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拡張工事が進む岩国基地を訪れて その2
厳戒態勢下に置かれた岩国
2001年の9月11日以降、沖縄は米軍基地の厳戒態勢によって多大な被害を受けた。それでは在日米軍基地、岩国基地はどうだったのだろうか。
岩国も、沖縄と同じように厳戒態勢下におかれた。それは今の岩国基地をぐるっと見て回ってもわかる。正門には黄色い遮蔽物がジグザグにおかれている。門に立つ兵士は武装している。岩国基地がよく見える場所には大きな監視塔が建てられている。
田村さんは基地を一周しながら、9・11の影響をいろいろと教えてくださった。当時、基地の入り口は最高レベルの警戒態勢にあり、検問のため周辺道路は大渋滞したそうだ。そのような渋滞を避けるために、米軍は基地のすぐ横に広大な駐車場用地を確保した。もしも同じような事態が起こった時は、基地内に車を入れず、駐車場に車を止めるようにしたそうだ。また、米軍は消防団の消防車の裏側までチェックするよう指示したそうだ。火事だ、消防車がやってきた、その消防車が爆弾を積んでいたら大変だ、ということで念入りなチャックを要求したそうだ。市民が岩国基地を監視する場所に、米軍は市民を監視する大きな塔を建てた。緊迫していた時にはこの監視塔にも武装兵がいたそうだ。高い大きな塔から常にライフル銃をもった米兵が市民を見下ろす光景は想像しただけで恐ろしい。米軍にとっては、基地の周辺に住む住民みんなが敵なのだろうか。
これは沖縄にはなかったことだと思うが、岩国基地の従業員3400人全員にガスマスクが支給された。岩国の人々は、緊張を強いられているところに、さらに不安をかき立てられたのではないだろうか。不安を煽るだけあおっておきながら、市民への情報提供はストップした。9・11以降、岩国市も沖縄と同様「有事」状態となった。アメリカが「有事」になれば、米軍基地を抱える自治体も即「有事体制」を強いられる。有事法制下の日本の姿かもしれない。
9・11以降、機能強化が進む岩国基地
「岩国基地のテロ後の動きはこの基地に配備された航空機のみならず、米軍全体の慌ただしい動きとして確認された」そうだ。基地の運用は24時間態勢になった。岩国基地の戦闘攻撃機がグアムへ大量に派遣された。アフガンとの戦争が始まるとC5ギャラクシーやC17グロブマスターなどの大型輸送機がどんどんやって来て貨物を運んでいった。岩国基地の部隊がアフガニスタンの隣のウズベキスタンに駐留して行動していることもわかったという。岩国基地は前線基地への物資輸送中継基地としての役割を担わされ始めた。
CH53Dへり (アメリカ軍のHPより)
その後、岩国基地は「テロ対策」を口実に、次々と機能強化されている。1本の通告で、もしくは、黙ってこっそりと基地の機能を強化していっている。
昨年11月、防衛施設庁は、ハワイの海兵隊に所属するCH53D大型ヘリを岩国基地に配備するという米軍の方針を県と市に伝えた。岩国市長、山口県知事が同意し、そして今年2月から同ヘリ8機と兵員180人が岩国基地に配備されている。このヘリは最大で55人も搭乗可能、中・小型車両も積み込める。海兵隊が敵前に殴り込み部隊として乗り込む時に使用する西側最大の輸送ヘリだ。田村さんは、このヘリがゆくゆくはオスプレイに代わるのではないかと心配される。オスプレイは普天間の代替基地に配備されることになっているが、普天間に現在配備されているヘリよりも古いCH53Dヘリを先にオスプレイと交替させる可能性は高いそうだ。
今年2月からは、海兵隊がチャーターしているオーストラリアの民間大型輸送船が入港するようになった。これまで岩国基地は大型船が接岸できなかったのだが、この民間船は入港できる。約5000トンの大型輸送船が岩国に入港したのは20年ぶりのことだそうだ。那覇軍港からフィリピンなどアジアの演習地に行っているのは知っていたのだが、8/30に岩国基地でもAUSTAL.COMに出会ってびっくりした。岩国−韓国、岩国−沖縄−アジアと高速で巨大な輸送船が岩国、沖縄を中心にうろうろしていることになる。もしかしたら、岩国から各在日米軍基地にもいっているのかもしれない。
ヘリを新たに配備する時、米軍は「岩国基地が日本列島の中心に位置しておりテロなどの事態の際の運用に便利」と配備理由を述べている。9・11と対アフガニスタン戦争以降、米軍は、在沖米軍基地、在日米軍基地の運用を見直しているのかもしれない。他の在日米軍基地についてはわからないが、岩国基地では、基地の増設に合わせて基地の機能強化を確実に図っているように思える。
朝鮮半島を睨む岩国基地
「岩国基地は北朝鮮への足場になっている」と田村さんははっきりおっしゃる。海兵隊のFA18ホーネットは沖縄に飛んでいくよりも韓国に飛んでいく方が多い(昨年度韓国308回、沖縄88回・・・田村さんの資料より)。EA6Bプラウラー電子戦機も韓国へ多数飛ぶ(昨年度273回飛行中、韓国へは73回)。EA6Bとは「怖い飛行機で、飛行機で妨害電波を出しながら飛ぶ」そうだ。攻撃機が相手国に進入しやすくするためのものらしく、EA6Bの後ろには戦争攻撃機がいることになる。そのような軍用機が38度線ぎりぎりまで飛ぶ。空中給油機も岩国から韓国に飛ぶ。
新たに配備されたCH53Dヘリも北朝鮮を睨んで配備したのだろう。沖縄からヘリを飛ばすと片道の航続距離が在韓米軍基地まででぎりぎりの状態だ。しかし岩国基地からとばすと余裕をもって往復できる。右図を見ると、岩国基地の目的がはっきりしてくる。岩国基地は朝鮮半島「有事」のための基地だ。その任務を遂行できるだけの基地にするために、現在増設、機能強化しているのだろう。今回、岩国基地に行ってそのことがよくわかった。朝鮮の人々の切実な願いである“統一”を邪魔し、朝鮮半島「有事」を煽るような岩国基地の増設、機能強化に反対したい。
姫小島、弾薬処理をする。何十年も爆弾処理されて島の形は変わり小さくなってしまったそうだ。その姫小島にアメリカ軍はアメリカの予算で勝手にトーチカを造ってしまった。アメリカの予算で造るとそこはアメリカの土地になってしまうそうだ。アメリカは小さなトーチカを造って、島とその周辺を確実に自分のものにしてしまった。そんな勝手が通用するのか!!う〜ん、信じられない。
「やんばる・ヤマトだより」バックナンバー
2002年9月 1日 NO.71 拡張工事が進む岩国基地を訪れて その1
2002年8月27日 NO.70 米軍は演習をやめろ!/沖縄をめぐる動き(2002年8月24日〜8月29日)
2002年8月21日 NO.69 梅香里を初めて訪れた。そして初めて実弾演習を見た。
2002年7月31日 NO.66 新海兵隊航空基地、リーフ上埋め立て決定糾弾!
2002年6月29日 NO.65 紹介 沖縄の声 〜有事法制に関する市町村決議〜
2002年6月15日 NO.64 沖縄・復帰30周年を迎えて
2002年5月25日 NO.63 元気に怒る! 沖縄の女性たち
2002年5月21日 NO.62 沖縄からみた有事法制 その2
2002年5月10日 NO.61 沖縄からみた有事法制 その1
2002年5月 6日 NO.60
事故・事故・事故。米軍による事故が連続して起こっている。・・・
2002年4月28日 NO.59 日米安保・サンフランシスコ講和条約発効50周年を迎えて
2002年4月27日 NO.58
米によるフィリピンへの軍事介入反対!アメリカは沖縄を支援基地にするな。
2002年3月28日 NO.56
阿波根昌鴻さんが亡くなられた。・・・・
「生活が第一で、闘いが二番目。同時に生活を守るためにも闘いが一番目。」
−−−伊江島闘争のあしあと−−−
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