表記者会見を開催しました。女性たちは、宣言文発表を通して「6・100民主抗争21周年をむかえた今日、私たち女性は、87年に独裁打倒を叫びながら民主主義の歴史を作っていった経験と、2008年に蝋燭の灯り文化祭によて点火された真の参加民主主義の新しい歴史的経験を盛り込んで、全面再協議がなされるその日まで、道路で生活の中で、蝋燭の灯りを明かしていくだろう。」と宣言しました。

吉元玉ハルモニ、東京市民集会で証言 (6月10日)
 今日は、日本の東京の参議院会館で、吉元玉ハルモニと中国の被害者ハルモニが国会議員たちと秘書たちがいる席で証言をする公聴会の日です。
 吉元玉ハルモニは、証言で、13歳の折に、術策によって「慰安婦」として連行された後、何も知らない女の子に軍人たちを押し込んで、拒否すると殴り、泣くと殴り、痛くて泣けばだからといって殴るなど、暴力の中でずっと強姦にあっていたことを証言しました。
 横根(注1)という性病に罹ってラッパ管を塞いでしまい、子ども産めないようにさせて、そのことによって20代の折に子宮を摘出するほかはなかったという話。解放されたのに、故郷である平壌(Pyongyang)に帰ることができず、今まで一人で生きてきた話...、そして大変だが水曜デモに欠かすことなく参加すること、痛いながらもヨーロッパ議会に行って証言もして思うことは、真実を明らかにするためにということ、米国でも私たちの手助けをしてやると言った。
 しかし重要なのは日本政府が変わることだ。日本政府が一日も早く謝罪して賠償することができるように、皆さんが努力してほしい。それを私がお願いするためにここまできた。ただ一度だけでも、あなた方が直接この被害にあったと考えてみてほしい。そして積極的に努力してほしいと要請しました。

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(注1)性病などのために、ももの付け根のリンパ節に生じる腫れ物



日本の民主・共産・社民・新党日本と無所属議員ら、参議院に「慰安婦」問題の解決を図る「戦時性的強制被害者問題の解決の促進に関する法律案」共同提出  (6月10日)
 2002年から8回目の提出として、昨年の米国、オランダ、カナダ、ヨーロッパ連合議会の「慰安婦」決議採択後は初めて、法案を提出したとの知らせがきました。
 提案者は、岡崎トミ子、円より子、千葉景子、神本恵美子、喜納昌吉、直嶋正行、福山哲郎(以上民主)、紙智子(共産)、福島みずほ(社民)、田中康夫(新党日本)、糸数慶子(無所属)、川田龍平(無所属)の12議員。賛同者は、民主24、国民新党1、共産6、社民4議員の合計35議員です。


▲参議院に法案提出 写真:尹美香


816次水曜デモ、韓国教会女性連合会が主管 (6月4日)


▲ 写真:816次水曜デモ 撮影:尹美香(Yung-Miyang)「挺対協」常任代表

 今日も雨が降った止んだりの中で、水曜デモが行なわれました。近頃は、大学生たちが明け方まで蝋燭デモに参加するからなのか、水曜デモに大学生たちの参加が低調そうに見えます。ここ何週か、参加者が30人程度に留まっています。
 今日のデモは、韓国教会女性連合会が主管しました。韓国教会女性連合会の実務者たちと教師委員の委員長さま、委員らが共に参加し、雨が降ったり止んだりする中でも力強く進めました。
 "アマレッツ"(注1)が、「人」「顔をしかめないでよ」の歌を歌って、雰囲気をかきたててくれました。挺対協でボランティア活動をとてもがんばっているフミさんが、自由発言として、まず日本大使館に向かって、「自分は日本にいる時、日本軍「慰安婦」問題について知らなかったのだが、これは日本政府が誤った教育をしているためだ」と言い、「日本大使館は、毎週水曜日こちらで水曜デモが開かれるからよく分かっていることだ」と言い、「日本政府と国民に正しく知らせて、真実が分かるようせよ」と発言しました。
 今日も変わることなく、劇団ナビ(Nabi:蝶々)、大学生たち、修道女さまたちが参加され、日本の宝塚で井口さんなどと共に活動している方々も参加されました。
 「チュニ(Pe-Cuni)ハルモニ、李玉善(I-Okson)ハルモニ、姜日出(Kang-Ilchul)ハルモニ、朴玉善(Pak-Okson)ハルモニ、李容洙(I-Yongsu)ハルモニ、吉元玉(Ikl-Wonok)ハルモニ、李順徳(I-Sundok)ハルモニが参加しました。

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(注1) キリスト教系の「監理教(Kamnikyo)大学」の学生サークル
http://www.womenandwar.net/bbs/?tbl=M017&mode=V&id=1176



李明博政府スタート100日時局宣言 (6月3日)
 午前11時に環境財団レイチェル・カースン・ルームで開催された"李明博政府スタート100日に際して、社会元老および各界要人100人の時局宣言文発表記者会見に参加しました。
 参加者たちは記者会見文を通して、李明博大統領が就任した後の100日の間、民主主義が後退していることを憂慮して、非道徳な内閣と大統領府秘書官らの辞退要求と、米国の狂牛病牛肉輸入交渉を全面再検討して全面的再協議に入ることを促し求めました。
 また反生命的企画である大運河建設の完全白紙化と、放送の独立性と公共性保障、学生たちに競争だけ強要する学校自律化措置、医療保険民営化、公共部門民営化政策を直ちに打ち切ることを促し求めました。
http://www.womenandwar.net/bbs/index.php?tbl=M101&cat=&mode=V&id=109&SN=0&SK=&SW=



チョップル少女(Choppul-Sonyo:ロウソクの灯の少女)(*1)、第815次水曜デモに現れる(08-06-05)
 第815次水曜デモを反米女性会の主管によって開きました。水曜日ごとに雨が降り、天気が意地悪なのは何故なのか...。ところで不思議にもデモを始めると雨が降りませんでした。
 雨がたくさん降って、「ナムヌ(Nanum:分ち合い)の家」のハルモニたちもこられなかったし、李容洙(I-Yongsu)ハルモニも来られませんでした。それでいつもの時のように吉元玉(Kil-Wonok)ハルモニと李順徳(I-Sundok)ハルモニが強固なしんばり棒になって座っておられ、スローガンも一番力強く叫びました。
 近頃最も流行っている歌「大韓民国は民主共和国だ」も歌って、李明博政府の外交政策、米国のBSE牛肉の輸入政策などに対して糾弾もし...。天気が曇って皆の声が土に落ちて、空へ高く鳴り響かせるのに大変でしたが、最近の希望的な諸変化と、この諸変化を嫌う人々の恐れに対して、知らしめるデモでした。
 まもなく,李明博(I-Myongbak)大統領の顔の仮面をした人が、ボクシング・スタイルで登場。「勉強をしない人が大運河に反対する」「ハルモニたちの痛みを胸に埋めろ」などと妄言を吐き出します。この姿を見た「チョップル少女」が、ボクシング・スタイルで登場。スイング、ストレート、そして強打を放ちながら妄言を続けている李明博大統領を打ち負かします。
 パフォーマンスが終わり、この様子を見ておられた吉元玉ハルモニが発言を申請され、「子どもが殴られるのを見ている父親は胸が痛くないのか、李明博大統領が日本に行ってあのように言い、胸が痛かっただろう」と仰り、巧妙に李明博大統領の偏狭な外交政策をあざ笑っておやりになりました。
 ハルモニは大統領を家族と思っているのに、大統領はハルモニを何ほどに感じておられるか、ほんとにもう...訊ねたいです。
 反米女性会張スジョン(Chang-Sujong)執行委員長が順番の最後に声明書を読んで、水曜デモが終わったことを知らせると、空から雨が降ります。
李順徳ハルモニが口を開かれ、大きい声で「ありがとうございます。私たちの仕事をみな終わらせて、雨が降るようにして下さって」(*2)。私たちは皆笑いました。ハルモニのその姿がどんなに可愛いいか....。

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(*1)米国産牛肉制限撤廃反対闘争の中で、大流行している「キャラクター」。単独では、左のような構図だが、集会では大抵右のようにスローガンを持ったポーズが多い。今回の米国産牛肉制限撤廃反対闘争が中高生のローソク集会から始まったことを象徴するキャラクターである。
(*2)李順徳ハルモニは熱心なキリスト者。

http://www.womenandwar.net/bbs/?tbl=M017&mode=V&id=1175



大阪のトンギル・マダン(Tongil-Madang:統一の広場)で、日本軍「慰安婦」写真展及び戦争と女性人権博物館の広報活動、博物館募金のための歌手李政美(I-Jongmi)さんの大阪公演の広報活動を展開
 今年が第15回目になりました。大阪で、毎年「トンギル・マダン」の行事を開催してきましたが、今年も変わりなく行なわれました。在日民主女性会の方清子(Pang-Chonja)さんをはじめとして、会員たちがブースで「慰安婦」問題の広報と博物館建設のための広報行事を行ないました。
 この行事に、韓国からは北韓(*3)の子どもたちへの豆乳支援事業をやっている孫美姫(Son-Mihi)本部長が参加して、挺対協でもイム・ジヨン(Im-Jiyong)ボランティア参加し、広報ブースの準備および撮影などの活動をしてきました。
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(*3)韓国の民主運動では、朝鮮民主主義人民共和国のことを「北韓(Pukkan)」あるいは「北(Puk)」と呼び、大韓民国のことを「南韓(Naman)」あるいは「南(Nam)」と呼ぶ。これは日本で、大韓民国を「韓国」、朝鮮民主主義人民共和国を「北朝鮮」と呼ぶのとは意味が異なる。日本の場合は、「韓国」は国名であるのに対して、「北朝鮮」は地域名に過ぎない。

http://www.womenandwar.net/bbs/index.php?tbl=M101&cat=&mode=V&id=108&SN=0&SK=&SW=




第814次水曜デモ、韓国女性団体連合が主管しました。(5月21日掲載)
 韓国女性団体連合(以下女性連合)が主管した第814次水曜デモ、一騎当千のエネルギーを持って参加した女性連合の実務者たちは、うら若い女性の力が何であるかを見せて余りありました。
 司会を引き受けたハンファンジュヨン(Hanhwangjuyon)活動家は、初めて水曜デモの司会を引き受けるといいながら、「失敗しても、可愛いいと見てやって下さい」と言って始めましたが、一度の失敗もありませんでした。
 李ヨンス(I-Yongsu)ハルモニは、デモを始めるやいなや彼女に、「今日は第何次の水曜デモですか」と尋ねてくれ、と言います。ハルモニの要請通り司会者は、「李ヨンス・ハルモニ、今日は第何次の水曜デモですか」と尋ねます。ハルモニは、「は〜い、第814次です」と力強い声で答えます。このようにして私たちは、ハルモニによって、皆ひとしきり笑って第814次水曜デモを始めることができました。
 岩のようにどっしりとした歌に合わせて、女性連合金ミラン(Kim-Miran)組織部長と日本の憲法9条連の吉川さんが一緒に踊り、続いて姜珠慧(Kang-Juhe)事務局長が、国連人権理事会実務グループの日本政府人権状況検討報告書採択活動と国連人権理事国選出問題、日本の女性たちの活動などについて経過報告をしました。
 経過報告の後、参加団体紹介がありました。変わることなく、劇団ナビ(蝶々)の団員たちが参加していて、大邱(Tegu)から上京してきた女子学生たち、延世大学の学生たち、アムネスティの活動家たち、フランス放送局記者と演出家も一緒に行動しました。
 姜日出(Kang-Ilchul)ハルモニ、李玉善(I-Okson)ハルモニ、朴玉善(Pak-Okson)ハルモニ、李ヨンス(I-Yongsu)ハルモニ、吉元玉(Kil-Wonok)ハルモニ、「チュニ(Pe-Chuni)ハルモニが参加して、最前列に座りました。
 女性連合活動家たちが、「私たちが作ります」という歌に合わせて、力がむくむくと湧き出る律動を見せてくれ、全州(Chonju)の金パンス(Kim-Pansu)老の自由発言、李ヨンス・ハルモニの自由発言につながりました。
 李ヨンス・ハルモニは、日本は暇なら暇潰しとして妄言をしながら、竹島が日本の土地だというが、竹島は「チュット(Chukto)」だが、チュットは泰安(Tean)半島(忠清南道)にあるのに、その土地が自らの土地だと言い張るのか、と日本政府をからかってくれました(注1)。
 それだけでなく、李明博大統領の外交を批判しながら、米国に行っては狂牛病牛肉の輸入を承諾すると、その次に日本で行っては謝罪要求はしないと言い、いったい何処の国の大統領なのかわからないと仰いました。
 李ヨンス・ハルモニの自由発言を受け継いで、やはり金ミラン女性連合組織部長が声明書を朗読し。第814次水曜デモは終わりました。
http://www.womenandwar.net/bbs/?tbl=M017&mode= V&id=1174より

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(訳者注1)韓国では、日本名「竹島」は独島(Tokto)である。ところで、漢字で「竹島」、韓国語の発音ではChuktoなる島が、忠青南道(Chungchong-namdo)の泰安半島に囲まれた湾の中にある。そこで、李ヨンス・ハルモニは、「竹島(Chukto)というのは、忠青南道にあるが、それが日本領だというのか?」とジョークを飛ばされたのであった。



日本軍「慰安婦」被害者たちの声を無視する日本政府が人権理事国としての資格を持っているのかを問う(5月20日掲載)

 去る5月5日から19日まで、国連人権理事会国家別人権状況定期検討(Universal Periodic Review)において、日本の人権状況について検討がなされました。ここで、フランス、オランダ、南北韓(注2)などが、日本政府に向かって、日本軍「慰安婦」問題解決を要求し、フィリピン、中国なども人身売買と歴史問題に対する言及を通して、これを指摘しました。
 そしてこのような諸国家の勧告と質問を盛り込んだ国連人権理事会実務グループの報告書が採択されました。
 今回採択された報告書は、来る6月2日から13日まで開かれる全体会議で議論された後、最終決議によって確定する予定です。
 日本政府は、この全体会議で実務グループの勧告を受け入れるのかどうかについて、立場を明らかにしなければなりません。
 国家別人権状況定期検討の中で、各国の勧告と質問に対する答弁で日本軍「慰安婦」問題に対する責任を回避する態度を繰り返した日本政府が、国連人権理事国としての資格を持っているのかどうかについて憂慮を表明するために、韓国挺身隊問題対策協議会は次のような声明を発表して各国政府代表に伝達します。
 国連人権理事会理事国選挙は、来る5月21日国連総会(ニューヨーク)で開かれ、今回の選挙では15の理事国を新しく選出するようになります。
 この中で、アジア地域では4つの理事国の席をめぐって競争を繰り広げるようになり、日本と韓国などが再信任を問う予定です。
 この他にも、バーレーン、パキスタン、スリランカ、東ティモールなどが候補国です。
 付け加えて、人権理事会理事国は、地域別に理事国数を割り当てた後、該当地域で過半数の得票を得る国の中で、票をたくさん得た国順に選出され、3回連続の担当は禁止しています。
添付:声明書
担当:安ソンミ(An-Sonmi)幹事(02-365-4016 / 010-3824-4190).
韓国挺身隊問題対策協議会
共同代表尹美香(Yun-Mihyang)(常任) 韓グギョム(Han-Gugyom)((職任省略)

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(訳者注2)韓国の民主運動では、朝鮮民主主義人民共和国のことを「北韓(Pukkan)」あるいは「北(Puk)」と呼び、大韓民国のことを「南韓(Naman)」あるいは「南(Nam)」と呼ぶ。これは日本で、大韓民国を「韓国」、朝鮮民主主義人民共和国を「北朝鮮」と呼ぶのとは意味が異なる。日本の場合は、「韓国」は国名であるのに対して、「北朝鮮」は地域名に過ぎない。


声明書全文

日本軍「慰安婦」被害者たちの声を無視する日本政府が
人権理事国としての資格を持っているのかを問う


 5月21日、国連人権理事会の理事国選出を控えて、私たちはアジア地域の候補に名乗り出た日本政府が、果たして人権理事国としての資格を持っているのか問わざるをえない。
 去る5月5日から19日まで行なわれた国家別人権状況定期検討(Universal Periodic Review)で、日本の人権状況に対する定期検討がなされた。この席で各国政府は、第2次大戦中に日本政府によって強行された日本軍性的奴隷犯罪を解決しろとの勧告と質問を提出した。フランス政府は、「慰安婦」問題が第2次世界大戦中に起きた強制売春であることを明確にし、この間数回なされた国際社会の勧告のとおり、「慰安婦」問題に対する「恒久的な解決策(lasting solution)」を見出すことを促した。オランダ政府も、国連人権条約機構など国際社会の関連勧告を守るために、日本政府がどんな措置を取ったのかと質問した。北韓もやはり、「慰安婦」問題は、もちろん過去に日本政府が被害をもたらせた諸国家に対して具体的な措置を取ることを強力に促し、韓国政府もやはり、「慰安婦」問題に対する国連女性差別撤廃委員会(CEDAW)と拷問防止委員会(CAT)そして特別報告官の勧告を誠実に履行することをより強力に要求した。またフィリピンと中国もやはり、「人身売買」と「歴史的な問題」に対する言及を通して、迂回的に「慰安婦」問題を指摘した。
 しかしこのような各国政府の勧告と質問に対して、日本政府は、「慰安婦」問題に対する真相と法的責任を否定する既存の態度を繰り返しつつ、これにういて1993年に謝ったことがありながら、サンフランシスコ平和条約と韓日請求権協定などによって既に法的に解決されており、昨年活動を終了した国民基金(女性のためのアジア平和国民基金)を通じて、相当な補償をしたと主張した。だがこのような日本政府の答弁は、「慰安婦」問題に対する真相と法的責任を否定する既存の態度を繰り返すことに過ぎない。
 この間、国連人権条約機構などと特別報告官は、数回の調査と勧告を通して日本政府の義務履行を要求し、最近では米国、オランダ、カナダ、ヨーロッパ連合議会において、日本政府が被害者たちが望む賠償と責任措置を取っていないことに注目しながら、日本軍「慰安婦」決議案を採択するに至った。
 日本政府が、人権擁護国であることを自任しながら、人権理事国としての再信任を国際社会に問うのなら、「慰安婦」問題に対する国際社会と国連人権機構の勧告を尊重する姿を見せてこそ当たり前だ。しかし今回の検討を控えても、国家報告書に「慰安婦」問題について全く言及しなかったのみならず、人権理事国選出のための自発的公約にもこの問題に対する履行約束を入れなかった。第2次大戦が終わって半世紀が過ぎた今日まで、問題の解決を見ることができずに目を閉じなければならない日本軍「慰安婦」被害者たちは、日本政府のこのような法的責任の回避と犯罪否認により、現在まで明白に人権侵害を受けている。16年を越えて毎週水曜日ごとに通りに出て、名誉回復と正義実現を叫ぶ被害者たちの訴えの前に、日本政府は、黙して答えずで一貫している。高齢の被害者たちが皆目をとじる前に、日本政府は一日も早く問題解決のために行動に出なければならない。
 日本政府は、国連人権理事国になるために、自ら国際社会で人権先進国であると過大に宣伝しているが、自国の戦争犯罪によって人権侵害を受けた被害者たちを、67年が過ぎるのに相変らず人権回復を受けられずにいる数多くの戦争被害者たちを無視したまま、日本政府は国連人権理事国になることができない。
 日本政府が本当に人権先進国に生まれ変わることを望むのなら、日本軍「慰安婦」問題の解決に向かった誠実な意志を国際社会に見せてくれることを促し求める。日本軍「慰安婦」問題に対する正しい解決は、今も地球村のあちこちで続いている戦時下の女性暴行を根絶させるための意味のある歩みになるであろうし、日本国内の根本的な人権侵害要素の除去と人権状況改善の礎石になるであろう。

2008年5月20日

吉元玉(Kil-Wonok)、李ヨンス(I-Yongsu)他、日本軍「慰安婦」被害生存者100人
韓国挺身隊問題対策協議会
韓国女性団体連合、韓国女性民友会、KNCC両性平等委員会、平和を作る女性会、キリスト教大韓監理会女宣教会全国連合会、キリスト女民会、新しい世の中を開く天主教女性行動隊、梨花民主同友会、全国女子大生代表者協議会、キリスト教大韓監理会全国女教役者会、大韓キリスト教長老会全国女教役者連合会、女性教会、日本軍「慰安婦」ハルモニと共にある統営・巨済市民の会、韓国教会女性連合会、韓国キリスト教長老会女信徒会全国連合会、韓国キリスト教長老会女教役者協議会、韓国女神学者協議会、韓国挺身隊研究所、韓国女性のホットライン連合、韓国女子修道会修道院長連合会、挺身隊ハルモニと共にある市民の会

http://www.womenandwar.net/bbs/?tbl=M017& mode=V&id=1173より


------------------------------ (以上、5/23 更新)


李明博(I-Myongbak)大統領訪日に際しての記者会見文
(韓国語の「決議文」の下に、この日本語の「決議文」が掲載されており、それを以下に転載する。明白なミスプリは、署名事務局の責任において訂正した。また「イ・ミョンバク」は「李明博」とした。)

李明博大統領は、日本政府に日本軍「慰安婦」問題解決を強力に求め、正しい過去清算を通じた日韓関係定立のため努力せよ!!

4月15日から李明博大統領は、就任後初めての海外歴訪でアメリカと日本を訪問することになった。これを前に13日午前10時、李明博大統領は、米日歴訪と関連した対国民記者会見を持ち、「今回の訪問は、新政府が追及する実利外交の第一歩」だとしながら「伝統的友邦国との関係をより強固にし、東北アの平和と共同繁栄のための方案について深みのある意見を分かち合うもの」であると明らかにした。加えて、国益を最優先にする実利主義外交を強化するものだという立場を強調した。

しかし、李明博大統領が言う『実利外交』について、この間正しい過去清算と真の日韓関係定立のため努力してきた、日本の植民地下での被害者と市民団体としては大きな憂慮をせずにはいられない。

李明博大統領は、すでに1月17日の外信記者会見で「成熟した日韓関係のため『謝罪せよ』『反省せよ』という話はしたくない」という発言をしており、以降3・1記念日の記念式でも「歴史の真実を無視してはならないが、いつまでも過去に縛られ未来の関係まで放棄するわけにはいかない」と危険な歴史認識を表したためだ。

すでに80を超えた高齢の日本軍「慰安婦」被害者は、去る17年間正義実現と名誉と人権回復のため各国を巡回し、街頭に出て日本政府の責任ある問題解決を求めてきた。このような被害者と市民の声に各国でも応答し、昨年にはアメリカ、オランダ、カナダ、EU議会で日本政府の謝罪と法的責任を求める決議案が通過されるに至った。

私たちは、今回の李明博大統領の訪日で、正しい過去清算を通じた真の日韓関係が定立されることを望む。

日本植民地下での被害者は、今回の大統領の訪日に自国の国民の人権が実現され、過去の傷が洗い流される真の『国益』優先の外交活動を繰り広げてくれることを希望する。このような高齢の日本軍「慰安婦」被害者の切な願いを理解し、李明博大統領が日本軍「慰安婦」問題解決に日本政府が責任ある姿勢で臨むことを促すよう望む。

真の未来志向的日韓関係は、『実利』を超え『人権と正義』が優先されなければならないことを忘れず、今回の李明博大統領の初訪日外交が、新政府は真の国民の政府であるということを見せてくれる第一歩になることを懇切に願う。

2008年4月14日

日本軍「慰安婦」被害者104名
韓国挺身隊問題対策協議会、ナヌムの家、アジア平和と歴史教育連帯

http://www.womenandwar.net/bbs/?tbl=M017&mode=V&id=1149

08-04-14 UP



李明博大統領の訪日に際する記者会見
― 李明博大統領は、日本政府に、日本軍『慰安婦』問題解決を促し、歴史歪曲問題にきっぱりと対処せよ!


○ 平和の挨拶を伝えます。
○ 来る4月15日から、李明博大統領は、米国と日本を訪問することになります。
 大統領就任後、行われる初めての海外歴訪を通して、大統領が主張してきた実用外交を繰り広げると強調しています。
○ しかし大統領が語る『実用外交』は、多くの憂慮をもたらしています。
 すでに当選者となった時期から、「成熟した韓日関係のために、『謝罪せよ』、『反省せよ』という言葉を言いたくない」という発言によって論議を生んだし、大統領就任後、三一節(Samilchol)[注1]記念演説では、「韓国と日本も、互いに実用の姿勢によって未来指向的関係を形成していかなければならない」と語ったことがあるためです。
○ 日本軍『慰安婦』被害者たちは、李明博大統領の発言があった後、「どういう資格で謝罪を要求しないというのか」として、怒りを顕わにしています。
 挺身隊対策協は、依然として日本の戦争犯罪によって人権を侵害されている多くの被害者たちが、堂々と生きている現実において、「過去は問わないでおこう」式の政策が、実用であるかのように語る大統領の歴史観に、深い憂慮を表しながら、真の韓国・日本間の未来指向的関係のために、日本軍『慰安婦』問題の解決を日本政府に要求することを促し求める記者会見を開催します。
○ 日本軍『慰安婦』問題の解決をはじめとして、韓国・日本間の正しい歴史の定立と被害者たちの人権回復が成されるように、積極的な報道を要請致します。
(問い合わせ:安(An)ソンミ(Sonmi)マスコミ広報担当 02-365-4016,011-9878-4190)

-- 記者会見概要 --
・日時:2008年4月14日(月)午前11時30分
・場所:大統領府の前(景福宮(Kyongbokkung)後門近く)
・式次第:記者会見趣旨説明、参加者紹介、記者会見文朗読など
韓国挺身隊問題対策協議会
共同代表ユン(Yun)ミヒャン(Mihyang)〔常任〕 韓(Han)グギョン(Gugyom)〔職責省略〕

http://www.womenandwar.net/bbs/?tbl=M017&mode=V&id=1148

08-04-13 UP

[注1]三一節は、1919年3月1日に起こった独立運動を記念する韓国の祝日で、毎年様々な行事が行われている。



再び仁川(Inchon)から悲報が飛び込できました。
仁川に住んでおられた呂(Yo)ポクシル(Pokshil)ハルモニが亡くなられました。
ハルモニは、1922年全羅南道(Chollanamdo)、長興(Changhung)で生まれ、早くお母さんと死に別れ、トンセン(Tongseng:弟か妹)と一緒に、病に罹ったお父さんをお世話しているさなか、18歳になった年に家に押しかけてきた巡査たちに強制連行されました。
中国の慰安所で性的奴隷生活を強要され、劇的に帰還して苦しい生活を送っておられましたが、最近入院されていた仁川赤十字病院で、昨日夕方7時頃、目を閉じられました。
ハルモニの行く道が寂しくないように、多くの方が弔問して冥福を祈って下さるようお願いいたします。
ハルモニ、安らかにお眠り下さい!
葬儀室:仁川赤十字病院
連絡:カン・ジュヘ(Kang-Juhe)事務局長(011-9119-4050)

http://www.womenandwar.net/bbs/?tbl=M017&mode=V&id=1147

08-04-04 UP


金ウムヂョン(Kim-Umjon)ハルモニ(Halmoni:おばあさん)の冥福を祈ります。
 1924年慶尚南道(Kyongsangnamdo)昌寧(Changnyong)で生まれた金ウムヂョンおばあさんは、17才の時、良いところに就職させてくれるという言葉にだまされて、中国に連れて行かれ、3年間『慰安婦』としてあくどい苦痛にあいました。
 帰国後も苦しい生活を送っていたが、今日明け方1時頃、恨(Han)が多い人生を後にして眠りにつきました。
 多くの方々が、おばあさんの最後の行く道にご一緒して下さり、冥福を祈って下さい。
葬儀場:慶尚南道、馬山(Masan)新馬山:延世(Yonse)病院葬儀場
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08-04-03UP

第807回水曜デモ
 韓国性暴行相談所の主管によって、第807回水曜デモが開かれました。朝からしとしと降る雨に、雨具と傘などを取り揃えながら、情けない気持ちで空を見上げたが・・・。

 日本大使館の前に集まった皆は、『花雨』が降っていると言い、喜んで一つの心になって人権と平和を歌いました。

 岩のように力に満ちた始まりを告げて、カン・ジュヘ(Kang-Juhe)事務局長の経過報告を通して、挺身隊対策協が一週間駆けてきた内容を皆と共有しました。引き続きピジャメ連帯で活動している趙ヤックトル(Cho-Yaktol)さんが、「平和とは何なのか」という歌を歌いました。

工場から追い出された労働者が、元職復職するのか平和
お化け、ヒキガエル、サンショウウオが生息地失わないのが平和
行きたいところに障害者も行けるようにするのが平和
この土地を作ってきた農民たちが(これ以上)奪われないのが平和
性売買、性暴力、性差別も、これ以上存在しない世の中

 このように続く歌詞の内容を吟味しながら、皆が一つの心になって歌いました。そして、韓国アナバプティストと一緒にオーストラリアから来た宣教師の方々が出てきて、水曜デモが行っている正しい道、おばあさんたちの勇気に対して、熱い連帯のメッセージを送りつつ、共に行動することを約束しました。
 各大学から訪ねてきた学生たちと「苦しい情熱の娘修道女会」、「黄海道(Hoanghedo)クッ(Kut)(*1)保存伝授会」、「劇団ナビ(Nabi:蝶々)」、そして多くの参加者たちの意志を盛り込んで声明書を朗読した後、第807回水曜デモの幕を下ろしました。
 一緒に食堂へと席を移し、情をわかつ席・・・。李ヨンス(I-Yongsu)おばあさんは、心楽しいと言い、歌の一小節を自唱され、オーストラリアから来た参加者たちは、お返しの意味で、歌一節をまた歌いました。
 雨が降っても雪が降っても、水曜デモは、ずっと楽しく、そして熱く続きます。

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08-04-03 UP

(訳者注1)黄海道クッ(?:Kut)は、朝鮮の黄海道に伝わる民俗舞踊である。それは、元々は巫女が祭祀として踊りながら呪文を称え、魂を降臨させる行為であったが、それが民間の民俗舞踊と化したものである。