【フォト】
アフガニスタンにおける
子供達の被害



 私たちは、余程注意深く探さなければ、アメリカ軍の激しい空爆の下で何が起こっているのか、知ることはできません。ニュースではタリバンとかビンラディンの名前が日々流されていますが、実際に殺されている貧しい人間の名前・姿は全く報道されません。
 アメリカ軍は厳しい報道管制を敷き、自分たちの虐殺行為・戦争犯罪をひた隠しにしています。また日本をはじめとした西側ジャーナリズムも、それに追従しています。
 私たちは、中東のCNNと言われるアルジャズィーラのサイトから、これらの写真を転写しました。アルジャズィーラのホームページは中東に住む人のための報道機関です。当然アラビア文字で表示されていて、英語や、ましてや日本語で表記されているわけではありません。日本に住む者がここにいるままで、アフガニスタンに思いを馳せるための具体的な手段が皆無であるという実情に、私たちは怒りを憶えずにはおれません。

 沖縄の作家・目取真俊氏は週刊金曜日で連載している「海鳴りの島から」で、こう述べています。
 私たちの「無関心」と「無知」は克服されたか。たしかに新聞もテレビもインターネットもアフガニスタンに関する情報であふれかえっている。無差別爆撃を繰り返す米軍機や北部同盟の勝利を祝う映像がテレビに流れ、路上にうち捨てられたタリバン兵の死体の写真が週刊誌に並ぶ。タリバンの圧制から解放されて音楽や映画を楽しむカブール市民の姿や国連の支援という形を取ったアフガニスタン新政権のスタートが、自由と民主主義の勝利でもあるかのように発信される。
 だが、B52のまき散らす爆弾の下で起こっている惨事は見えない。半径500メートルにいる人間を皆殺しにするという気化爆弾で殺される人々は、どのように死んでいっているのか。「ピンポイント攻撃」でさえ多くの誤爆が出ているのに、無差別の絨毯爆撃でどれだけの民衆が殺されているのか。タリバンになることを選択した一人の若者の絶望と希望は省みられることもなく、悪の権化として屍を路上にさらされるしかないのか。土地とライフラインを破壊された民衆は、これからどうやって生活していくというのか。
 結局、私たちは今も「無知」と「無関心」のままだ。そして「無知」と「無関心」のまま自衛隊をインド洋に派兵し、積極的に殺す側に回ったのだ。
 今後、私たちは、アメリカ軍の戦争犯罪を少しでも暴きたいと考えていますし、アメリカの戦争責任を追及することなしには、第二、第三のアフガニスタン戦争を止めることが出来ないと思います。またそのことによって、目取真俊氏の言う「無知」「無関心」を克服していきたいと思います。



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