イスラエル刑務所の一政治囚、
ケン・オキーフ

Ken O'Keefe a Political Prisoner in Israeli Jail
2004年6月28日、月曜、午後12時44分
プレス発表;P10K
「スクープ・メディア」HPより訳出


 アイルランド系米国人の政治活動家ケン・オキーフは、イスラエル公安当局によって法廷審理の際に妨害を受けて後、なおイスラエルの一刑務所に留まっている。判事は、「裁判官の私室で」3人の諜報機関員からの主張を聞くために15分間法廷から退席したのだった。その後、日曜日の今一度の法廷審理まで、オキーフが刑務所に留置されねばならないことを宣言したのだ。

 審理はオキーフの弁護人、ヤエル・ベルダの陳述で始まった。彼はオキーフがイスラエルのプロパガンダを掘り崩すちょっとした脅威であっただけなのに、この国は彼が自由に発言し、イスラエルの政策を批判する権利を抑圧するために、「安全保障」という主張を使っていると述べた。

 オキーフは後に、法廷に対する陳述の中で、これらの政策を「ジェノサイド的」と描き出し、また、ジョージ・W・ブッシュとヒトラーを比較する彼の立場を弁護した。彼は言った。「ブッシュもヒトラーも自国の中で、市民権を抑圧し、巨大な戦争軍事力を築き上げ、それから無防備な国家に不法に侵略することによって戦争マシーンの鎖を解き放った。もしより多くの人々が、ちょうど私や他の人々がブッシュに対して立ち向かっているように、ヒトラーに対して立ち向かっていたならば、多くの人々が、ことに多くのユダヤ人たちが無駄に非業の死を遂げることはなかっただろうに」と。

ケン・オキーフの陳述、6月23日

 私は私の「弁護」を始める前に、今一度、母なる地球と全人類家族に対する私の無限の愛を述べないではいられないと感じています。この愛がなければ、私は今日この法廷の前に絶対に立っていなかったことでしょう。

 記録していただくために。イスラエルとパレスチナにいる私の目的は、真実、正義そして究極的には平和というP10Kのミッションを進めることでありましたし、ここを離れた後でさえもそうであり続けるでしょう。このミッションの当初の目的の中には、P10Kの停戦「原則合意」を確保することがありました。私は私の意図の証拠として、法廷にこの「合意」を提出します。この「合意」を確保することに成功すれば、その必然的な結果は、イスラム聖戦とハマスによる、イスラエルにおける攻撃的な作戦の停止であり、言い換えれば、イスラエルがより安全となり、そしてイスラエル人の命が助かるということです。付け加えれば、パレスチナもより安全になるだろうし、パレスチナ人の命もまた助かるということです。

 アルアクサ殉教者団の何人かの重要人物が、この停戦の条件に同意してくれたことは特筆に値します。そして私がガザへ向かった意図は、個人的にハマスとイスラム聖戦に同様に合意するように促すことでした。それが私がガザに行った理由です。

 法律に関して。私を国外追放にしたがる人々の結論に反して、私は法に対して、ことに人権法と国際法に対して大きな敬意を持っています。しかし、例としてあげると、モハンダス・K・ガンジー、マルチン・ルーサー・キング・ジュニアやネルソン・マンデラと共に、固有の人権や、自決に対する民族の権利に対し重大な損害を与える法に敬意は持ちません。そしてガンジー、キング、マンデラやさらに多くの人々が証明してきたように、人間性を侵害するそのようなすべての法は、抵抗され異議を唱えられねばならない法であります。

 パレスチナにやってきた時、私はパレスチナ人とそのリーダーたちの招待を受けていました。私は彼らの客としてやって来たし、さらに同様に彼らの客としてガザまで旅行しました。しかしガザはイスラエルの政策によって実質的には牢獄であり、平和的な旅行の往来も妨げるようコントロールしているので、私は、イスラエルの法を犯し、自らの命を危険にさらすことを余儀なくされたのです。それも、より広範な命を救うことを意図する一プランを促進するためでした。私はこのことを少しも弁解しないだろうし、まったく逆です。イスラエル政府は今やイスラエルの人々の安全に対する最大の脅威であるという証拠として、私は、名誉のバッジをつけてイスラエルの刑務所にいるようなものです。

 私の投獄と懸案の国外退去を正当化するために、イスラエル政府は私に関して四つの主要な結論を作り上げました。すなわち、1・イスラエルが「テロリスト戦術」を用いていると私が抗議したこと 2・私が「パレスチナ人の抵抗にシンパシーを持っている」こと
3・私が「武装闘争に連帯を表明する」ということ 4・私が結局はイスラエルの安全に対する究極的な一脅威であること

 一番目の結論に関して言うと、私はイスラエルがテロリストの戦術を採用していると抗議するのみならず、それを確認できる事実として暴露します。この言葉の法的および論理的定義からして、家屋破壊や、アパートの区画のような民間の標的を戦闘機や武装ヘリコプターで攻撃することや、超法規的殺戮や、サブラ、シャティーラ、そしてジェニンその他のすべてが、無実の市民の予期できる死が結果として出てくるテロリストの行為とみなし得るのです。

 批判的な考えができる人物、道徳的な存在として、私は個人のテロと、グループのテロと国家のテロとの間に実際の区別はつけません。私の心の中ではすべてがいやなものですが、しかし私が述べた例の最後のものは、イスラエルという国家のものであり、もちろんいわゆる「民主主義」国家ですが、それが、私は三つの中で最も攻撃的なものであるとわかったと認めねばなりません。米国という私が生まれた国から由来するそのような国家テロこそが、2001年5月1日、私がアメリカの市民権を合法的に放棄した責任のほとんどを担っているのです。

 真実の所は、「テロリズム」という言葉が私たちの時代に最も誤用されている言葉だということです。イスラエルと米国は、テロリズムという言葉の最初の誤用者であり、これらの国家はこの言葉の使用の際に、自らを最大の偽善者としているのです。

 そしてこの偽善は我がパレスチナとイラクの犠牲者達には効き目がないだけでなく、私たちの国家の犯罪をあるがままに見る私たちにも効き目がありません。「二次的被害」や「精密攻撃」といったようなものがあります。「安全」という見せかけでだます、血で汚れた遺産のみがあります。

 私がパレスチナ人の抵抗にシンパシーを持っているという二番目の結論に関して言うと、まったくその通りです。私がパレスチナ人の抵抗の標的に対してもそうであるように。「テロ」と闘う必要について絶え間なく繰り返す、間違いなく機能している法人組織のプロパガンダ機械や政治的なロボットと異なり、私は個人やグループによるテロの最初の根本的原因を無視しません。私は、個人やグループによるテロの最初の根本的原因は国家テロであると認めます。往年の「テロリスト」がしばしば今日のヒーローになることを認めるし、ほんの二例として、私はネルソン・マンデラと米国の「創設者」たちを引き合いに出します。どちらの場合にも、暴虐な権力に挑戦した偉大な人々は、正義を帯びる正当な戦術として、暴力的な抵抗も是認しました。しかし、市民を故意に標的にするというのは悲劇であり、正当化できないと思うと、私は言いましょう。もし私がP10Kミッションに成功すれば、そのようなすべてのテロリズムは止むでしょう。イスラエルがロケットをアパートに撃ち込み、石を投げる群衆に弾丸を撃ち込んだ時、「市民の生命の損失を悼む」と述べるからといって、私はそれに感動しはしないと明らかにせねばなりません。イスラエル当局がこれらの馬鹿げた声明をなす時、彼らは自らを不正直なテロリスト以外の何者でもないと自らを描き出しているのです。

 「私が武装闘争に対する連帯を表明する」という第三の結論。残酷で非合法な占領に直面し、武装闘争を正当化する国連の委任と合致して、確かに私は連帯を表明します。実際、私が今日のパレスチナ人、アパルトヘイトの間の南アフリカ人、あるいは英国の植民地法下のアメリカ人であれば、私もまた武装闘争を支持するだけでなく、それに加わることでしょう。もし私が今日のイラク人であれば、私は武装闘争に参加するでしょう。しかし私はパレスチナ人でもなくイラク人でもありません。私は非暴力の中により偉大な力を認める人間であり、とりわけこの闘争の形態に関わっているからです。

 けれど私は、西側の市民として私が享受するような贅沢を享受していない、私の兄弟や姉妹に背を向けはしません。西側の市民はヨーロッパで比較的安全な生活に戻ることができるのです。私は彼らに背を向けるのではなく、占領を終えさせ、武装抵抗の必要性を減じるために、イスラエルの占領の罪を暴露する集団的な力を見出す西側の兄弟や姉妹を獲得するため、絶え間なく働きます。もう一度言いますが、私はこの立場を少しも弁解しません。

 「私はイスラエルの安全に対する一脅威である」という四番目の結論。この問題の真実の所は、イスラエル政府自身が、イスラエルの「安全」にとって最大の脅威であるということです。この政府は、「防護壁」として知られる忌まわしいものの建設によって、ユダヤ人居住区の絶え間ない拡大と不法な土地の強奪による過激なユダヤ・シオニズムに奉仕しています。米国のキリスト教シオニストに支えられた、この見え透いたユダヤ・シオニストの指針は、その結果する恐ろしい政策を説明しています。これらの政策は、イスラエルやパレスチナの市民が犠牲となる、個人やグループによるテロ行為を引き起こしています。これはある不可避的な結論へと導くシオニストの指針を煽ります。その不可避的な結論とは、パレスチナ人民と国家の効果的なジェノサイド、そして土地と居住区のさらなる拡大、「より偉大なイスラエル」というシオニストの夢を促進することです。

 こうした狂気のすべてがパレスチナ・イスラエル問題だけでなく、グローバルな問題を生みだしています。不法な核兵器の貯蔵ということで知られるイスラエルのせいで、世界の市民は、この衝突を解決する権利のみでなく義務を有しています。

 実際、我が惑星全体の運命、まさに我が生存そのものが危険にさらされています。世界は、どこかのならず者国家によって人質にとられてはなりません。ことに大量破壊兵器を所有するだけでなく、それらを喜んで使うと公然と述べる国家に人質にとられてはなりません。

 イスラエルとアメリカの「安全」は、世界の増大する危険を意味するようになってきました。そしてどんな基準からしても、このことは容認できるものではありません。私としては、安全を追求するというイスラエルとアメリカの馬鹿げた全要求は拒絶、拒否するしかなく、今私はイスラエルの危険の第一の原因、すなわちパレスチナ領土の占領を止めさせることに私のエネルギーを集中したいと思います。私を国外退去させることは、この努力を私に強めさせるだけでしょう。

真実 正義 平和
ケン・オキーフ
http://www.scoop.co.nz/mason/stories/WO0406/S00334.htm



より賢明に、より強く、自由に、鼓舞されて

Wiser, Stronger, Free & Inspired
TJPアクションP10Kニュース
2004年7月7日 水曜日
ケン・オキーフ

 みなさん、こんにちは
 私がイスラエルの刑務所にいた間、私にeメールや電話や、その他様々な形で前向きなエネルギー送ってくれたすべてのみなさんに感謝します。本当にありがとう。

私の状況に関して
 私は、「安全上の脅威」としてイスラエルから公式に追放されました。だからイスラエル/パレスチナに「正規に」帰るためには、この退去命令が無効にされなければならないでしょう。私は、10,000人の力強いP10K FORCEがパレスチナに到着する時にのみ、これが実現することを期待しましょう。
 一方、私は断腸の思いで、心から尊敬するパレスチナの兄弟にすぐには会うことができないという事実を(さしあたり)認めざるをえません。しかし私がパレスチナへの入国を認められないとしても、それは重要なことではありません、重要なのは、そして私がすすめている使命は、パレスチナに10,000人の力強いP10K FORCEが到着することです。

 イスラエルの刑務所でわたしは豊かな時間を過ごしました。それはP10Kにとって全面的に有意義でありました。したがって、私がこの経験をしたことは幸運でした。投獄された4日目にわたしは打たれ、すこし傷を負い、また軽いショックを受けました。しかし結局、私は元気です。私が経験したものはパレスチナとイラクの囚人が毎日耐えているものと比較すべくもありません。そしてそのパレスチナとイラクの日常はほとんど誰も見ていないのです。一度投獄された私のただ一つの希望は、この拘束がP10Kの行動予定を促進することでした。これは今や疑いがありません。P10Kにとって有益だったのです。

P10Kに関して
 私は、P10Kの最も重要な最初の一歩を得るために最善を尽くしました(それが私がガザへの「不正規の」入国を試みた理由です)。その一歩とはP10Kの「原則上の合意」(パレスチナへのP10K FORCEの到着をもって停戦をもたらすための)という一歩です。
 この合意がP10Kにとって非常に重要である理由は、ある一定の期間に、特に一度にパレスチナへ10,000人を動員することが、まさにこのような歴史的な一歩を要求するということです。
 
 しかし、私はすべての党派からこの合意を得ることができませんでした。ハマスおよびイスラム聖戦はまだ合意していません。(アル-アクサ殉教者集団のリーダーは合意しました。)そして、ハマスとイスラム聖戦の指導者との個人的な会合が必要となり、ガザへの私の旅行がちょうどこの目的のために企画されたのです。しかしながら、あなた方の多くが知っているように、私はパレスチナのガザに接する「特別警備地帯」でイスラエルの軍隊によって逮捕されました。

 しかし、ここに、良いニュースがあります。私は、P10K FORCEの到着をもってハマスとイスラム聖戦が停戦に同意する意図があると知りました。

 しかしながら、彼らはこれを公には言わないだろうという多くの合理的な理由があります。そして単純な真実は、西側の私たちが、実際に真剣になりP10Kの使命を成功させるつもりがあるということを最初に証明しなければならないということです。そのときにのみ、私たちはP10Kの使命を成功させることができるでしょう。停戦の合意を最初に得るというのが私の大きな望みであったのですが、私は、次のことを完全に理解し納得しました。つまり、西側の私たちは非常に多くの会話を行なってきたが、いざ歩き出す段になると、大部分は本当に歩き出そうとはしない「自由な」偽善者だということを。
 しかし、私は、西側の8億7900万人の中から10000人を遙かに越える人々が十二分に歩く準備ができているということを疑いなく知っています。

 そして現在の私の最優先課題は、私たちが本当に真剣であることを示すために、P10Kに10,000人を登録することです(まず最初に停戦を獲得することではなく)。
 これを実現するために、私はP10K計画を自分で提示するために西側の至る所を旅行するつもりです。

 今回の説明で、多数の人々が、私が今行なっていることへの大きな関心を示してくれたでしょうか?
 すべてを正直にいえば、私のまず当面する必要は、P10Kのための法的経費と運営経費ともども私の人件費収入を得ることです。これは、事実上西洋人ならみな理解してくれることだと思います。しかしながら、私の焦点はあくまでP10Kにあります。私は必要なビジネス/収入機会を求めているのではあるのですが。

 今後数か月をかけて、私は、英国、ヨーロッパ、日本、韓国、南アフリカ、カナダそして可能であればアメリカをP10K FORCEメンバーとともに旅行するつもりです。そこで、私たちは引き続きより多くのP10K FORCEメンバーを登録するでしょう。また私たちが10,000人を登録した時、私たちはそのときから60日内にP10K FORCEを動員するでしょう。私は、P10Kが一年あるいはそれ以内に実現しない理由を見いだすことができません。また、私は、それをより早く実現するためにできるすべてのことをするつもりです。

 実のところ、私はP10Kにいかなる疑問ももっていません。実際、私は、P10K計画を促進するために巨大な確信とインスピレーションをもっています。パレスチナとイスラエルへの旅行は信じられないほどに生産的でした。また、私は、私たちがいつ到着しても、パレスチナ人はみな私たちを心から歓迎するだろうと正直に言うことができます。

 私は、対立の両側にいる重要な人々の尊敬、支援、友情をもってパレスチナから帰ってきました。それはモルデカイ・バヌヌや最も評判の高いパレスチナのリーダーのような人々です。私とともに、彼らはすべて、P10Kが大きな計画であり、この計画がその地域に実際のそして即時の平和のための大きな望みを与えることに合意しています。私はこれらの人々に背を向けることはありません。私は、それが実現するまで生き続け、P10Kに生気を吹き込むつもりです。

TJP ケンオキーフ
http://www.p10k.net/index_home.htm



ヒューマン・シールドとしてイラクへ戻る

Back to Iraq as a human shield
2002年12月29日(日)オブザーバー紙より訳出

 今日の『オブザーバー』紙は、ヒューマン・シールドとしてイラクへ行く平和活動家の計画を報告する。このオンライン論評では、抗議行動の組織者であり米国の退役軍人でもあるケン・ニコルス・オキーフが、なぜこれが戦争に反対する最も有効な方法であると考えるかを説明する。

2002年12月29日(日)


 毎日のように、最新の見出しは、我々が絶えずイラクとの戦争に近づきつつあると伝えている。世界中の非常に多くの人々は、この見通しを恥ずかしく思い、憤慨している。にもかかわらず、彼らの声を届けるには無力だと感じている。平和を求める大規模な集会は、世界中の都市で開催された。しかし、ニュース速報は、歴史上最も多く振り付けがなされ、最も長く計画された戦争の1つになるに違いないこの戦争へ向けて、絶えず速まっていく戦争のドラムに、すぐに戻ってしまう。

 もちろん最も苦しむ人々は、さらなる新たな戦争と、生命の未知の損失をまたもや耐えねばならない、罪がなく、苦しめられたイラクの男性、女性、子供であるだろう。彼らの犯罪とは? 暴力的な独裁者のいる石油に富んだ国家の、無力な市民であるということだけだ。その独裁者は、過去に彼を支援し武装させた西側勢力の必要を、もはや満たさなくなった。

 しかし、我々は無力である必要はない。ガンジーは、「平和は武力衝突から生まれるのではなく、争いに直面した非武装の国家によって生かされ実行される正義から生まれる」と言った。そうだとすると、もし西側の数千人の市民がイラク人の人々と並んで立つためにイラクへ渡れば、何が起こるだろうか? まず初めに私が、200〜300人の人々──西側の何億人かのうちの──と一緒に、人命の保護のためヒューマン・シールドの役割を果たすことを志願するために、イラクに行こう。我々は、平和と公正の目撃者を担うために、イラクで世界の市民の仲間に加わるだろう。

 我々は、体の一部を失ったり殺されたりする危険があるだろう──しかし、それは罪がないイラク人自身が直面するのと同じ危険にすぎない。私は、大量殺人と戦争の共犯者となって「繁栄する」より、正義と平和を守って死ぬほうがよい。これは、我々の政府が過去に行ったような、サダム・フセインの支援とは違う。これは、我々の人類の家族の中で、その命を救うことだ。我々は、イラクの人々に、西側のほとんどの人々がこの犯罪的な戦争を支持していないという現実を、表明するだろう。また、我々は、戦争による人類の犠牲を、西側の国民に見せるだろう。なぜなら、不幸にも、毎日何百万人もの数えきれない我々の仲間の人間が直面している、死と破壊は、もし西側の生命が同様に危うくなるのでなければ、どうも不可解な抽象的概念に見えるからだ。

 私にとって、これはまた、個人的な贖罪の行為でもある。1989年、19歳のときに、私は人生の中で最も無知な行為を犯した。私は米海兵隊に加わったのだ。1991年には、私は無知を通り越して、民間人に対する劣化ウランの使用を結局は含むことになったイラクの人々との戦争における犯罪へとつき進んでいった。「アメリカの英雄」としての私の報酬は、他の数十万人の「英雄」と一緒に、人間モルモットとして、ブッシュ父によって利用されることであった。我々は、「湾岸戦争症候群」に関して、また私の兵士仲間がその結果何人死んだか、全容をまだ知らされていない。しかし、自分の指導者が我々の命につけた値段は知っている。国家の指導者が自分の「息子と娘」の命でさえ尊重しないなら、敵の命が考慮の領域に入ることは絶対ないだろう。イラクに対する制裁によって殺された何十万人も、払う価値がある代償と見なされている。イラクの新たな戦争における人々の犠牲は、我々の政治指導者にはほとんど登録されないように見える。

 しかし、私が理解するところでは、我々「市民」は、「我々の」政府の行為に責任を負う。我々はいわゆる「民主主義国家」に住む特権を持っているのだから、イラクの民間人と世界中の人々両方に対して、我々の名前においてなされることを認めたことについて、全員罪を負っている。無知は弁解にならない。他にもっと悪い専制者がいるとかいないとかは弁解にならない。

 1999年、私は、遅きに失したとは言え、自分の政府は、資金を提供したり──税金を通じて──忠誠を尽くしたりするのにもふさわしくないという論理的な結論に到り、恥ずかしさとうんざりした気持ちで、米国市民権を放棄した。道や学校の代価を払うことと、狂気に至る「大量破壊兵器」の代価を払うこと、グローバルな圧迫を育てることとは、全く異なることである。モラルのある者は、戦争、死、殺人への資金提供を強いられることに、甘んじることはできない。

 世界中で介入の度重なる前科を持ちながら、テロリズムとのこの戦いを遂行する米国に、皮肉を見ることができないのは、最も吹き込まれた者だけだ。無数の核兵器を持つ国家の指導者──さらに、それらを使用する権利を宣言した──が、この惑星の最も貧しい国家のうちの1つを、類似した兵器の開発を計画しているかもしれないという理由で、粉々にする準備をしている。

 この「テロとの戦い」は、米国と世界中で、究極の「自由との戦い」になっている。ジョージ・ブッシュは次のように言った。「すべての国家は、すべての領域で、我々につくか、テロリストにつくか、今決定しなければならない。」

 しかし、我々の選択肢は2つだけではない。私はジョージ・ブッシュとテロリストのどちらにもつかないと、公式に表明する。それ故、この戦争が結局始まってしまった場合、私はイラクにいよう──イラクの人々と。私は、全ての人々に、私とともに、国家の市民ではなく、我々の惑星で最も悲惨な人々と連帯し行動する用意のある世界市民であると、所信を表明するよう依頼する。そして、我々に加わるか、あるいは他の方法で我々の努力を支援するよう依頼する。そのように行動するに際して、私は、「世界人権宣言」の原理と法に敬意を払う。そして、万一私がイラクで死んだとしても、自分に悔いは残らないだろう。真実を見て、それに基づいて行動したのだから。

Ken Nichols O'Keefe of the Universal Kinship Society is leading the volunteer mission of peace activists who will be acting as human shields in Iraq. See http://www.uksociety.org/ for more information.
http://observer.guardian.co.uk/worldview/story/0,11581,866265,00.html