ファルージャの死者数は700に近づくが、終わりは見えない
No End in Sight as Fallujah Death Toll Approaches 700
ダール・ジャマイル 2004年4月13日
COMMON DREAM News Center
http://www.occupationwatch.org/article.php?id=4103

イラク、ファルージャ、4月11日

 地方の診療所から集められた報告によると、米海兵隊はスンニ派の本拠地ファルージャで600人以上のイラク人を殺した。その報告は占領当局や他の米軍当局に真偽を問われていないように思われる。

 地方の医療専門家によると、エリア内の緊急施設に600体以上が実際に数えられた。しかし多数の犠牲者は診療所や病院で治療を受けることなく埋められていると広く信じられている。地元の人々は、2ヵ所のサッカー競技場全体が墓地に変えられ、集団による葬式が戦闘中の短い現地での停戦中に行われたと言う。

ここでのいわゆる医療診療所は本質的に一時的な緊急施設であり、そのうちの一つは機械工の自動車整備工場に変えられている。

仮設診療所の一つで働いていた医者は、ファルージャでの武力衝突について述べている。「イラクの女性や子供達が肌の色が違うという理由だけで撃たれているんだ。これをジェノサイドと言わずに何と言うんだ。」

負傷したイラク人の流れは一見変わらずに続いている。大部分は女性と子供で、簡易な担架で診療所に運び込まれてくる。車がキーと音を立てて診療所前のカーブに乗り上げた。泣き叫ぶ家族が愛する者達を引きずり、あるいは運びこむ。助手が緊急出動し、殺到する犠牲者の対応に追われる。

二人の犠牲者、女性と幼い子供が同時に運びこまれてきた。目撃者によると米軍の狙撃者に両者とも足首を撃たれた。二人とも負傷から生き延びるのは無理だろうと診療所の職員は述べた。

停戦が実行されたとの米軍当局の新しいアナウンスがあるたび、停戦協定とされているものに対する違反行為に関する報告がどちらの側からもポツポツと出てきた。ファルージャの住民は西側のメディアが広く報道している武力衝突の一時停止はほとんど実行されていないと言う。

昨日のある時、少し離れた場所で大爆発があり、地面はまだ揺れ動いていた。レジスタンスの戦士は「これがポール・ブレマーの停戦だ!」と語った。

米軍は地上部隊に加えて空爆を行っている。無人飛行機が明るい照明弾を落としたり標的を街の中から見つけ出すために頭上を飛んでいるのが見えた。診療所の患者の幾人かは爆弾の金属片とやけどにより負傷し、彼らはクラスター爆弾の使用により負傷したと言う。

ファルージャの地には1週間前に包囲攻撃が始まってから、アラブのニュース・クルーと侵略部隊の後方にいる米軍の従軍記者を除いて報道記者がほとんどいない。地元の人々は、海兵隊はフリーハンドで大虐殺を行ってきたという。なぜなら、西側の報道機関はどこにも見当たらないからだ。

加えて、ファルージャの住民は、海兵隊は手当たり次第に非武装の市民を見れば撃ってくると言う。そして明らかに救急車に狙いを定めて攻撃してきた。米国が調印した第4ジュネーブ条約にも違反している。助手達は怒りながら一台の救急車の運転手側フロントガラスに空いた銃弾跡を指差して、救急車が通る際に受けた米軍の銃撃により運転手が軽傷を負ったと述べた。

土曜日、AP通信社によると、アメリカ海兵隊大隊の司令官ブレナン・ビルン中佐は、1週間の戦争で死んだイラク人の数を丁度60人の戦闘員としていた。しかしながら、1日経ってビルン中佐は彼と他の2つの大隊が殺した600人以上のイラク人の95%は軍適齢期の男性兵士であり、海兵隊は戦闘中も正確に訓練されていたと述べた。ビルン中佐は「600人のイラク人が死んだことは、海兵隊員がよくやったということだ」と付け加えた。

ファルージャ病院の病院長であるラフィー・アルイサウィ氏は地域の医療施設で見た死者と負傷者のほとんどは、女性と子供だったと述べた。AP通信は、アルイサウィ氏が数の詳細についての情報提供を拒否したと報道し、彼は殺されたり負傷した軍適齢期の男性が全て戦士であることを示したくなかったと述べた。

米軍当局の報道をAP通信が集計したところによると、抵抗軍は今までにイラク全体で過去1週間に62人の米兵と海兵隊員を殺し、その大部分はファルージャ地区である。ファルージャでの目撃者は、アメリカ人犠牲者数は米政府によって少なく見積もられており、司令官が認めるよりずっと多くのアメリカ人が死んでいると証言した。

ワシントン・ポストは日曜日、新イラク軍の1個大隊が、トラックでファルージャへ向かう道中にバグダッドの郊外で小火器による攻撃を受けた後、ファルージャでの戦闘地域での任務を拒否したと報道した。部隊は丸ごと方向転換したと、軍に召喚されたポール・イートン少将は言う。

地元の人々の多くは、ファルージャの戦闘は無期限に続くだろうと予想している。レジスタンスの戦士は態度を和らげないと決めたように見える。カラシニコフ銃を携帯したゲリラであるエイハブ(名字は公表を差し控える)は敵に包囲された中、記者に向かって地元のレジスタンスの雰囲気を概括してこう言った。「やつらは全てのイラク人を殺さない限り、ファルージャを決して落とせないだろう。」

その部分に関して連合軍暫定当局(CPA)は、「鉄の意志作戦」はファルージャでの悪い種を選び出す整然とした軍事行動だとして支持している。しかしながら、膨大な数の市民の犠牲者の例を挙げて、多くのイラク人は、エイハブが喜んで立ち向かうと公言したその全滅は、米軍がファルージャに準備していた事であるだろうと確信している。




    ファルージャの大虐殺を今すぐ中止せよ!