やんばる・ヤマトだより
2003年1月26日 NO.81
敗戦50周年を問う教職員の会
 中條佐和子

拡張工事が進む岩国基地をトミさんと一緒に見て

 12月29日に岩国基地に行った。沖縄のトミさんに是非、拡張工事が進む岩国基地とその周辺を見てもらいたくて、無理をお願いして一緒に行っていただいた。年末の忙しい時に、岩国市議の田村さんにも御足労をおかけした。ありがとうございました。
 岩国基地と岩国市は、このままでいくと海兵隊新航空基地と名護市の未来の姿だと思っている。緑多い山を崩し、海を埋め立て、自然をずたずたにし、市には膨大な赤字が残る。大阪府も関空を抱えて、岩国と同じ状況なので人ごとではない。大好きな名護東海岸を岩国や大阪のようにしてはならないと思う。それで是非とも名護の方に岩国基地を見てもらいたかった。
 8月末に行った時に比べて、たった4ヶ月ほどでここまで埋め立てたか・・・と驚いてしまった。これまでに全体の44%の土砂が入れられたそうだ。でも地盤が悪く、現在は、南側はサンドコンパクションといって地下30mの土を強制置換し地盤改良を行い、北側はサンドドレーンという水抜き作業を行っているそうだ。そのため愛宕山から土砂を取る作業のスピードを押さえている。当初の計画に比べて作業年数は3年延長され、作業費用も800億円上積みされた。これは岩国市にとっては大変重荷になる。作業施設や借地費用などなど様々な費用がかかるようになるからだ。赤字はすぐ市民にはねかえってくるからたまったもんではない。
 現在の基地東側の海約213ヘクタールを埋め立て、全長2440メートル、幅60メートルの新滑走路を建設する。上空から見ると海上空港をまるごと一つ建設しているかのようだという。在日米軍基地の整備事業としては過去最大規模だ。
 この建設事業は、清水建設が中心になっている。彼らは「次は名護」と言っているそうだ。その話を聞いてトミさんが「今の沖縄の基地を建てたのも清水建設だった。今度も清水建設が新たな基地を建てようとしているとは・・・。」
 トミさんと一緒に愛宕山に行った。削り取っている最中の、広々とした工事現場のまん中で「名護をこんな風にしてはいけません」とトミさんはつぶやいていらっしゃった。
 田村さんも強調されていた。「基地のサイクルは短い。でも自然は何万年かけてできたものだ。その自然を壊して基地を造る必要はない。」米軍基地は本当に必要なのか。そんな議論もないまま、日本政府がアメリカのために、岩国で、名護で、浦添で、巨大な基地を造りつづけているのが、不思議でたまらない。異常に思える。
 今年、名護では環境アセスメントが問題になる。新基地問題は、日本の問題だ。名護だけ、沖縄だけではない。私自身の問題としてとらえたい。環境アセスメントの問題を沖縄、名護、東海岸と押し込め、矮小化しようと政府に対して、全国の問題にしていく努力をしたいと思っている。トミさん、10区のみなさん、がんばるからね。一緒に取り組もうね。
  
土砂採取作業が進む愛宕山。



紹介 やんばるからの声     真志喜トミさん
「基地は自己増殖しますね。」−−岩国基地拡張工事を見て

 年末のお忙しい中を田村さんに岩国基地を案内していただきました。 
 岩国基地とその周りを見てびっくりました。基地を造ってしまえば住民がいつも関心をもっていないと、アメーバーみたいにどんどん広がっていくんだなあと思ってしまいました。住民がいつも監視することが大切なのだと思いました。
 宜野湾の人たちがいつも宜野湾の大地や大空は自分たちのものだと言います。岩国でも海も山も岩国の人たちのものなのに、基地を造るために山を削り取られ、海も壊されてしまうのは、海にとっても山にとっても悲しいことです。海は山があって豊かな海が保たれるのです。山を壊され、海は埋立らて壊され、そして海も山も死んでしまう。それが人間の傲慢さからでてくるのはやりきれないです。辺野古に基地を造らせてしまうと、辺野古も岩国ようになってしまうのではないかと思うと、やはりどんなことがあっても阻止しなければならないという思いを強く持ちました。
 政府はいつもカネでもって押しつけるやり方はどこでも変わらないなあと思いました。でも今国家財政が逼迫している中で、こういうやり方を改めてほしいし、しかもあの大国アメリカに対して「思いやり予算」という思い上がったやり方はやめてほしい。
 国民のみんなが、日本全国の米軍基地にもっともっと関心を持たないと日本から米軍基地はなくならないし、日本という国の主体性も維持できないのではないでしょうか。私の課題としては帰ってからどのような運動を展開していくかが問題です。岩国の状況を周りの人に伝えたいと思います。        02年12月30日




「やんばる・ヤマトだより」バックナンバー

2003年 1月 7日 NO.80 韓国女性の熱い思いに触れて

2002年12月23日 NO.79 韓国の若い方々と交流して、日本の異常さを知る。

2002年12月21日 NO.78 12・14 韓国史上最大の反米集会に参加して

2002年9月21日 NO.73 高まる反米の声−−韓国の反基地闘争に接して

2002年9月 8日 NO.72 拡張工事が進む岩国基地を訪れて その2

2002年9月 1日 NO.71 拡張工事が進む岩国基地を訪れて その1

2002年8月27日 NO.70 米軍は演習をやめろ!/沖縄をめぐる動き(2002年8月24日〜8月29日)

2002年8月21日 NO.69 梅香里を初めて訪れた。そして初めて実弾演習を見た。

2002年7月31日 NO.66 新海兵隊航空基地、リーフ上埋め立て決定糾弾!

2002年6月29日 NO.65 紹介 沖縄の声  〜有事法制に関する市町村決議〜

2002年6月15日 NO.64 沖縄・復帰30周年を迎えて

2002年5月25日 NO.63 元気に怒る! 沖縄の女性たち

2002年5月21日 NO.62 沖縄からみた有事法制 その2

2002年5月10日 NO.61 沖縄からみた有事法制 その1

2002年5月 6日 NO.60
 事故・事故・事故。米軍による事故が連続して起こっている。・・・


2002年4月28日 NO.59 日米安保・サンフランシスコ講和条約発効50周年を迎えて

2002年4月27日 NO.58
 米によるフィリピンへの軍事介入反対!アメリカは沖縄を支援基地にするな。


2002年3月28日 NO.56
 阿波根昌鴻さんが亡くなられた。・・・・


 「生活が第一で、闘いが二番目。同時に生活を守るためにも闘いが一番目。」
 −−−伊江島闘争のあしあと−−−