パレスチナとイスラエルの現地から
反占領・平和レポート



THE OCCUPATION IS KILLING US ALL

占領とは私たちみんなを殺すことだ!



■今、イスラエル国内で大きな変化が起こりつつあります。ごく少人数で長い間、ただ義務感、使命感で奮闘されてきた女性達、母親達の平和運動が、勢いを増し政治を動かし始めたのです。
 まだ兆しだけかも知れませんが、イスラエル国民の意識変化がじわりと始まったのではないでしょうか。イスラム原理主義運動ハマスや政治組織ファタハなどパレスチナ側の自爆テロに対する怒りと報復感情の段階から、このままシャロンに任せておけばイスラエルという国家そのものが破滅する、このまま事態を放置できない等々、イスラエルの民衆自身が局面を打開しなければならないと考え始めたのです。シャロン首相がタガが外れたようにパレスチナ自治政府に対する侵略と戦争を大々的に実行に移し、アラファト氏を軟禁状態に置き、その他の政治指導者達を攻撃し暗殺し始めたこと、パレスチナ住民を多数殺し家屋を解体し難民化させていることの根本原因が、従って今の地獄のような報復合戦の根本原因が、イスラエル国家の戦争政策・入植地政策・占領政策にあることが、ようやくイスラエルの民衆の中にも理解され始めたと思われるのです。

■私たちは前回、昨年12月28日の「平和と葬送の大行進」を紹介しました。その報告者「公正な平和のための女性連合」ギラ・シヴィルスキーさんが最近また、生き生きとした報告を発しました。今回はそれを紹介したいと思います。新しい息吹は表題「平和運動は勢いを得つつある」に端的に出ています。前回の12/28の報告では「一条の陽光」だったのですから、反占領運動、平和運動のダイナミズムは大きく回転し始めたことは間違いないと思います。とにかく今イスラエルでは女性と母親が元気です。
 皆さんも新聞でご存じかと思いますが、鉄壁を誇ってきたイスラエル国防軍(IDA)内部から、軍の命令に反抗する反乱の軋みが生まれてきました。1月25日のイスラエルの有力紙「ハアレッツ」紙に前例のない兵士達の声明が掲載されたのです。そこでは、53名のイスラエル軍の将兵が、占領の軍務を拒否することを宣言しています。これは、軍が圧倒的な権力を持ち国民的コンセンサスの中心に位置する国での、前例のない反抗です。あわせてこの反乱兵士の「声明」を全文紹介しましょう。

2002年1月31日
アメリカの「報復戦争」と日本の参戦に反対する署名運動事務局


 *紹介した報告と声明の英文は、「公正な平和のための女性連合」のHP見ることができます。


(ペレスの辞任を要求するグッシュ・シャロムの抗議行動−グッシュ・シャロムHPより)



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