占領の軍務拒否を宣言する新聞広告
イスラエル軍の53名の将兵による

(1月25日付け『ハアレッツ』に掲載)



 私達、イスラエル国防軍将兵は、シオニズムの価値観、ユダヤ人民とイスラエル国家への犠牲と奉仕という価値観に基づいて育成され、常に第一線で軍務に服し、イスラエル国家を防衛し強化するために、いかに困難な任務であっても率先してあらゆる使命を果してきました。

 私達、将兵は、毎年何週間も個人的な高い犠牲を払ってイスラエル国家に奉仕してきましたが、占領地のあらゆる場所で予備役の義務につき、そして、我が国の安全保障と全く関係のない命令や指令、その唯一の目的がパレスチナ人民に対する支配を永続させることである命令を受けてきました。(イスラエルでは、3年間の兵役の義務の後、40才まで毎年約1か月の予備役の義務がある−−訳者)

 私達は、この占領が紛争の両方の側に強要している恐ろしい流血を、自分たち自身でつぶさに目撃してきました。

 私達は、私達に発せられた命令が、この国で私達が教えられてきたすべての価値観を掘り崩すものであるとわかりました。

 私達は、今では、占領の代価がイスラエル国防軍の人間性の喪失と全般的なイスラエル社会の頽廃であるということを理解しています。

 私達は、占領地がイスラエル領土ではないということ、そして究極的に入植地は撤収されねばならないことを承知しています。

 私達は、植民地の平和のために戦争を戦い続けることを絶対に行わないと、ここに宣言します。

 私達は、一つの民族全体を支配し、追放し、飢えさせ、屈辱を与えるために「グリーンライン」(1967年国境線)を越えて戦い続けることを、絶対に行いません。

 私達は、イスラエル国防軍の兵役につき、イスラエル国家の防衛のためのいかなる任務をも果たし続けることを、ここに宣言します。しかし、占領と抑圧の任務は、この目的に資するものではありません−−よって私達は、それに加わることを拒否します。

(翻訳:YK)

2002年2月28日
アメリカの「報復戦争」と日本の参戦に反対する署名運動事務局