転載歓迎 （１）小泉内閣がとうとうイラクへの自衛隊派兵の基本計画を閣議決定しました。いまや米英軍の不当な軍事占領体制が行き詰まり、イラク民衆のゲリラ戦争がイラク全土で拡大していることは誰の目にも明かです。 この閣議決定は、海外派兵・海外侵略を厳しく禁じる日本国憲法を踏みにじるだけではありません。「非戦闘地域には行かない」という、与党自らが多数決で強引に押し切ったイラク特措法さえ無視し、投げ捨てる無法極まりないものです。圧倒的多数が派兵に慎重あるいは反対してる市民の声を一顧だにせず無視するものです。憲法よりも、法律よりも、市民の声よりも、外交官や自衛隊員の命よりも、何よりもブッシュに認めてもらう方が大事という、小泉内閣の本質が露骨に現れています。 派兵される自衛隊はいつでも戦闘できる重装備です。小泉首相は「戦争に行くんじゃない、復興支援に行くんだ」と言いますが、これはウソです。他方では「危険を恐れてどうする」「危険だからこそ自衛隊を送るんだ」など、公然と「テロとの戦争」をしに行くことを宣言しています。最新式の装甲車両をかき集め、機関銃はおろか無反動砲や対戦車ロケットまで持ち込み、いつでも市街戦を戦える装備をして行くのです。なぜこんな重装備が「人道復興支援」に必要なのでしょうか。「人道復興支援」を隠れ蓑にして侵略軍を派兵するのが本音であることは明々白々です。 まだ派兵を阻止することは可能です。歴史的な右転換、軍国主義の復活、その集中的な現れとしての自衛隊のイラク派兵−−私たちも皆さんと一緒にこれを阻止するために全力を上げて闘いたいと思います。 （２）そもそも、「人道支援」と言うならば、米英軍がイラクで使用した劣化ウランの使用場所と量を明らかにさせ、その撤去と汚染除去、住民の健康調査を米英政府と国際機関に要求することこそが、日本政府のとるべき最も重要な責務ではないでしょうか。しかるに小泉政権は、イラクにおける劣化ウラン使用の事実を未だに否定し続けています。 これ以上の劣化ウラン使用を許さないためにも、既に撒き散らされた劣化ウランによる深刻な汚染の被害を最小限に食い止めるための措置を早急に開始するためにも、政府に劣化ウラン使用の事実を認めさせることが必要です。 （３）ＵＭＲＣのドラコビッチ博士の来日、東京、大阪、広島での講演報告集会は皆さんの広範なご協力で予想を大きく上回る成功を収めることができました。心より御礼申し上げます。 ドラコビッチ博士の来日と講演は米英軍によるイラク侵略戦争の犯罪性を劣化ウラン／ウラン汚染の側面から明らかにすると同時に、自衛隊派兵を直前に控えてそれがもたらす“もう一つの危険性”を明らかにしました。自衛隊が派遣される予定のサマラはイラク戦争での激戦地で、大量の劣化ウランが使用されました。劣化ウランによる汚染はイラクの住民だけを被害者にするのではありません。自衛隊員が送り込まれれば、彼らも又被曝することになるのです。侵略と占領に加担する犯罪性とともに自衛隊員に健康被害をもたらすことなど意にも介さない政府の二重の犯罪性が明らかになっていると思います。 私たちは今回の講演の内容をできるだけ広く広げたいと考えています。 ａ．「講演会の報告集」は、できるだけ早く発行出来るように現在作業中です。 来年初めには発行出来ると思っています。 ｂ．すでに今回の来日に当たってドラコビッチ博士の最新論文の翻訳とアフガニスタン調査の内容を新刊パンフレットにまとめました。講演会会場で販売しほぼ完売状況となりましたが、目下増刷中です。講演会会場に来れなかった方々にお読みいただきたいと思います。 アフガニスタン調査の結果はこの中に詳しく紹介されています。アフガニスタンでの非劣化ウランによる汚染について関心をお持ちの方はぜひお求めください。  「ＵＭＲＣドラコビッチ博士初来日にあたって アフガニスタン戦争での劣化ウラン/ウランによる汚染・被害の実態 ＵＭＲＣドラコビッチ博士による調査報告集会資料」 目次 クロアチア医学雑誌 診断未確定の疾病と放射能戦争 アサフ・ドラコビッチ博士 ＵＭＲＣのアフガニスタン第２次調査について アフガニスタンにおける高濃度ウラン汚染の調査報告 アルジャジーラのドラコビッチ博士インタビュー放送内容 アフガニスタン人のウラニウム・レベルは警報を発する(BBC) アフガン現地調査ＵＭＲＣ第２次調査報告書（抜粋） テッド・ウェイマン ＵＭＲＣのアフガニスタン劣化ウラン被害調査（事務局） 経歴紹介 アサフ・ドラコビッチ博士 ＵＭＲＣ イラクのウラニウム汚染−−イラクの人々に代わっての緊急アピール ＵＭＲＣのイラク・ウラン被害調査カンパのお願い（事務局） 発行： ＵＭＲＣイラク・ウラン被害調査カンパキャンペーン事務局 アメリカの戦争拡大と日本の有事法制に反対する署名事務局 Ａ４版４８ページ 頒価：４００円 （＋送料；１冊なら２４０円） お申し込み、お問い合わせは署名事務局まで。 e-mail: stopuswar@jca.apc.org ＊ご希望の方は、宛て先と希望冊数をお知らせください。 資料集と振り込み用紙をお送りします。代金は後払いで結構です。 ｃ．講演で使用したプレゼンテーションのファイルを見たい方は、すでに下のＵＭＲＣのウェブサイトに公開されています。（ｐｄｆファイルです）。劣化ウラン／ウラン汚染の被害について湾岸戦争帰還兵、アフガニスタン調査、そして最新のイラク調査の結果（イラク調査は予備的な線量調査の結果）が紹介されています。 http://www.umrc.net/index.asp ここにはさらに最新のＵＭＲＣの文献が紹介されています。 （３）ドラコビッチ博士のインタビューがジャパンタイムズ紙に掲載されましたが、その記事についてスーザン・ライオデンさんが手紙を書いたものがジャパンタイムズに掲載されています。スーザンさんの夫はカナダの軍人で、湾岸戦争から帰国後湾岸戦争症候群で死亡しました。彼は死の直前、自分の体をＵＭＲＣに献体し、解剖して死因が劣化ウランであることを証明してくれとドラコビッチ博士に依頼したのです。ドラコビッチは博士は彼の体中から劣化ウランを検出しました。 ライオデンさんの運命は明日の自衛隊員の運命かも知れないのです。 湾岸戦争症候群で夫を奪われた彼女からの警告に私たちはどう答えなければならないのでしょうか。深刻に受け止めたいと思います。 http://www.japantimes.co.jp/ric.htm （４）ドラコビッチ博士の講演会会場でもウラン被害調査カンパにご協力いただきました。どうもありがとうございました。 東京集会１６２，８６７円、大阪集会１７０，４７５円と会場で３０万円以上のカンパが集まりました。ウラン被害調査カンパキャンペーンは、９−１０月に行われたイラク調査でのサンプル数が多数に上り、できるだけ多くのサンプルを来年の２月頃までに分析する必要があると判断し、調査費用をさらにサポートすることを目的に期間を２月一杯まで延長することにしました。（事務局の判断で行いました）。 今後ともカンパを訴える機会が有りましたらよろしくご協力をお願い致します。 なお、現在のカンパ額（１２／１日現在）は、 １５１万７１７２円 第１回送金（１０月２１日） ５０００ドル、５５万４２５０円 第２回送金（１１月２８日） ５０００ドル、５５万２２５０円 第３回送金（１２月９日） ３０００ドル、３２万５２００円 （送金手数料は、署名事務局が負担しました。） となっています。ご協力いただいた皆さん、どうもありがとうございました。 アメリカの戦争拡大と日本の有事法制に反対する署名事務局 ＵＭＲＣイラク・ウラン被害調査カンパキャンペーン事務局 吉田正弘 事務局ホームページ http://www.jca.apc.org/stopUSwar/ 吉田ｅメールアドレス masayo@silver.ocn.ne.jp 関連： アサフ・ドラコビッチ博士初来日、報告集会の報告 劣化ウラン/ウラン戦争の実態と危険性を訴える！ ｢ＵＭＲＣイラク・ウラン被害調査カンパキャンペーン」 |
