佐世保で武装示威。断じて許せぬ自衛隊の異様な武装行進
−−有事法制への布石。武装して動くことを既成事実化する狙い−−

 10月13日、自衛隊が迷彩服で統一、小銃で武装し、軍歌をがなり立てながら250人もの隊列を組んで佐世保市の市中を行進した。自衛隊の城下町と言われる佐世保でも武装行進は初めてのことである。異様そのものだ。昨年も自衛隊は武器携行を求めたが、市や市民の反対で取りやめられた経緯がある。今回はあえてそれをあざ笑うかのような形で武装したのである。

 なぜ今年は携行を強行したのか。明らかに小泉政権の軍国主義化、イラク派兵、有事法制の成立というきな臭い背景がある。武器携行の理由を聞かれて自衛隊側は「部隊の真の姿を知ってもらうため」と居直ったという。ふざけてはならない。一般市民の前に武器をちらつかせることを何と考えているのか。武装軍隊の軍事パレードなど断じて許せぬ挑発行為だ。

 今回の挑発行為は、第一に、「平時」から自衛隊が武装して行動することを既成事実化しようとする狙いがある。第二に、そのことによって、マスコミの批判や市民の批判を予め葬り去り、「有事」への備えを市民に強制することである。その意味で、こうした事実があったということを大手商業紙が全く伝えなかったことに、私たちは強く抗議する。

※佐世保の陸自、武器携行して市街地行進
http://news.tbs.co.jp/20031013/headline/tbs_headline834866.html
※陸自相浦の市中パレード 小銃携行し行進へ
http://www.nagasaki-np.co.jp/news/kako/200310/08.html#04

2003年10月16日
アメリカの戦争拡大と日本の有事法制に反対する署名事務局