アフガニスタン写真展報告


 1月下旬に、2つのアフガニスタン写真展が行われました。いずれも多数が参加し、大成功を収めました。以下簡単な報告です。今後ともご協力よろしくお願いいたします。

■大阪府大東市では、1月24日〜27日、大東市立文化情報センターで「アフガン写真展」が、「アフガン写真展実行委員会」の主催で行われた。12月に私たち事務局が開催した「写真・パネル展」を観た女性が「ぜひ、大東市でもやりたい」と、地元でゴミ問題などの学習会をしている仲間らによびかけ「実行委員会」を結成し、実現した。写真展は事務局作成のアフガニスタンの被害の写真とともに、パキスタンで一人で援助活動をしてきたという門真市の男性が撮影した写真や、戦争開始以降に撮られたペシャワール会の最新の写真などが展示された。写真展には70名あまりの人々が参加した。

●以下、主催者の方から届いた報告のメールを紹介します。
本日はありがとうございました。
総計で、70名余りの方が来られたと思います。時間がない中でまあまあかなと思っています。 終わりごろに元軍人と思われるアメリカ人が来て、この展示は一方的だとか、タリバーンを崩壊させたアメリカは正しいとか、子供たちの写真を見てもタリバーンが殺した かもしれないとか、いろいろ、結構しつこく食い下がって、友人が少し英会話ができるので、何とかこの写真展の意図を説明しようとしたんですが、納得しないまま帰ったようです。 こういう人がブッシュを支えているんだと実感しました。

■岡山大学では、1月23日〜25日、「アフガニスタン写真展−−戦争は何をもたらしたか」と題し、教員や学生の有志らがつくった「実行委員会」の主催で開催され、当事務局作成のアフガン写真・パネル全点が展示された。毎日新聞、山陽新聞が取材し写真付きで報じ、学生、院生、教員だけでなく、卒業生や市民ら多数が参加した。(以下、山陽新聞の記事と参加者からの感想を掲載)

●[山陽新聞1/24記事−−本紙報道とともにネットでも配信された]
 アフガン惨状訴える写真展 岡山大
 米軍などの軍事行動にさらされたアフガニスタンの惨状を訴える写真展が二十三日、岡山大津島キャンパス(岡山市津島中)の学生会館で始まった。二十五日まで。
 「戦争は何をもたらしたか」をテーマに教員有志でつくる実行委が主催。誤爆で炎上する赤十字施設やがれきの中でおびえる子供、空爆で負傷した親子を撮影した写真パネル約八十点を展示している。パネルでは、今回の軍事行動で使用された燃料気化爆弾など大量殺傷兵器について説明、戦争の悲惨さを訴えている。
 時間は午前十時から午後五時まで。


【写真説明】アフガニスタンの惨状を訴える写真展


●参加者の感想より抜粋

「攻撃を支持します」ということが、「罪のない人々の大量虐殺に賛成です」という意味をなしていることに多くの人々が気づいてほしい

※今回のアメリカの攻撃に激しい怒りを感じています。なぜ攻撃しなければならないのか!?殺されなければいけないのか!?アフガニスタンの友人が言っていました。(戦争の前)「国際社会はアフガニスタンを見たくない、見せたくないんだよ。隠したいんだよ。」事実、そのとき私はアフガンのことをほとんど知りませんでした。タリバンを利用し、援助してきたアメリカ。石油と利権のからむアメリカ。アメリカに正義はない。アメリカのすべきは攻撃ではなかった。日本も勇気ある決断をすべきだったと思います。
 p.s.「非戦」を多くの人に読んでもらいたいです。(農学部 修士課程1年)

※悲しい、悔しい、おかしい、間違っていることにどうして気づかないのか。

※毎日のようにテレビで繰り返されるアフガン情勢。私たちはそれによってならされているように感じる。毎日続く攻撃の現実は、一瞬たりとも起こってはならない事態の連続であるように思う。国際社会の中で力を持つアメリカ。それに従うようについていく日本も含めた先進国。現実の悲惨さをもっと伝え、「攻撃を支持します」ということが、「罪のない人々の大量虐殺に賛成です」という意味をなしていることに多くの人々が気づいてほしいと思う。何か私もすべきことがあるような気がした。今回の攻撃は(戦争ではないと思っている)指名手配者が潜んでいる可能性があるからといって国全体を焼き尽くしているようなもの。なんと非効率で見当違いなことをやっているのか。どれだけの犠牲が出ていると思っているのか。怒りは収まるところを知らない。(教育学部3年)
※アメリカNo1の思想はどうも嫌悪感がある。南米でアメリカのしたこと、世界でしていることも同じである。京都議定書の脱退、ミサイル開発、アメリカの行き過ぎを止めるのは日本、EUなどの役目であると思う。そのためには日本はアメリカとの強調ももちろん必要であるが、同じ歩調ではなく、違う角度からのアメリカと世界の関係(をとらえるべきである)。同時に(日本人は)島国根性を捨て、世界の中の人間として第三世界、イスラエルの問題を一人一人が知り、日本、アメリカの行動を日本人としていいように導けるようやはり選挙NGO活動に加わるべき。・・・アメリカのアフガン虐殺はわかったが日本人がこのことにどう関われるかなどの資料があればよいと思う。がんばってください。(卒業生)

※アフガン爆撃を正当化してはならないと思った。他に手段が無かったから?結果として平和が訪れるから?では無惨に死んだ子どもたちはどうなるのか。少々(!)の犠牲には目をつぶれ、とでも言うのだろうか。アメリカではまた、反テロリズムと称してこれを支持する人が多く、アフガン空爆反対派に対してひどい差別も存在していることを知った。人種差別とも結びついている。アフガニスタンの子どもたちが死んでいく映像を見てもなお、空爆支持を貫く人が正しく、空爆反対の人々が異常なのだろうか?悲惨な現状を見て心が痛まない方が正しいだなんて、いかがなものか。子どもでもわかることだと思うのだが。思想というのは恐ろしく暴力的だと感じた。
 今回展示してあった写真に驚いた。人間のやることか、と憤りを感じざるを得ない。前に、「徹子の部屋」で見たのだが、空爆の始まるずっと前から、アフガン支援のユニセフの目標が「冬を越す」ことだったそうだ。そのような厳しい状況であるアフガニスタンをさらに痛めつけた空爆は日本人スタッフを一層悲しませるものだった。
 テロリスト撲滅は勝手だが何もここまで・・・という気がしてならない。「ブッシュこそがテロリストだ」という言葉をもっと重く受け止めねばならないと思う。(文学部一年)

※初めてちゃんと写真展を見ました。各写真に一つづつ解説を付けてくれた方が見やすかったと思う。あと、亡くなった人の顔をアップで撮るのはたとえアメリカのひどさを知らせるためとはいえ、よくないことだと思う。
 今日この写真展を見て昔学校で習った戦争を思い出した。このアフガンへの攻撃は戦争としての最低限の形式をとれていない。戦争で殺し合うのは兵士達で普通の一般人を巻き込むのはいけないことだ。
 でもそこが問題なのではなく、戦争をしていることが最も悪いことだと思う。地球上のどこかで戦争している国が全くない世の中になってほしいと思う。(経済学部)
※ある程度予想していたとはいえかなりshockingな写真でした。アメリカ+イギリスの国家による犯罪行為、その後ろからへこへこついていく日本政府。何とかならないものかといつも歯がゆい思いをしています。(東チモールの声を聞く会)

※あってよかった、見られてよかった、と思いました。どこまでが「ペシャワール会」の主張で、どこからが「戦争に反対する会」の主張なのかがわかればもっとよかったです。



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