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参考資料

 

 生活クラブ生協連合会の女性委員会では、台湾・主婦連盟生協および韓国・女性民友会と交流を重ね、三生協は姉妹提携を結んでいます。その活動の一環として「私たちの協同組合の価値と原則」をテーマとして協議を続けて来ています。以下は三姉妹生協のそれぞれの現段階での「価値と原則」案です。

 

 ●韓国・女性民友会

  女性民友会生協の価値

  私たちが目指す協同組合の原則

  協同組合 第1原則:自発的で開放的な組合員制度

   (組合員の資格)/(組合員の権利と義務)/(加入拒絶と除名)
  協同組合 第2原則:民主的管理の原則

   (組合員による管理)/(役員の責任)/(平等な権利である1人1票)
  協同組合 第3原則:組合員の経済的参加

   (出資金)/(借入金導入の原則)/(出資に対する配当制限)
  協同組合 第4原則:自治と独立

   (政治的自主、経済的自立)/(協同組合と政治との関係)
  協同組合 第5原則:教育、訓練及び情報提供の原則

   (教育・訓練)/(情報提供)/(教育・訓練及び情報提供のむずかしさ)
  協同組合 第6原則:協同組合間協同の原則

  まとめ

  韓国女性民友会 生活協同組合 組合員 宣言

 

 ●台湾・主婦連盟生協

  組織の変遷−緑の主張会社から主婦連盟協同組合

   主婦連盟協同組合の価値
  第1原則:自発的で開かれた組合員制

   組合員資格/組合員の権利と義務/加入の拒否及び除名/ (非組合員用)
  第2原則:社員による民主的管理
   社員による管理/理事の職責/ 平等原則、一人一票

  第3原則:組合員の経済的参加
   出資金/剰余金配分の制限
  第4原則:自治と自立
   政治的独立/消費材への自主監督
  第5原則:教育、研修及び広報

  第6原則:協同組合間の協同

  第7原則:地域社会への関与 (弱者の就職、精神障害者の採用、農民の共済)

  結論

 

 ●生活クラブ連合会

  はじめに

  第T章「協同組合のアイデンティティに関するICA声明」と生活クラブ

   ■生活クラブの価値

   ■生活クラブの活動を「協同組合原則」に照らしてみる

   ■「私たちの協同組合の価値と原則」づくりに向けて

  第U章 私たちの考える協同組合の価値と原則:生活クラブ生協の価値と原則

   ■私たちから見た世界、日本

   ■私たちがめざしたいこと

   ■「私たちが考える協同組合の価値と原則:生活クラブ生協の価値と原則

    〔価値〕

    〔原則〕

     《第1原則》 自発的で開かれた組織

     《第2原則》 組合員による自主運営・自主管理
     《第3原則》 組合員の経営参加
     《第4原則》 オルタナティブな市場経済の創出
     《第5原則》 自治と自立
     《第6原則》 共育、教育および広報
     《第7原則》 コミュニティへの貢献
     《第8原則》 協同組合間協同

 

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私たちが目指す協同組合の価値と原則

 

修正日:2004.11.1 作成日:2004.10.6
作成者:イムジェリョン 韓国女性民友会 生活協同組合

 

 

 

女性民友会生協の価値

 

 ICAでは協同組合の定義を'協同組合は、共同で所有し民主的に運用する事業体を通じて、共通の経済的・社会的・文化的ニーズと欲求を充足させようとする人々が自発的に結成した自律的な組織'であると言っています。
 女性民友会生協では、98年の組合員ワークショップと、2002年のアイデンティティ確立事業を通して、上記協同組合の定義に加え、女性民友会生協のアイデンティティを'女性緑色(グリーン)生協'と定義しました。
 '女性緑色(グリーン)生協'というのは'女性が主体になって有機農産物や環境商品を、地域を基盤にした組織である共同体(班)の形態として共同購入する'という意味を持っています。

 この意味をわかりやすく説明すると次のようになります。

・女性が主体になって − これは女性民友会生協の主要目的のひとつである、女性運動の意味を持っています。女性民友会生協は1989年12月16日、女性団体である韓国女性民友会の生活共同体運動の一環として始まりました。次第に 深刻になる環境と食品問題、物量優先と金権優先の文化を、主婦たちがともに 集まって解決していくために、女性民友会生協を設立したのです。現在も'性平等と女性の人権が保障される民主社会実現'を目的に'生活の主人としての女性、主婦の役割に対する社会的認識転換、住みやすい地域社会をつくりだしていく主体としての女性'のために努力しています。
・ 有機農産物や環境商品を − 韓国の生協運動は、農業保全運動、生産者運動、環境運動、食品安全運動とその流れをひとつにし、特に親環境(環境にやさしい・環境を破壊しない)農業、有機農産物と関係が深いです。他の国と違って韓国で有機農産物と生協が関係が深いのは、生協運動が有機農産物共同購入運動から始まり、現在も生協組合員の多くが有機農産物共同購入のために、親環境(環境にやさしい・環境を破壊しない)農業生産者とともに運動を行っているからです。
 女性民友会生協も同じです。生産者は有機農産物と環境商品の生産を通して組合員の食卓を汚染された食品から守り、組合員は積極的な利用活動を通して、生産者の安定的な生活を保障するのに寄与しようという意志を持っています。利潤追求のために生活環境を破壊し、生活の質を考慮しない企業の生産品に対しては、組合員達の不買行為で拒否し、組合員達の要求を反映した親環境(環境にやさしい・環境を破壊しない)の対案生活材を生産するようにしています。
 2003年から女性民友会生協では'世界を変える生活材'を選定し、生活材を共同購入・責任消費することで、世界化(グローバリゼーション)に対応するという意味を、新しく盛込んでいます。
・ 地域を基盤にした組織である共同体(班) − これは主婦たちの協同活動が、たべものを分かち合うことから始まり、女性問題、教育問題、環境問題、地域問題、消費問題等、生活諸般の領域まで広げるようにしようという意味です。
女性民友会生協は、生活の主人として、日常生活において分かち合いと活動の価値を実現しようと思います。私たちの生活の拠り所である地域での共同体性を復活させ、隣人愛の具体的実践を実生活で行い、個人と社会の変化を追求しようと思います。
 現在女性民友会生協では地域共同体を基に住みやすい地域社会をつくるために地方自治体議会モニター活動及び、政策提案運動等多様な地域活動を進めています。

 '女性緑色(グリーン)生協'のアイデンティティとともに私たちが目指す価値は次のようになります。

・ '調和' − 人間は自然の一部であり、世界は相互に連なった有機体です。人間が幸せになるのはさらに多く所有し消費するからではなく、健康な労働と愛情があるからです。私たちは人間中心の価値観より、自然と人間が調和し共存する価値観を追求し、また物質志向的(経済優先的)価値より、精神と物質を統合する価値を追求します。
・ '協同' − 人間と人間の関係は、競争による勝ち負けよりは、相互補完と協同でよりいっそう潤沢になることができます。私たちは個人主義・家族中心的価値よりは、協同による共同体中心的価値を目指します。
・ '平等' − 人間と自然、人間と人間、男性と女性は、たがいに違った特性を持っているけれども、たがいに支配したり従属したりする関係ではなく、尊重と配慮の中で協同しともに生きる時、幸せな人生を享受できます。

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私たちが目指す協同組合の原則

 

 

協同組合 第1原則:自発的で開放的な組合員制度

 

 協同組合は自発的な組織であり、組合の事業を利用して組合員として責任を遂行する意志がある人であればだれでも、性や、社会的、人種的、政治的、宗教的理由で差別を受けることなく組合員になることができる。

 

(組合員の資格)
− 女性民友会生協は、全ての人に差別なく開かれている自発的な組織として、個人の自由意志に従って加入し、脱退も自由である。


− 加入、脱退、日常的利用、運営参加等、全面的に性別、貧富の差、身分、階級、人種、政治的見解、政党、宗教などを理由に差別しません。


− しかし1点、特別な条件があります。すなわち、性平等を指向する女性民友会の会員でなければならないということです。これは、女性民友会生協の組合員は、"女性緑色(グリーン)生協"である女性民友会のアイデンティティをともに持っている人間でならなければならないからです。これが他の生協と女性民友会生協の異なる点です。

 

(組合員の権利と義務)
− 女性民友会生協では、定款に従って下記のように組合員の出資義務に対する義務を決めています。
 @ 組合員は出資2口以上の出資をしなければならない。1口の金額は1万ウォン。
 A 組合員は毎年1口以上の再出資をする。
 B ひとりの組合員が出資できる出資上限は総出資口数の5分の1を超えることができない。(B項は組合員の平等な議決権のために出資口数を制限するものです。)


− 女性民友会生協は、組合員自らが組合運営に参加する権利と義務を持っています。定期代議員総会、理事会、委員会等。


− 組合員は生協で安全な食べ物と環境用品を安定的に利用することができます。生活材利用活動は最も重要な組合員活動です。


− 組合員には生協が実施する多様な教育を受ける権利と義務があります。生活協同組合は運動体であると同時に事業体でもあります。組合員ひとりひとりがこれを十分に理解する時はじめて生協運動に対する自負心(プライド)を持つことができ、まわりの人にも積極的に加入を勧めることができるようになります。利用活動が拡大すれば、生協が追求する社会づくりのために力を合せることができます。

 

(加入拒絶と除名)
− 組合員の責任遂行を明らかに期待できない人に対しては、加入を拒絶することもできます。例えば組合の事業を妨害するために加入しようとする人、銀行からお金を借りて返さない行為を繰返す人などに対して加入を拒絶することができます。女性民友会生協では、まだこうした理由で加入を拒絶したことはありません。単に、地域的に到底供給が不可能な場合のみお断りしています。

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協同組合 第2原則:民主的管理の原則

 

 協同組合は組合員によって管理される民主的組織として、組合員は政策樹立と意思決定過程において積極的に参加する。選出された役員たちは組合員に責任を負い、奉仕する。単位組合の組合員たちは同等な投票権(1人1票)を持ち、ほかの連合段階の協同組合も民主的方法に従って管理される。

 

(組合員による管理)
− 協同組合は共通の問題を持った人たちが自身の問題を解決するために自発的に集まった組織であるから、組合員によって管理されなければならない。組合員による管理の前提条件であり、方法として提起されているのが'組合員は政策樹立と意思決定過程において積極的に参加する'ということです。
 民主主義というのは平等と自由、これに基礎をおいた自律のなかにこそあります。平等と自由がなければ自律が形成されることはありません。しかし、平等と自由の裏面には責任と義務が存在します。即ち、組合員が責任と義務を持って積極的に参加できるよう、組合員に情報を公開し参加できる制度をつくるのが重要です。組合員が責任と義務を持って積極的に参加しないならば、どんなに民主的な制度をつくっても平等と自由、その中の自律はみかけだけのものだからです。
 組合員は責任と義務を持って組合運営に参加しなければならず、組合は組合員が参加できるよう制度を準備し、これを積極的に取入れなければなりません。


− 女性民友会生協の組合員数は、すでに組合員個々人が、全てのことに対してその意見を直接伝達したり政策樹立に反映させたりするのはむずかしい数値です。これを解決するために、女性民友会生協では、組織の分権化を準備しつつ、現在次のような制度を運営しています。


@ 代議員制度
 組合員たちが自身の意思を伝達するための代理人として代議員を選出し、代議員たちは代議員総会において組合員たちの意思を代理します。女性民友会生協では現在代議員200名が選出され、年1回開催される定期総会で、その年の事業と政策、マージン率、決算、予算などを審議し決定します。代議員は各地域(支部)から選出されます。地域によって若干事情は違いますが、各支部では割振られた代議員数に合せて、地域別集まりもしくは共同体の集まりで総会に出席する代議員を選出し、選出された代議員は組合員代表として総会に参席する義務と権利を持ちます。


A 各種委員会活動
 各支部では生協委員会、売場委員会、生活材委員会、編集委員会、地域自治委員会、女性人権委員会のような委員会と、文章講座、伝統芸能講座、女性学講座、子女教育講座など、組合員たちの関心と要求によって多様な委員会と講座などが活動していますが、ここで集められた意見は事務局に伝えられます。
 生協本部には生活材委員会、編集委員会、教育組織委員会、企画委員会がありますが、組合員が直接参加して生協の政策を樹立し、事業を広げていく空間です。生活材モニター、新しい生活材開発、組合員たちの組織活性化と広報、中長期戦略など、全般にわたって組合員たちの活動が成し遂げられる場です。


B 生協月例フォーラム
 1月1回開かれる組合員フォーラムは、組合員が直接参加し生協運動に必要な多様な問題に対して講義を聴いたり、各自の考えを出し合いながら生協全般にわたる論議をする場です。このフォーラムで毎月扱われる主題でもって、一般組合員、各種委員会委員、理事たち、職員たちが、いっしょに考える目的で用意されました。フォーラムに参席した組合員たちは各支部でもう1度共有する機会を持つことができます。
 また、生活材開発チーム、ホームページ モニター チーム、ホームページ掲示板など、多様な方法を通して組合員の参加制度を用意しています。

 

(役員の責任)
− 200名に及ぶ組合員代議員たちが日常的に集まり事業を遂行するのはたいへんなので、さらに1段階を踏んで代理人制度として役員を選出しています。女性民友会生協では2年に1回定期総会において理事を選出し、理事たちは理事会を構成して毎月1回定期理事会を持ちながら、生協の日常的な政策と運営の責任を負います。


− 理事は自身が選出された地域だけでなく、女性民友会生協全体の立場で、最大限正しい政策決定をするために努力しなければなりません。


− このための理事教育が必須なので、生協では毎月1回づつ理事会教育を進めています。また、組合員は、理事を選出したのですから、その理事会がりっぱに活動しているか、関心を持って見守らねばなりません。

 

(平等な権利である1人1票)
− 組合員の平等を保障するために出資金高、性別、地位、年齢のいかんにかかわらず、全ての組合員は1人1票の権利を持ちます。総会に参席した代議員たちは、だれでも同じく1票を行使することで生協の事業を決定し、役員を選出します。

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協同組合 第3原則:組合員の経済的参加

 

 組合員は協同組合の資本調達に公正に参加し、資本を民主的に管理する。最少限資本金の一部は組合の共同財産とする。出資配当がある場合、組合員は出資額に応じて決められた配当金を受ける。
組合員は次のような目的のために剰余金を配分する。
(1) 準備金積立を通した協同組合の発展
(2) 組合員の事業利用実績に比例した便益提供
(3) その他の組合員同意を得た活動支援

 

(出資金)
 事業を通して組合員たちが処した問題を解決する協同組合にあっては資金の調達は必須であり、問題解決の主体が組合員であるために組合員各自が出資しなければなりません。この場合、生協は組合員に、なぜ増資が必要か、それがどのように組合員の利益増大に寄与するのかはっきりと説明しなければなりません。同時に組合員自身も、この増資計画をよく検討することが必要です。
 女性民友会生協では出資金の性格と形態を、加入のための基本出資金と、利用の度に行う利用出資金、特定問題を解決するための目的出資金に分けています。基本出資金と同じ性格で、毎年再出資金1口を増口することを組合員の義務としています。

 

(借入金導入の原則)
 事業拡大と発展のために、組合員の出資と増資だけで必要な資金をつくりだすのがむずかしい場合は、不可避的に借入金を導入することになりますが、その時でも組合員の参加と意志水準を逸脱した過度な借入をしないよう総会で借入金限度額を決めることになっています。女性民友会生協では毎年、定期代議員総会で組合員が直接借入金限度額を決定しています。

 

(出資に対する配当制限)
 株式会社と違って協同組合は出資に対する配当金を受けるためではなく、事業を利用するために出資をするのですから、最近の生活協同組合では、出資金に対する配当よりは利用高配当を中心にしています。
− 女性民友会生協は、現在利用高配当を組合員個々人にしていません。各支部の組合員数、利用高、新規加入組合員増加率など、何種類かの基準を定めそれに従って支部別に配当金を決めていますが、この配当金を各支部では組合員教育、組織、広報の活動に使っています。

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協同組合 第4原則:自治と独立

 

 協同組合は組合員によって管理される自律的で自主的な組織である。だから政府等、他の組織と契約したり外部から資金を調達したりする時には、組合員による民主的管理が保障され、協同組合の自律性、自主性が維持されなければならない。

 この原則は、協同組合が政府や外部資本及び株式会社企業とどんな関係を維持しなければならないか、政治にたいしてどんな態度をとらなければならないかを、提示してくれています。政府が農政の手段として、農・畜協を育成、官制化させた経験がある韓国協同組合の歴史的経験に照らして見る時、これはとても重要な原則です。

 

(政治的自主、経済的自立)
− 協同組合の運営は政府や政党等、外部からことごとに干渉を受ける形態になってはならず、外部から無分別に経済的援助を受けることによってそこに依存してはなりません。
 これは組合の自主性を損傷させる危険があるからです。だから協同組合は出資と利用等、組合員によって経済的に自立しなければならず、自主的に運営されなければなりません。


− しかし、協同組合が組合の自治、自主を基本にするとして、外部の協力や援助を全て拒絶しなければならないということではありません。協同組合が自主性を保存しながら政府等、外部の人的・経済的支援や制度等、支援を活用できれば協同組合の発展の一助となりうるために、これを活用することは意味あることです。
 しかし外部支援を受けることが自らの発展につながらず、かえって支援者に依存して活力を失ってしまうとか、支援者によって従属・支配されることを警戒しなければなりません。韓国の場合農・水・畜協等が、国家から国家機関化されたケースだと見ることができます。


− 女性民友会生協は、組合員教育、広報次元で、農林部やソウル市の環境農業育成政策資金を受け、産地見学や市場のようなプログラムを進めています。

 

(協同組合と政治との関係)
 協同組合と政治との関係は2種類の側面が含まれています。
 1つ目、組合員個々人の政治的信念が尊重されなければならないのと同時に、組合全体が特定政党や政治運動に従属させられてはならないという意味で、政治的に自立的でなければなりません。協同組合はどんな政治的信条を持っている人であっても、ともに集まりともに行動する開かれた場にならなければなりません。
 2つ目、組合内部の意見統一が形成される限り、いつでも政治に対して自由に発言し自由に行動しなければなりません。協同組合は単純に経済的利益だけを追求する利益集団ではなく人々の協同によって社会を少しでも進歩させようという運動体として、市民運動などと協力しながら政治的にも積極的に関係を結んでいかなければなりません。従って政治に対する発言も、単純に自分たちだけの利益という狭い観点からではなく、よりよい社会への接近という立場からなされねばなりません。


− 女性民友会生協は組合員ひとりひとりの生活に莫大な影響を及ぼす地方行政に関心を持って、10余年間地方議会と地方自治体に対して監視活動を繰広げてきました。浪費性予算に対する市政要求や、性認知的予算分析(gender-sensitive budget analysis)などの活動をしています。こうした活動を通して組合員たちの生活がより安全で豊かな環境で営めるよう、絶え間ない牽制と批判、私たちの要求を伝達する一方、積極的参加の形態として、95年、98年、2002年に地方議会に組合員を議員として出馬、当選させました。これは生活政治に対する組合員たちの積極的な要求の反映だと言うことができます。

(現行政治関与禁止条項は、事実上選挙関与禁止条項であるので、削除するのが望ましい)

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協同組合 第5原則:教育、訓練及び情報提供の原則

 

 協同組合、組合員、選出された役員、経営者、職員たちが、協同組合の発展に効果的に寄与するよう教育と訓練を実施しなければならない。協同組合は、一般大衆特に若い世代と世論指導層に組合の本質と長所に関する情報を提供しなければならない。
 
(教育・訓練)
− 女性民友会生協の教育・訓練は、対象別には、組合員教育(新規会員加入教育、既存組合員教育)、役員教育、職員教育、一般人を対象にした教育に分かれています。


− 領域別教育、訓練としては、家庭で行われる利用活動(個別、共同体(班))教育と、売場で行われる教育、各支部別事務室で行われる小集会と委員会、環境教育、そして生産地へ直接行って行う産地援助と見学プログラムなどがあります。    
 @組合員対象:相談、試食会、懇談会、環境農業教育、環境消費者教育、食生活指導教育、料理講座、生協フォーラム、産地見学、産地援助など  
 A 役員対象:委員会別教育及びワークショップ、生協フォーラム、他生協及び外国生協研修
 B 職員対象:協同組合教育、情報電算教育、生協フォーラム、外国生協研修など
 C一般人を対象にした教育:環境農業教育、料理講座、天然染色講座、町試食会、GMO対応活動、有機農法育種キャンペーン、綿生理用ナプキン開発など
 D青少年教育:Me・美・味キャンプ、NoダイエットNo整形私の身体の主人は私キャンペーン、青少年ボランティア学校など

 

(情報提供)
− 女性民友会生協ではホームページ、生協情報誌、生活材案内紙、チラシ、新規組合員のための小冊子、などを通して生協運動に対する諸般情報を提供しています。

 

(教育・訓練及び情報提供のむずかしさ)
 次第に多様化し複雑になっていく社会雰囲気に従って、組合で用意した各種プログラムへの参加者数は、減少傾向にあります。マスコミでの多様なプログラムと教育、就業率の増加、組合員の多様な関心事などが、より一層、既存プログラムを通した組合員加入と教育をむずかしくしています。
 従って今後、参加可能な生活上の実践課題開発、教育・訓練及び情報提供の多様化追求、社会変化に照応した教育技法開発、女性民友会生協の教育目標樹立、積極的な情報提供方案の準備が必要です。

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協同組合 第6原則:協同組合間協同の原則

 

 協同組合は地域及び全国単位間で、それから隣接国間及び国際的に、ともに協同して仕事をすることにより、組合員に効果的に奉仕し協同組合運動を強化する。

 

− 女性民友会生協では私たちだけの購買力では解決がむずかしい問題を共同して解決するために他生協と連帯して共同開発をしています。ウリミル(国内産麦)共同買入れ及び供給と、ハミガキの共同開発及び供給、カレー・ケチャップ共同開発及び供給、代案生理用ナプキン開発など

 

− 相互間の信頼と協力を基に、生協運動を発展させ物流部分の効率を高めるために2004年2月から、他生協と物流センター及び配送センターを共同で使用しています。

 

− 外国の生協と連帯活動をします。
 アジア姉妹会議の開催、役員及び活動家の外国生協研修など

 

− 地域内生協との連帯
 地域生産者との交流、地域生産物共同購買、地方自治体への政策提案活動など(高陽米給食支援、環境税制支援など)

 

− 政策活動の他生協との連帯
 "輸入有機加工食品表示実態討論会"、"生協法改正運動"などをともに行いながら日常的には連合団体である'環境農業団体連合会'に参加し、活動しています。

協同組合 第7原則:地域社会に対する寄与

協同組合は組合員の意思に従って、地域社会の持続可能な発展のために努力する。


− 環境保全活動
 生活環境と福祉を脅かす様々な問題に積極的に対処することによって、より質の高い生環境づくりのために努力します。ゴミ焼却場・ゴルフ練習場建設、ラブホテル反対運動、生ゴミ分離回収試験事業、流通業種買い物かご使用キャンペーン、チュンリャン川河川汚染監視活動、国立公園貫通道路反対運動など

 

− 安全な生活材開発及び拡大
 遺伝子組み換え農産物反対活動、輸入有機加工食品実態調査、無農薬トマトケチャップ開発、綿生理用ナプキン使用及び拡大運動など安全な生活材のために努力します。

 

− 地方自治体評定及び政策提案活動
 @ 地方自治体行政モニター活動を通して自治区、さらに進んで中央政府の政策を評定し代案を提示すること
 A 条例制改定運動(住民投票条例、京畿道給食条例、保育条例、社会団体補助金条例、女性発展基金条例)
 B 地方自治体議員輩出及び議員活動
 C 地方自治体委員会活動(住民自治センター委員活動‐音楽会、蚤の市など)

 

− 共同体の地域文化づくりと地域社会発展のための活動
 @ 社会教育及び文化教養講座
 A 地域文化活動(蚤の市、音楽会、正月小正月民俗遊び場など開催)
 B 伝統芸能班、スウィングダンスなど多様な組合員小集会活動

 

− 性平等文化づくりのための教育及びキャンペーン活動を行います。
 @ 相談活動
 A 女性学及び両性平等教育
 B 平等名節キャンペーン
 C 会食文化改革
 D 女性週間行事開催
 E 片親自助集会

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まとめ 

 生協運動の拡大のポイントは自発性です。
 常勤職員の活動とは別途に、組合員各自の欲求に従って多様な声をあげ直接参加することが重要です。巨大談論の中心から逃れ、小さなことに思われる地域の細々した問題、しかし生活を維持するのにとても重要な問題を、組合員自らが状況に合せて探しだし解決して行っています。
 女性民友会生協運動は、声高に叫ばず、言論からも注目されず、仔細にのぞいてみなければわからず、しかし、着実に私たちが目指す協同組合の価値と原則を繰返し繰返し考え、蟻のように優しく運動を繰広げて行っています。
女性民友会生協運動は、組合員各々の活動ひとつひとつが中心であり、主体です。生協運動は、組合員の生活の基盤である地域社会を、より暮らしやすいところに変えていく'市民労働'として、その重要性が十分に認識される必要があります。こうした運動に対する評価と認定がより拡大するならば、もっと多くの人々が参加するようになり、生協運動は、公共分野として、代案勢力として、新しい希望のひとつに数えられることでしょう。組合員活動が形成された場がまさに生活の政治現場であり、それを通してこそ、女性たちの真正なempowermentが可能なのです。           

韓国女性民友会 生活協同組合 組合員 宣言

 

 私たちが追求する幸せは素朴だけれども遠大なものです。
 私たちは安全な食膳を望みます。私たちはもっときれいな水、もっと澄んだ空気、いのちが息づく自然の中で生きたいと思います。
 そして私たちは女性が堂々と幸せに生きることができる世界を志します。
 私たちは時には繊細に、時には大胆に世界を変えようとします。
 私たちの小さな実践はエコロジカルで平等な生活の始まりであり、ひとからひとへ繋がって全地球へと拡大していくものです。

 私たちは約束します。
■ 信頼できる安全な生活材を通して生命尊重の生活を実践する。
■ 環境にやさしく持続可能な生産のために協同消費の力を拡大する。
■ 女性である私を尊重し自立を追求することによって平等な社会をつくる。
■ 私たちの姉妹愛を社会に対する愛へと広げ、ともに生きる世界をつくる。

 こうした世界を女性である私たちがつくりだします。

 

− この組合員宣言は2002年のアイデンティティ確立のためのワークショップにおいて組合員が直接参加してつくった宣言文です。

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私達の協同組合の価値と原則〜討論と再生

主婦連盟協同組合理事 邱俊英

 

 1997年以来、私達の使命を継続するためにこのような主張をしてまいりました.

 1.共に健康、環境を保全しうる生活必要品を求める。
 2.組合員(会員)が十分に発揮できる協同事業を創る。
 3.地球の資源を大切にし、消費による可能な生活環境の破壊を避ける。
 4.国内の農業を支持。
 5.弱者団体への援助。

 

 結果から言うと、1992年以来、主婦連盟環境保護基金会が計画した共同購入運動は現在に至る12年になりました。しかし協同組合が法人化(正式に登録、成立)したのは2001年のことでした。私達の協同組合とは:「環境に関心を持つ女性達、及び共同のニーズを謀り、グリーン消費を実践してきた人々が、食を軸とした消費への反省に対して、共に学習し、地域コミュニティーの運動を始め、環境への参加により継続可能な農業に貢献できるよう。」

 

組織の変遷−緑の主張会社から主婦連盟協同組合


 幾ら単純な運動にも合法的な組織で取り組まなければならない、「消費力の集結」を挙げて、私達は幾つの組織運動を経てきました:
 *1994.5 台北県理貨労働協同組合を結成(Workers' Co-op)
 *1994.12 生活者会社を設立(1994.12−95.12)
 *1996.2 緑の主張会社を成立(1996.2−2001.10)
 *1995.7 緑の生活協同購入センターを成立(台中)(1995.1−2001.10)
 *2001.11 台湾主婦連盟生活消費協同組合を成立(2002.3台中支部、2002.9台南支部を設立)

 

 鍵となった6つの行動を挙げ、主婦連盟協同組合の価値を纏めてみることにします。
 1.環境運動の延長−女性の観点
 2.民主化−共同決議
 3.女性の労働−無償性、利他性、地域社会から、有料な労働までに作り出す、Work with a Cause
 4.食への主権−消費の自覚(生活主権の一つ)
 5.現地経済への参与、生産者と長期的な共同利益及び信頼性を築く
 6.地域社会への再発見−私達が住む環境を理解し、人間性や文化への関与。

 

 

私達が思う協同組合の原則


 2001年以前、協同組合方式の組織に対して憧れてきました。しかし現実に思考した結果、緑の主張会社という会社組織で、5年間勤めてきました。資本や経営の寡占と私有化から、集団共有の仕組みへ改正し、私達は色々なことを学び、討論、争い、共同決議を経験して来て、真の消費協同組合の経営は唯の3年しかありません。中には価値に対する討論や実務と実行の間のギャップに、又沢山議論する余地があると知りながら、下記は、ここ3年間私達の経験を挙げることにより、この12年間の組織変遷をより理解しやすいと思います。

 

 

第1原則:自発的で開かれた組合員制


組合員資格
 自然人以外、本社も教育及び公益団体を限って、法人組合員を認め、運動を推進する意味で、本社の消費材を使用することができます。現在は主に幼稚園、小学校及び友好団体のみ。例え:文英基金会。

 

組合員の権利と義務
1.出資−最少2000元
2.組合員の増資−現在、民友会や生活クラブ生協のような出資金積み立て制度はありません。安定な協同組合の自己資本源として、将来私達はこのような可能性を研究すべきだと思います。
3.出資額の上限−総株額の20%を超えてはいけません。本社の内的規制には出資額の上限は50万元とする。現在、10万元以上出資する者は約30名、大部分は最初から参加する組合員です。
4.教育通信費−年600元、出資額に含まれず、広報誌や環境教育運動費に使われるものとする。
以上は1993年以来、「共同購入」運動に参加する会員なら、必ず納まる年費です。以前にも主婦連盟基金会と合わせて、双会員制度を取り組みましたが(2003年に廃止)。これは協同理念を宣伝するツール費として使われるもので、出資金ではありません。沢山の批判が受かれたにも関らず、現在廃止する決議はありません。

 

加入の拒否及び除名
 協同組合は経営の妨げを目的とする者に、調査を経て、除名させることができます。何回も話して、なお年度の通信教育費を納まらない者に、退社を勧告します。

(非組合員用)
 台湾の協同組合法には非組合員の取引は禁止です。しかし、本社が主催する大型イベントには、一般大衆に宣伝するチャンスと見なし、イベント中のみ、非組合員の購入を認めます。

 

 

第2原則:社員による民主的管理


社員による管理
 2O00年の時点に、緑の主張共同購入に参加する会員は4000人を超えていました。その故、協同組合を準備する際、代表制を採用しました。14O0以上の発起人の中から、67名の組合員代表が選ばれました。しかし恒例会議以外、積極的に参加できる方が少ない、委員会の活動には活気がないです。今年5月、第二回の組合員代表が選出され、全70人で、中に男性は5名います。これらの代表達は、高度な参加意欲を示しています。このような情熱を、地域社会の自治に、多様な実際活動に転換し、拡大の代言をし続けることを期待しております。現在の委員会活動には、編集委員会、食品安全委員会、地域発展委員会、協同経済研究会、組合員の目合コン会などがあって、台中支部には社員自営デポーを拠点にして、積極的に委員会活動を行っています。

 

理事の職責
 理事全9名、任期は3年。今年の第二回理事選挙で、初めて男性理事が選出されました。地域発展の自治経験を探る過程において、理事の担当地域は協議の上で指定されるものです。理事は担当地域の組合員代表と互いにコミュニケーションを保ちながら、恒例会議以外、主な組合員教育者として、その役割を演じなければなりません。

平等原則、一人一票

 

 

第3原則:組合員の経済的参加


出資金
 2001年以前、運動と事業を推進する資金は、主婦連盟基金会の主要参加者による集金でした。台北と台中から各自の出資で、言わば女性環境NGOのエリートからの共同出資です。ですから決定もエリート決議に偏って、核心リーダーシップと言えます。しかし2001年以後、加入組合員の皆から最低2000元の出資額が必要です。2003年の資金不足で、私達始めて大量な資金需要に遭遇し、本社工場を建ち、土地を購入するために、10%の自己準備金しか持っていませんでした。残りの30%は組合員に借金して、60%は銀行から融資することにしました。勿論これは総代会で決議したものでした。部分的な代表は、集団増資の方が基本原則に相応しいのではないかという考え方もあったが、決議の期間が慌しかったため、末に借金の方法で実行すると表決しました。

 

剰余金配分の制限
 1994から1996年の間に、班の利用額が一定の金額に達した場合、半年毎に小額の払い戻し金を還元し、購入金額に当たることができます。1997年以後、それを班長の労務に対する消費材の賞与に使われ、集結消費の割戻しから班長の労務への肯定に変わりました。言い換えれば、緑の主張会社の形態において、社員の利用高に対して、比率配分の払い戻しは必要がないということです。
 協同組合が法人化以来、2003年度の運営に、より多くの剰余が出ました。配当金以外、利用高により割戻し、還元する筈の金額が、総代会にて出資金比率を株式資本に転換すると決議しました。それは組合員が違った社員自営デボーや班、戸別配送などでものを購入しているため、個人組合員の累計利用資料が不完全だということからでもこの決議も事後に色々な批評が受かれたが、私達は完全にe−オンラインされていない限り、如何に購入高を実際な払い戻しに還元するか、或は代わりに特定消費材の値下げなどの方法について、真剣に思案しております。

 

 

第4原則:自治と自立


政治的独立
 私達は特定の政党に委付してはいけません。唯一候補者に選挙の宣伝を支援したのは、7年前の緑党の女性候補者だけでした。結局当選しなかったが、縁党も壮大できなった。

 

消費材への自主監督
 消費材に対する自主監督は、ずっと下記のようなことをやって来ました。私達は各地の農業改良所にかなり依頼し、そこから農民を推薦して、農業試験部門の検査システムを提供して頂きました。ここ5、6年以来、民間の検査会社にも組んで見ましたが、しかし消費材の出処と安定な供給品質はいつも最大の挑戦課題でした。
組合員の教育も重要な一環としています。

 

 

第5原則:教育、研修及び広報


 協同組合は企業の一種であり、会社や国営事業と同じように、経営経済事業の本体です。協同組合の非営利性を基にして、組合員を奉仕するという特別は経営方式で、協同企業は一般企業とは流通、業務の選択…などの面において、会社企業の経営とは全く違うものです。協同組合は完全に通常の職場教育に頼ることは出来ないので、協同組合の特性に合わせ、合理的な経営方式を研究して定めるしかありません。更に教育により、協同組合に所属する職員や幹部を訓練して、協同組合が他の企業と市場で競争出来る同時に、協同組合の有すべき機能と効率を発揮させるべき。(協同組合理監事手帳375ページ)
 本社は家庭主婦を主体として、協同の理念と精神に議する必要はないが、殆どは経営管理の専門素質不足が原因となっています。その為、専門な職能研修を導入することは、本社にとって至急の社務の一つです。

 

 

第6原則:協同組合間の協同


 発展の早期に、当時は台湾軍事戒厳令を廃除したばかりで、主婦連盟基金会は、その他のNGO団体と協力、討議して、他の社会運動団体と協同する習慣を保ち続けてきました。例え:陳来紅氏が台北県で呼び掛けた「潭●1コミュニティー協同組合」(注)及び「台北県理貨労働協同組合」があって、しかし法令の制限により、労働協同組合もコミュニティー協同組合も維持しにくいでした。農業協同組合や農会との協同は最も早かった。特に米をメインにした穀物の安定供給(精米、玄米、紫黒●2米、粟)、塩田の生産中止をきっかけにして、水産加工品のために設立した漁民権益促進協同、又は国産緑豆、落花生の加工食品及び無農薬栽培の玉蜀黍の契約生産なども、地域農会との協同によってできたものです。

 

 

第7原則:地域社会への関与(弱者の就職、精神障害者の採用、農民の共済)


 農民の緊急援助、農民ローン、農業コミュニティーへの連絡など様々な経済的援助以外、私達は精神障害者に、デポーや倉庫で働かせる仕事を含めた訓練活動を、ここ8年間やり続けて来ました。中にも正式に職員昇任した人が居て、職員達にとっても、このような人々を本心に受け入れることを勉強できました。

 

 

結論


 1994年、私達が台北県理貨労働協同組合を設立した当初、初めて触れた協同組合文献はレイドローの「西暦2000年の協同組合」でした。残念ですが、僅かの参加者しか読めなかったし、真剣に集会にて論議する回数も多くはありませんでした。しかし、日本の生活クラブ生協との接触する過程において、このレイドロー報告の影響が何回も提起されました。
 金融の嵐に覆われ、大勢な信用協同組合が貸出債権などで経営の危機に堕ちました。丁度その時、台湾政府が金融業務の管制を緩和し、本来国家の関与(財政部)による運営して来た協同組合は、続々と銀行に転身し再生しました。中にも元々経営良好な協同組合が含まれます。協同組合は台湾社会に、ずっとマイナスなイメージでした。それは過去の軍事戒厳時代に、政府側が人民団体に対する不信感や何でも手を出す制限することと、協同組合組織自身の問題に関係が有ります。例え:各地の農会スキャンダル、不当な政府補助金の壟断や、賄賂及び個人勢力の乱用など。私達の協同組合は、経営には尚良好な会社企業方式から消費協同組合に転身したものなので、比較的に大勢なの関与も引き寄せてきました。

 

(注)
 潭●1コミュニティー協同組合−4年間の短い夢でした(1993.10−1997.5)
 台北県の読書会で知り合ったお母さん達は、台北市の南にある永和市で「コミュニティープレイ」を始め、陳来紅氏が呼び掛けたカンガルーお母さん読書会方式で、コミュニティーで人気を集め始めました。子供を連れてお母さんたちの読書会を設立したり、課程やお惣菜も作ったりしました。コミュニティー協同組合も「老人の依託」、「老人ホーム」に熱中し、ボランティアの「時間性人力バンク」までの発想もしました。1994年5月共同購入組織と物流実態を体表ずる「台北県理貨労働協同組合」を中和市に設立しました。両社間の距離は約5キロだけです。

編注:●1=「土+乾」
   ●2=「米+需」

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「私たちの協同組合の価値と原則」第2次案 2003.12.18
                             

生活クラブ連合女性委員会

 

 

 

はじめに

 99年12月、韓国・女性民友会、台湾・主婦連盟と生活クラブ連合女性委員会は、姉妹提携を結び、活動の交流を推進してきましたが、言葉の壁は大きく、各々が使用する言葉の意味や内容、その言葉で表現している活動や理念についての議論が不足していることが課題となっています。同じ言葉を使っていても(例えば組合員主権)、その意味・内容、そしてその言葉が表現している活動・理念が一致しているのか、違っているのか、議論をする必要性を三者がともに感じています。
 そこで、今年度は三者が各々「私たちの協同組合の価値と原則」をつくり、比べてみようということになりました。同じ言葉を使っているとしても、その内容が一致しているのか、違っているのか検討し、議論を通して相互理解を深めたいと考えています。そして翌年には、一致点、相違点を整理して「共同の宣言文」にまとめ、アジアの協同組合に向けて発信し、女性たちのネットワークをさらに広げていきたいと考えています。
 一方で、生活クラブでは戸配の導入、組織改革が進行中です。「私たちの協同組合の価値と原則」を組合員が議論することで、改めて自分たちのアイデンティティを明確にし、次代を担う組合員へのメッセージにしていきたいと思います。
 「私たちの協同組合の価値と原則」をつくるにあたって、私たちは、まず第T章において生活クラブの活動を「協同組合のアイデンティティに関するICA声明」(1995年ICA:国際協同組合同盟全体総会で決定)に照らしてみました。そしてその作業をもとに、第U章では、独自に「私たちの協同組合の価値と原則:生活クラブ生協の価値と原則」をまとめてあります。
 これらは委員会での学習会やワークショップ、また、各委員のレポートや9月に開催した「わいわいフォーラム」での報告やコメントをもとに討議して作成したものです。まだまだ検討の余地がたくさんあるとは思いますが、この「私たちの考える協同組合の価値と原則」を3カ国で議論することによって、相互の理解が深まり、三者がめざす協同組合像についての検討が進むことを願っています。

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第T章「協同組合のアイデンティティに関するICA声明」と生活クラブ


 ICA声明は、協同組合の「定義」、「価値」、「原則」から構成され、「協同組合とは何か」について全体像を明らかにしています。

 

「定義」
 協同組合は、共同で所有し民主的に管理する事業体を通じ、共通の経済的・社会的・文化的ニーズと願いを満たすために自発的に手を結んだ人々の自治的な組織である。

 この「定義」は、協同組合にはさまざまな種類があり、組合員の活動への参加の形も異なるので、それらに共通するものとして、協同組合の特徴(企業との違い)を強調し、構造を定義しています。

 

「価値」
 協同組合は、自助、自己責任、民主主義、平等、公正、そして連帯の価値を基礎とする。それぞれの創設者の伝統を受け継ぎ、協同組合の組合員は、誠実、公開、社会的責任、そして他人への配慮という倫理的価値を信条とする。

「価値」とは、協同組合の特筆したい目標、役割、本質等、もっとも大切にしたい理念とも言うべきものです。とくに協同組合が重きを置いてきた基本的な理念、基本的な思想としての価値です。


 
■生活クラブの価値■


 生活クラブは1965年、東京の世田谷で「地域に住む女性たちの自主的な活動によって、生活の向上と社会の変革をめざす」任意の組織「生活クラブ」として出発、その活動を日常的に続けるために200人余りの人が牛乳の集団飲用運動を始めました。この牛乳の共同購入から、今日にいたる生活クラブ運動のひとつの柱が誕生しています。それは、消費者である私たち自身が、自分の消費するものについて、本質的に捉える能力を身につけていくことなしに共同購入は成り立たないということでした。1968年には生活クラブ生活協同組合となり、今日では1都1道13の県で26万組合員を擁するまでになっています。
 この35年間の生活クラブ運動で、組合員が大切にしてきた価値、またこれからも大切にしていきたい価値とはどんなものでしょう。おそらくたくさん掲げることができると思いますが、女性委員会では、生活クラブの価値、すなわち活動の中で重きを置いてきた基本的な理念、基本的な思想を表現するものとして、「組合員主権」、「自主運営・自主管理」、「消費材」、「生活の自治」、「人間関係性資源の重視」、「協同組合地域社会の建設」という6点に絞ってみました。
以下それぞれの価値について、簡単に説明します。また、それぞれの価値の実践については、その具体的活動例を次項で「ICA声明の協同組合7原則」に照らして述べることにします。

 

「組合員主権」
 組合員ひとりひとりが協同組合の運動や事業を担う主体者であり、主体者としての権利と責任を有すること。

 

「自主運営・自主管理」
 組合員主権の確立のために、組織運営を組合員の主体的な参加に基づき行なうこと。

「消費材」
 売るためにつくられる「商品」の問題点を消費者の視点で見直し、消費者が真に必要とする使用価値を追求するという意味から、共同購入品を「商品」ではなく、「消費材」と呼ぶ。また、「消費材」には、組合員が商品を買わされる受け身の消費生活を自ら改め、自分の生活を主体的に創造するという意図が込められている。

「生活の自治」
 自分の生活は自分で治め、問題解決を他にゆだねない。そのために、より多くの他者を必要とし、協同の組織が必要になる。組合員は共同購入の実践の中から、環境問題など消費材の共同購入だけでは解決できない課題があることに気づき、自分たちの生活を自治していくために、「共同購入から全生活へ」というスローガンを掲げ、さまざまな社会運動に取り組んできた。

 

「人間関係性資源の重視」
 資本主義企業体の資源は資本であるのに対し、生活協同組合の資源はただひとつ、生身の人と人の結びつきであるという認識。地域の生活環境をよくするには、人間の関係性を豊かにすることが第一に必要である。人間の関係性にもとづく自己表現をもって生活に必要な機能をつくり、地域社会をつくり・変えることができる。

 

「協同組合地域社会の建設」
 地域の中にさまざまな機能をもつ協同組合や市民事業をつくり、さらにそれらが、ネットワークすることによって、協同と自治のまちづくりをすること。

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■生活クラブの活動を「協同組合原則」に照らしてみる■


 協同組合原則とは、協同組合がその価値を実践に移すための指針です。ICA声明の7つの原則に照らして、私たちがどのように生活クラブの価値を実現してきたのか、またこれからも実現していきたいのか、具体的な活動例をあげてみます。

 

〈第1原則〉 自発的で開かれた組合制


 協同組合は、自発的な組織である。協同組合は、性別による、あるいは社会的・人種的・政治的・宗教的な差別を行なわない。協同組合は、そのサービスを利用することができ、組合員としての責任を受け入れる意志のある全ての人々に対して開かれている。

・ 生活クラブへの加入・脱退は自由に行なうことができます。
・ 生活クラブでは「組合員主権」に基づき、組合員は、自らの参加と責任において出資、利用、運営(拡大)を行ない、生活クラブの主体者として事業や運動を担ってきました。
・ 生活クラブは自発的につくられた「人の組織」であり、その組織に係る運営は、自発的に集まった人々(組合員)で主体的にかつ政治的、市場原理にとらわれることなく行われています。
・ また、一握りのリーダー層による官僚的な組織ではなく、組合員一人一人が責任を負える範囲で行動しています。
・ 組合員に対して「組合員としての責任」とは何かの共育が不可欠です。積立増資、消費材のロット、組織運営への参加など、組合員個々人が日常的に「責任」を果たすことができる「仕組み」が必要とされます。

 

〈第2原則〉 組合員による民主的管理


 協同組合は、その組合員により管理される民主的な組織である。組合員はその政策決定、意志決定に積極的に参加する。選出された代表として活動する男女は、組合員に責任を負う。単位協同組合では、組合員は(一人一票という)平等の議決権をもっている。他の段階の協同組合も、民主的方法によって組織される。

・ 生活クラブは、組合員の自発性や直接性に基づく「自主運営・自主管理」を行なう民主的な組織です。
・ 組合員は一人一票の議決権を持って、班会議・支部大会などの政策決定、意志決定の場に参加し、生活クラブの事業や運動に責任を持ちます。
・ また、支部大会や総代会の運営も民主的に行なわれています。
・ 理事会メンバーの過半数を組合員の理事で構成し、協同組合事業の執行に組合員の意思を反映させています。
・ 拡大(展示即売会)や利用結集活動、委員会活動などを組合員参加で行なっています。
・ 組合員は、生産者とともに「消費材」の開発・改善を行ないます。
・ 単協や連合会の中長期計画づくりにおいて策定段階から組合員の参加があります。また、計画への組合員組織の合意形成のプロセスを重要視しています。
・ 東京や神奈川のブロック単協化は、組合員による民主的管理を高めるためのものであると言えるでしょう。
・ 生活クラブは、独自の自主管理・監査制度をもっています。
 この制度は、生活クラブの独自の基準に基づいて「消費材」を生産し、その内容を管理・監査する制度です。生産者自身が厳しい生産管理を行なうだけではなく、組合員が生産現場に行って点検します。これらの活動は、生産者と組合員の相互理解を深めることができるため、より良い「消費材」づくりにもつながっています。
・ 「消費材」や事業内容に関する事柄について、たとえ不利益となると思われる情報であっても、積極的に開示します。

 
〈第3原則〉 組合員の経済的参加


 組合員は、協同組合の資本に公平に拠出し、それを民主的に管理する。その資本の少なくとも一部は通常協同組合の共有資産とする。組合員は、組合員として払い込んだ出資金に対し、配当がある場合でも通常制限された率で受け取る。組合員は、剰余金を次の目的の何れか、または全てのために配分する。
・準備金を積み立てることにより、協同組合の発展のため−その準備金の少なくとも一部は分割不可能なものとする。
・協同組合の利用高に応じた組合員への還元のため

・組合員の承認により他の活動を支援するため
・毎月の積み立て増資、出資金積み立て目標額を組合員自らが決定し、出資を行ない、それを民主的に管理しています。
・剰余金が出た場合は総代会の決定により、法定積立金、教育事業繰越金など目的別の積立を行うとともに、組合員には利用高に応じた還元を行なっています。
・積み立て増資や利用分量割戻しの出資金への充当など、継続的な出資を行なうことで自己資本率を高め、他に依存(借金)しない健全な経営をめざしています。
・「消費材」の利用目標、拡大目標を決定し、組合員は、その目標を達成するべく活動を展開し、経営の安定(拡大再生産構造)を作り出すよう努力し続けています。
・エッコロ共済や経済共済による組合員同士のたすけあいや生活保障のしくみをつくり出してきました。
・また、福祉活動や市民活動の支援のための基金の創設も行なってきました。

〈第4原則〉 自治と自立


 協同組合は、組合員が管理する自治的な自助組織である。協同組合は、政府を含む他の組織と取り決めを行なったり、外部から資本を調達する際には、組合員による民主的管理を保証し、協同組合の自主性を保持する条件において行なう。

・ 生活クラブは、組合員の継続的な出資による高い自己資本率と自主管理により、何者にも束縛されない自立した自治組織です。
・ 自己資本率の高さは、自治と自立のひとつのバロメーターになっています。
・ 生活クラブの組合員は政治的、市場原理にとらわれることなく運動方針を決定し組織の運営をしています。

 

〈第5原則〉 教育、訓練および広報


 協同組合は、組合員、選出された代表、マネージャー、職員がその発展に効果的に貢献できるように、教育訓練を実施する。協同組合は、一般の人々、特に若い人々やオピニオンリーダーに、協同組合運動の特質と利点について知らせる。

・ 「協同組合とは」、「共同購入とは」などを学ぶことは、生活クラブの組合員にとって、「組合員主権」の確立のために重要なことです。
・ 班会、班長会、支部委員会等さまざまな場面で組合員同士の議論の場がありますが、これらは、教育や訓練の場として意味をもっています。
・ しかし、一方で戸配の導入や組織改革によって、その学びの場にも変化が生じています。
・ また、新しい地域への組織拡大、新しい「消費材」の取組みは、活動そのものの中に教育的要素がありましたが、拡大行動や「消費材」新規取組み活動への組合員参加が減少している現在、「学ぶ場」をどうつくって行くのかが問われています。
・ 毎年度の初めの各委員会や班長会等での研修、また新加入者集会、生産者交流会や見学会も組合員教育の場です。
・ 生活クラブでは、一般的に使われている「教育」(教える)という捉え方ではなく、組合員自らの「発見」を大事にします。教えられる(受け身)の教育ではなく自らが発見することでより主体的な参加を強めることができるからです。
・ 学習会や生産者交流会・産地見学では、「消費材」の価値を学び、生産者と顔の見える関係をつくって価値観を共有しています。
・ 広報は組織と組合員とをつなぐ情報媒体として重要であり、組織ができると機関紙を発行してきました。機関紙には、執行部の見解だけではなく、運動グループの情報が掲載され、また、紙面における組合員の意見交換なども行なわれています。
・ 機関紙に限らず、広報誌、組合員ニュース、本などを発行し、ホームページ、ビデオなどを通した広報活動も行なっています。
・ 市民セクター政策機構(シンクタンク)では将来を展望した政策検討や職員教育を行なっています。

〈第6原則〉 協同組合間協同


 協同組合は、ローカル、ナショナル、リージョナル、インターナショナルな組織を通じて協同することにより、組合員に最も効果的にサービスを提供し、協同組合運動を強化する。

・ 生活クラブ各単協の事業連合体として、生活クラブ事業連合生活協同組合連合会を設立し、共同仕入れ、共同開発を協同して行なっています。
・ 農協や漁協と「消費材」の開発・取組みにおいて協同しています。
・ 反GMイネ運動、グリーンシステムの推進、石けん運動、容リ法改正運動など、他の協同組合と協同し、全国レベルで運動を展開しています。
・ 韓国の信用協同組合と生活クラブ連合会や単協が提携し、韓国より研修生の受け入れを実施するなど、韓国における生協づくりを支援してきました。
・ また、組合員の韓国交流スタディツアーを続けています。
・ 韓国・女性民友会、台湾・主婦連盟と生活クラブ連合女性委員会の三者が姉妹提携しました。締結後、2カ国のそれぞれの共同購入部門が生協として独立し、ともに交流を深めています。
・ 各県単位の生協連合会、日生協、ICAを通しての協同組合間協同を図っています。

〈第7原則〉 コミュニティへの貢献


 協同組合は、組合によって承認された政策を通じてコミュニティの持続可能な発展のために活動する。

・ 生活クラブの活動は、協同組合という「道具」を使って、組合員が一市民として、また一消費者として「生活の自治」をしていくために、大ぜいの他者と協力し、「生き方を変えて社会を変え、社会を変えてみんなの生き方を変える」ことを追求してきました。
・ はじめは「私や私の家族」の利害を基盤にしながら参加している組合員も生活クラブの活動の中で、ほんとうに「生活をそして生き方を変える」ということは、暮らしの共通の基盤である「地域」を変えるということだと気づかされます。
・ こういった「発見」から、多種多様なワーカーズ・コレクティブ、市民の政治への参加(代理人運動)、地域の拠点(デポー、地区館、センター、高齢者・子ども・障がい者の福祉施設など)、石けん工場、市民バンク(信用協同組合)、地域通貨、風力発電などの創出がなされてきました。
・ そして、これからも人と人との関係性を生かして、地域に必要なさまざまな機能を組合員自らが創出し、ネットワーク化することで、豊かな「協同組合地域社会の建設」をめざします。

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■「私たちの協同組合の価値と原則」づくりに向けて■


 以上、ICA声明の7つの原則に照らして、私たちがどのように生活クラブの活動をしてきたのか、具体的事例を列挙してみました。その結果、私たちは21世紀のあるべき協同組合像に向かって、「協同組合7原則」を実践し、生活クラブの活動を続けてきたと自信をもって言うことができます。
 一方、私たちは、生活クラブの主要な価値として、「組合員主権」、「自主運営・自主管理」、「消費材」、「生活の自治」、「人間関係資源の重視」、「協同組合地域社会の建設」の6点を掲げました。それらの価値の実現については、上述したように「協同組合7原則」の中にそれぞれ具体的な行動が照らし出されています。しかし、これらの価値の実現には、「協同組合7原則」だけでは対応しきれない生活クラブ独自の行動指針があるのではないかということにも気づかされました。
 世界にはさまざまな協同組合があります。「協同組合のアイデンティティに関するICA声明」は、生活クラブのような生協や、農業協同組合、漁業協同組合など、多種多様な協同組合に共通するものとして出されたものです。したがって、消費生活協同組合特有のものである、私たちが主要な価値として掲げた「消費材」という価値は、「協同組合7原則」では照らすことができないのです。そして、また「消費材」という価値は生活クラブ運動において特筆すべきものであるという点から、改めてそれらも照らし出せるような生活クラブ独自の原則をつくることが必要であると思います。

 そこで、生活クラブ独自の原則を検討する前に、まずは「消費材」という価値を実現してきた具体的活動の例を揚げてみたいと思います。
・ 共同購入によって、組合員は各々のもつ購買力を結集し、使用価値のある「消費材」を生産者とともにつくり、手にしてきました。
・ 「消費材」は、誰が、どのような考え方や方法で、どこでどのように生産しているのか「素性のわかる」ことが重要です。
・ 「消費材」の共同購入は、生産―流通―消費―廃棄―リユース・リサイクルのしくみを改革し、自分たちのオルタナティブマーケットをつくり出してきました。
・ 予約共同購入は、組合員のひとりひとりの消費生活の計画化を前提に成り立ちます。予約にもとづく「消費材」の計画消費は、生産者の投資や生産の計画化、また流通の計画化、そしてリユースについてもそれぞれ計画を可能にします。これによって、組合員は、新鮮な「消費材」を手に入れるとともに、資源の無駄使いを極力減らすことができます。
・ 組合員は、消費委員会などの活動を通して、「消費材」開発や共同購入の力を高める利用結集活動に取り組んでいます。
・ 生産にかかるコスト(原価)をもとに「消費材」の価格設定を行ない、生産者の再生産を保障する生産者原価方式をとっています。
・ 特定の生産者と提携して、製造仕様・流通経路・価格・販売仕様を生活クラブが決定した「消費材」を「オリジナル消費材」としてつくり出してきました。さらにSマークの認定基準を充たしている「消費材」はSマーク品と呼んでいます。
・ WTO体制と多国籍企業による食料の商品化、戦略物資化に対し、食料に関わる自己決定領域を広げ、「食料の自給」と「安全・健康・環境」のレベルを高めることをめざしています。
・ 持続可能な生産―消費の構造を維持、発展させていくには、組合員が、生産者とともに、
問題解決の主体となって「消費材」をつくり続けること、「生産する消費者」として「生産構造への参画」が必要になっています。

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第U章 私たちの考える協同組合の価値と原則:生活クラブ生協の価値と原則
                                        
■私たちから見た世界、日本■


 21世紀を迎えた私たちの社会はほんとうに豊かで暮らしやすい社会でしょうか。
 89年の「ベルリンの壁」崩壊以来、社会主義が崩壊し民主化と市場経済への転換が進む中で、市場経済のグローバル化が進展しました。95年のWTO(世界貿易機関)の設立以降はいっそうの市場自由化が進み、アメリカの基準が世界の基準になろうとしています。WTOでは国際貿易と投資に関するルールづくりが行なわれてきましたが、鉱工業製品から、林水産物に加え、農業、さらにはサービス、金融、知的所有権といった形のないものまでが対象になっています。世界には約200の国があり、WTOには146カ国が加盟しています。そのうち、発展途上国は110カ国以上、先進国は30カ国でしかありません。WTO体制下において世界的に活動する多国籍企業が主導権をもち、グローバリーゼーションが進行することによって、残留農薬や化学物質の使用の平準化(ハーモニーゼーション)、遺伝子組み換え作物・食品の開発、商品化が進み、私たちの「生きるための食料」が脅かされています。また、環境破壊や社会経済の混乱が引き起こされ、南北問題、貧富の格差もますます増大しています。
 一方で、こうしたグローバルな問題に対する市民の力も拡大しています。99年シアトルで開催されたWTO閣僚会議には世界中から500のNGO団体、5万人の人たちが抗議行動に集まりました。また、ヨーロッパ諸国は、EUというヨーロッパ連合をつくり、通貨統合やEU憲法の制定への動きなど自立と連携の道を着実に進め、遺伝子組み換え作物や農産物政策についても、予防原則と情報公開を原則とした施策を打ち出し、市民主体の新たなグローバリーゼーションへの方向をめざしています。
日本国内では20世紀の2度の大戦後、高度経済成長による大量生産・大量消費・大量廃棄に踊らされた一見豊かな生活が環境汚染を加速しました。バブル崩壊後の低成長時代を経て21世紀を迎え、失業者の増加、少子超高齢化社会の到来、いじめ、虐待、DV(家庭内暴力)、個人化、孤立化などが人々を不安にしています。食に限ってみても4割を切ってしまった食料自給率、環境ホルモン、遺伝子組み換え、BSE、残留農薬、偽装表示問題など課題が山積みです。
 日本は、今や毎年3万人もの人が自殺する国、豊かさの価値や人々の暮らしの多様性が見失
われています。高度経済成長を効率最優先で進めてきた時代が終わり、その過程で破壊、失っ
たものの価値を再び評価することが必要になっています。子ども、女、老人、障がい者、時間、
自然環境、自己実現、社会貢献、アンペイドワーク、モノをつくるプロセスの価値など、改めて私たちがどのような価値を大事にし、どのような社会をつくろうとしているのか。日本と世界の関係はどうあるべきか、個人と社会はどうつながるのかということなどを明確にしていくことが求められています。

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■私たちがめざしたいこと■


 1980年のICAモスクワ大会で、レイドロウ博士は「西暦2000年の協同組合」という報告の中で、多国籍企業による市場支配を見通し、協同組合が「思想の危機」に直面していると捉え、協同組合が果たすべき役割として、4つの優先分野@世界の飢えを満たす協同組合、A生産的労働のための協同組合、B社会の保護者をめざす協同組合、C協同組合地域社会の建設を提起しました。20年を経過した今日、レイドロウ博士の予測が正しかったことが明らかになってきています。世界はグローバリゼーションの大波に洗われ、協同組合のあり方が問われています。
 経済のグローバリゼーションとは、根本的にはひじょうに狭い範囲の利益を代表する者が、自分たちの文化だけをグローバル・スタンダードに反映させ、その文化や基準を世界に押しつけようとしていることに本質があります。こうした流れに対して、今私たちに求められているのは、「共生」という軸を世界の基軸概念に高めることではないかと考えます。さらに、大量生産・大量消費・大量廃棄を推進力とする「成長」にかわり、「サブシステンス(生命と生活の維持)」を基盤とする持続可能な社会の構築をめざすことが求められています。私たちは、協同組合に主体的に参加する個々の人間の持つ力とそのネットワークで、グロバリーゼーションに対抗し、「私」の暮らしの有り様から地域社会を変え、共生と持続可能な循環型社会をめざします。 
 
(1)GMOやBSE問題に象徴される「食の安全」の危機に対し、共同購入を通して生産者と消費者で市場をつくり・変えることをめざします。
・市場のグローバル化によって、「商品」を中心に分断されている生産と消費の関係を「いのち」を中心に据えて循環するものに変えていくために、消費者として、生産や流通の組織自体をもつくり出し、自分たちのコントロールの範囲を広げて、生産者との新たな関係をつくり出します。
・食料の国内自給を基本とし、世界の国々と奪い奪われない関係をつくります。

(2)自然と共存し、持続可能な循環型社会の形成をめざします。
・リユース、リサイクル、石けん利用などを進め、環境に配慮した健康な暮らし方を実践します。
・地球環境問題を自らの暮らしの根幹を問うものとしてグローバルに捉え、日常的なライフスタイルの見直しから、自治体や政府を動かして法や制度を変革していく運動へつなげます。

(3)人々がほんとうの豊かさや充足感を感じる、地域コミュニティの再建、強化をめざします。
・困ったときはお互い様、組合員同士や近隣の人々との交流・結びつきを生かしたたすけあい・福祉のしくみや活動拠点を作り、安心して暮らせる地域コミュニティをつくります。また地域に必要な市民事業を創出し、非営利・協同セクターを広げます。

(4)「労働」の意味を捉え直し、女性も男性も、生き方・働き方を選ぶことのできる社会をめざします。
・貨幣との交換を前提とする狭義の「労働」に対して、ボランタリーな活動や、人々の生活を支え合う直接性の高い価値交換のための活動や仕組みとして、ワーカーズ・コレクティブや地域通貨などを生み出します。
(5)相互にたすけあい、多様性を尊重し、平和で持続可能な社会をめざします。
・男性と女性、人間と自然、異なる文化や異なる国々の間、都市と農村の間に、新しく、平和的で、お互いを尊重し、いたわり合う関係をつくります。

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■「私たちが考える協同組合の価値と原則:生活クラブ生協の価値と原則■


 第T章において、私たちは、自分たちがこれまで実践してきた生活クラブの活動について基本的な理念や思想を表現するキーワードを6つ掲げ、その活動の具体例を「協同組合のアイデンティティに関するICA声明」の原則に照らしてみました。さらに、私たちを取り巻く社会情勢をいかに捉えるのか、また、その中で協同組合のめざすべきことは何かを考えてきました。こうした作業を通して、ようやく「私たちが考える協同組合の価値と原則:生活クラブ生協の価値と原則」を以下のようにまとめることができました。

 

〔価値〕


 生活クラブ生活協同組合は、協同互助の精神に基づき、「組合員主権」、「自主運営・自主管理」、「消費材」、「生活の自治」、「人間関係性資源の重視」、「協同組合地域社会の建設」という価値に基礎をおきます。またそのあらゆる活動において、生活クラブの組合員は、誠実、公開、社会的責任、ならびに他者への配慮という倫理的価値を大切にします。

 

〔原則〕

《第1原則》 自発的で開かれた組織
 生活クラブ生活協同組合は自発的な組織です。性別・あるいは社会的・人種的・政治的・宗教的な差別を行ないません。出資・利用・運営において、組合員としての権利と責任を行使する意思をもつ全ての人々にとって開かれ、「組合員主権」に基づいた主体的な活動により、常に意思ある人々の参加を可能にしていく組織です。

 

《第2原則》 組合員による自主運営・自主管理
 生活クラブ生活協同組合は、組合員の自発性、直接性に基づき「自主運営・自主管理」を行う民主的な組織です。組合員は一人1票の議決権を持ち、政策決定、意志決定の場に参加し、事業や運動に責任を持って取り組みます。独自の自主監理・監査制度を持つとともに、「消費材」や事業内容に関する情報を積極的に開示します。

《第3原則》 組合員の経営参加
 生活クラブ生活協同組合の組合員は、積み立て増資や利用分量割戻しの出資金充当など、継続的な出資を行い、民主的に管理します。それによって自己資本率を高め、他に依存しない健全な経営をします。

 

《第4原則》 オルタナティブな市場経済の創出
 生活クラブ生活協同組合の組合員は、自らの生活を主体的に創造する「生産する消費者」として生産構造に参画し、課題解決の主体となって使用価値のある「消費材」を生産者と共に創り、購買力を結集し、予約共同購入します。それによって、持続可能な生産―消費の構造を維持発展させるオルタナティブな市場経済を創り出します。

 

《第5原則》 自治と自立
 生活クラブ生活協同組合は、組合員一人一人が自ら考え、決定し、行動する「生活の自治」をめざします。政治や市場の原理にとらわれることなく、「人間の関係性」を資源とし、産業社会が生み出す問題をさまざまな知恵を集めて解決します。

 

《第6原則》 共育、教育および広報
 生活クラブ生活協同組合は、組合員と職員が、ともに生活クラブの価値を追求し続けるために各々その責任を果たすことができるよう、共育および教育を行ないます。また、地域社会や次代を担う世代に向けて、生活クラブの価値とビジョンを発信します。

 

《第7原則》 コミュニティへの貢献
 生活クラブ生活協同組合は、事業と運動の継続により、協同組合の資源である人と人との関係性を生かし、多種多様な協同組合やNPOなどを地域に生み出します。そしてそれらがネットワークすることで、地域コミュニティの再生をはかり、「協同組合地域社会の建設」を進めます。

 

《第8原則》 協同組合間協同
 生活クラブ生活協同組合各単協は、生活クラブ事業連合生活協同組合連合会を設立し、消費材の共同仕入れ、共同開発を行います。また、食や環境の問題を解決するために、全国の協同組合と協同して運動をすすめます。また世界の協同組合と交流し、連帯を深めます。

 

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*年会費は5000円です。加入申し込みは、メールでも可能です。下記にお問い合せ下さい。
市民セクター政策機構  e-mail:BYR17071@nifty.com
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