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◎ 市民セクター政策機構第9回定期総会(要約)

とき 7月13日(火)午後4時〜6時

ところ 生活クラブ連合会 7階会議室

 

第1号議案:2003年度活動報告
−はじめに−≪状況と主体≫
 2003年度は、アメリカのブッシュ大統領とネオコンが「大量破壊兵器」を口実に、世界世論に背を向けてはじめたイラク戦争に、日本の自衛隊が参加するという中で、マスコミの追従という翼賛体制現象が社会を覆うきびしい事態になりました。
 その状況の特色は、@「市民が主役」に対するバックラッシュと「国家が主役」への動き、A戦後の平和憲法体制を踏み破った自衛隊のイラク派兵だけでなく、社会の多様性や創造性を急速に奪う監視社会の進行、B「改革」が挫折し先の見えない年金破綻と負担強要、C分権委譲が進まない中での地方財政の破綻、D社会問題の深刻化と個人=孤人化のなかで深まるひとびとの総鬱化現象、といった特色がみられました。
 それゆえにこそ、私たちの状況認識は、E市民社会のなかから自発性でつくるさまざまな社会的包摂の機能の必要性であり、F非営利事業が寄付型のNPO法だけでなく、出資型の協同組合法を含む民法34条の抜本改正によって、意志ある人が準則主義のもとでさまざまな非営利事業を起こし、自由で新しい働き方によって、地域社会から市民社会を地道に創り出すことを、時代は問い続けているという確信でした。
 そのためには、私たちは主体の再構築に直面しています。@第3の道「市民・協同セクター」形成のための知的装置としての役割、A民主組織の「自己反省的近代」の課題の共有、Bシステム依存ではなく再アソシエーション化によって、さまざまな新たな人的資源をつなぎ、参加型民主主義に討議民主主義を工夫して市民自治を切り拓く、C担い手としての独立した生活クラブ関連グループの個々の主体の表現=言説化の支援でした。すなわち、D個人=孤人化のなかで深まる脱アソシエーションに対し、個人のさまざまな自発性をつなぐ再アソシエーションへのよびかけでした。

1.「フォーラム」の組織化

@7.19「アソシエーションフォーラム」
 ネットやワーコレ、生活クラブ・福祉グループの協力を得て120名が参加、中期計画の立ち上げ興行として成功裏に開催できました。
A「ミニフォーラム」の開催について
 7.19フォーラム以降、愛知、東京、埼玉、静岡などネットや各単協、職員有志でミニフォーラムの開催が進みました。

2.調査研究

@協同組合関係の調査研究
A.カナダ国際プロジェクトの生活クラブ側事務局への協力
 03年5月24日から6月1日まで開催された、ブリティッシュコロンビア協同組合研究所(所長:イアン・マクファーソン氏、)主催の一連の会議(若者フォーラム、ICA研究者会議、ニューエコノミー・プロジェクトのためのワークショップ)協力しました。
B.イタリア、マロッタCO.IN理事長来日−関東企画への協力
 共同連が招請したイタリア・ローマの社会協同組合B型の連合会、マロッタCO.IN理事長の関東企画の協力要請を受け実行委員会を形成し、国会内、都庁、神奈川でそれぞれ市民歓迎集会を実現できました。
C.韓・台・日3姉妹会議の原則論議への協力
 生活クラブ女性委員会の要請を受け、鈴木了一氏「生活クラブの価値と原則」をテキストに五日市協同村で論議を行いました。
A食の安全分野(遺伝子組み換え食品、表示、コーデックス)の調査・研究
 遺伝子組み換え食品についての活動として、ストップ!GMイネネットの活動に協力しました。その一環としてカナダのパーシー・シュマイザーさんの招聘に協力し、その後の岩手、北海道での反GMイネ活動の盛り上がりにもつながりました。
B現代アソシエーション研究会(担当:菅原謙)
 7.19フォーラムの成果をブックレット『アソシエーションが主役の社会』として発行した。
 9/25「自治体と公共性の登場−革新自治体と横浜貨物線問題」道場親信氏(早稲田大非常勤講師)鳴海正泰氏(元関東学院大教授)
 12/19「イタリアのアソシエーションに学ぶ−イタリアの非営利セクターの現状」田中夏子氏(都留文科大講師)
 1/31「地域社会で働く―スウェーデンモデルとジャパンモデルから」宮本太郎氏(北海道大学教授)
 3/13「ポール・ハーストとアソシエーション−イギリス構造改革の最先端理論」南島和久氏(嘉悦大学非常勤講師)
Cワーカーズコレクティブ法についての第3次調査研究(担当:井瀧 佐智子)
 第2次ワーカーズコレクティブ法研究会の『自由な生き方、働き方を選ぼう』の出版に協力しました。公益法人改革オンブズマンの「出資型の非営利法人制度」を求める運動に、WNJと積極的に関わり、オルタナティブな社会的起業をめざす協働が拡がっています。
D社会的経済促進プロジェクト(担当:小塚尚男)
 2002年度より市民のための政策調査会、参加型システム研究所と共同して、公開研究会を開き『社会的経済の促進に向けて』(同時代社)にまとめ出版しました。9月に「アジアにおける社会的経済」、11月「非営利・協同の法制化に向けて」を行いました。定例研究会では6月「粕谷氏の論文をめぐって」、10月「JAの現状と再生は可能か」を議論し、また3月には日生協山下副会長に「日生協第9次中期計画と生協法改正小委員会」を中心にヒアリングを行いました。北島健一氏を講師に「フランスの社会的経済と連帯経済」を行うとともに、4月30日からモンブランで開かれた社会的経済世界会議準備会に粕谷信次氏とWNJの藤木千草・金忠紘子の両氏の参加に協力しました。
ENPOのある公共空間(担当:坪郷 實)
 2001年にスタートしたこの自主研究会は、その成果を「新しい公共空間をつくる」(日本評論社)にまとめ出版しました。(第2刷)ひきつづき次のテーマとしては「参加型ガバナンス」として2004年1月にスタートしました。
F環境科学研究会(担当:坂下 栄)
 『子どもたちのからだ』に続き、改めて思春期の子どもたちの母親世代の実態調査が必要であることが明確になり、「生活と自治」モニター協力で、パイロット調査を実施。その調査を元に化学物質の健康影響に関する母親の本調査を2000名規模で生活クラブ連合会及び美容師のグループの協力を得ながら進めています。
G自治体公共政策研究会(担当:米倉克良)
 総選挙を前後して、「マニフェスト」及び「シチズンズチャーター」の研究、また、自治体財務と地方分権の研究会を設定し、地域の予算議会前に視点の提示を行いました。

3.調査事業

 調査事業室は4つの活動方針ですすめました。
@「生活の質」問題プロジェクトの2次調査の結果をうけて、具体的な「生活の質」の意味を探ること。
A生活クラブ運動が地域社会に根づいていく過程とその次の段階の生活クラブ運動のあり方について仮設提示を目標とした調査活動をすること。
B『江戸に学ぶ会』については、参加者の自主的な参加意思を基本に自主運営していく方向で抜本的に見直すこと。
C世代とその生活構造の連関、消費構造について共同購入の実情をふまえて検証していくこと。
 @〜Aについては、『街の評判調査』を練馬区と西東京市でそれぞれ地域協議会との共催のかたちで実施し、生活クラブ組合員、住民が感じる「まち」の変化を記述・回答してもらいました。回収意見の結果はそれぞれ『まちの評判集』としてまとめ、各実施母体へ報告されました。2002年度のデルファイ調査の結果を『生活クラブ組合員・役職員の異論・反論・オブジェクション125…生活クラブ組合員の生活意識調査の結果についての設問に対する意見集』にまとめました。
 Bについては参加経験者から再開の要望が高く、とくに「江戸社会が定常型社会の原像にあたる」「江戸の生活制度は構造改革の先駆的事例」…などの意見が寄せられました。
 Cについては、『食生活変化・研究共同プロジェクト』が(独)農業技術研究機構・中央農業総合研究センター・石橋喜美子室長、生活クラブ連合会開発部・田辺部長を中心に共同研究の方法について話し合いに入っています。
 「生活の質」問題プロジェクトは、人々の「ケイパビリティ」(潜在可能性の実現)は現在社会関係のなかで、どのような仕組みや生活材、時間消費のあり方をもって高められるのだろうかという問題意識からスタートし、生活クラブ組合員を対象に2つの調査を実施してきました。
 その結果、「生活の質」を計る“ものさし”とは、生活のなかで自らが、自ら主体的に得られる資源をもってつくる「関係性のデザイン」いかんであると仮説づけられました。さらに、その資源の最大のものは自らの“時間”であり、また“人間関係”だと考えている人々(組合員)が多いことは調査結果からも裏付けられました。
 現在、以上の調査結果の一部は『関係性のデザインを探る』という表題でまとめ資料化しました(CD-ROM画像)。これは職員研修「マーケティングとは」(東京)や「デポー・リニュウアルのための学習会」(千葉)などで使われています。また「生活クラブ運動グループ・地域協議会」の発展形態として考えられている「まちづくり広場構想」(生活クラブ東京)の具体像を探るために設置された『広場をつくる会』(多摩北生活クラブ生協)から要請があり参加しています。

4.広報媒体の見直し

 今「中期計画」の大きな柱は、広報媒体の見直しによる市民セクター政策機構の影響力、活動範囲の拡大です。中計初年度は、Webが現時点で方針倒れになっています。
@インターネットの活用
 市民セクター政策機構のWeb(ホームページ)をリニューアルします。→表紙のみに留まっている。会員用ページを新たに設けます。→データ整理に留まっている。
A『社会運動』について
 編集会議を年2回開き、総括と編集基調を討議しています。『社会運動』は市民が担う公共性を拡充してきている事実と、国家の有事体制化が生活や社会の中に「安心・安全・セキュリティ」として浸透してきていることに対し、「除菌社会を問う」「監視社会を問う」など特集しました。
 2月の下期編集会議では、ミニフォーラムの進展と報告、21世紀の社会を考える上での社会協同組合B型や「社会的経済・連帯経済」の評価、社会が危ういところに来ている例が、子どもたちや女性への人権へのバックラッシュとして現れてきていることを議論、次の対談企画を具体化しました。
@「討議民主主義」(篠原一:大嶋朝香)
A「市民型政党の可能性」(松下圭一:和田安希代)
B「昭和史の決定的瞬間」(坂野潤治:宮崎徹)
Bブックレットの企画
今年度は、2冊、重版と新版を発行しました。
『どうなってるの子ども達のからだ』改訂版 坂下栄編著 2003/12 600円 1500部
『アソシエーションが主役の社会に』田畑稔・佐藤慶幸他 2004/3 1000部

5.社会経済セミナー

第15回社会経済セミナー
「長期不況下の中小企業は今…」講師:三浦一洋氏(全国中小企業団体中央会調査部主幹)
「生活クラブ千葉の<中期方針>」講師:庄村秀泰氏(生活クラブ生協・千葉専務理事)
「こどもたちの身体と化学物質」講師:坂下栄氏(前生活クラブ連合会検査室長)
第16回社会経済セミナー開催
「企業の社会的責任とは何か」講師:後藤 敏彦氏(環境監査研究会代表幹事・GRI理事)
「生活クラブ北海道<中期方針>」講師:池内 信氏(生活クラブ北海道専務理事)
「日本の食料―開発輸入の向こう側」講師:山本 博史氏(前・協同組合経営研究所常務理事)

6.自主研究会

 以下の5つの自主研が活動を行いました。
*「環境科学フォーラム」
*「生協運動研究」
*「翻訳ネットワーク」
*「多元的市民の歴史学」
*「鑑賞と批評の会」

7.研究会と客員研究員制度(略)

8.個人会員1000名の達成

・一括配布・一括集金を条件として生活クラブグループ内の個人会費を年間2千円に減免することを進めました。
・グループ会員を中心に着実な拡大が進みました。会員数:1,009名 賛助会員:73会員一般:936名(内グループ306名)その他 書籍:32会員寄贈:67名  総発送数:1,108
・各単協およびネット、ワーコレにおいてグループ会員規定や、ミニフォーラムの開催を契機として拡大が進行しました。千葉、長野や埼玉など、理事を中心とした拡大が進みました。
・微増ですが、研究者関係からの拡大は継続しています。

9.事務局

@事務局活動の再点検
 異動に伴い新体制の事務局となりました。会員管理とWeb(インターネット)管理が移行期来、混乱しました。会員管理はについて、従来の会員区分毎の管理から、データベースを活用しての全会員の一元的管理へと移行しています。中期的な対応や、長期的な点検作業は対応できていません。
A生活クラブとの「定期協議会」の実施
 計4回の協議会を実施。単協事情と要望を把握しつつ、グループ会員制度の原案作りを進め、会員拡大活動に貢献しました。

第2号議案:2003年度会計報告 −略

監査報告書

市民セクター政策機構 理事長 小塚尚男殿
市民セクター政策機構定款第9条に基づき監査しましたので、次の通り報告します。
  監査基準日 2003年4月1日〜2004年3月31日
  監査実施日 第1回:2003年12月19日、第2回:2004年5月17日
  立 会 人 柏井宏之専務理事、清水亮子事業管理セクション担当
<監査概要>今期の決算書類(2002年度会計報告、出納帳、入出金伝票、普通預金通帳、郵便振替受払通知票)および業務執行の状況について監査しました。監査方法は、会計処理については預貯金の実査および決算書類の確認を行ないました。
業務執行状況については常任理事会議事録および『社会運動』月間編集企画案に基づき行ないました。第1回は業務中心、第2回は会計中心に行いました。
<監査結果>1.決算書類は、適切に処理されていることを認めます。2.業務は、方針どおりなされていることを認めます
<監査意見>@ミニフォーラムについては、各単協に浸透するよう、今後も続けてください。
A 中期計画(会員拡大計画を含む)に基づき、会費が回収されています。今後もいっそう強化してください。
B 2年前に企画した「協同組合の旅」に引き続き、今後も新たな協同組合についての海外研修に関わってください。
C 各種プロジェクト・調査研究をいっそう充実させてください。
D インターネットの活用について、アクセス数のカウンターをつける、更新頻度を上げるなどの改善を行い、さらに充実させてください。
E 調査研究の成果が書籍『社会的経済の促進にむけて』『新しい公共空間をつくる』『市民セクター経済圏の形成』等として発行されましたが、今後も社会に向かって発信できる能力と体制をいっそう強化してください。
F 既定の会計処理ルールをさらに点検してください。
G さらに事務局体制を強化してください。
以上
2004年5月17日   監事 末吉美帆 印 監事 今野 聰 印

 

第3号議案:2004年度活動方針

 イラクの「占領」問題は、「第二のベトナム化」という評価が後を断たず、その失敗は、国際的に明らかです。日本の小泉政権は、このアメリカのイギリスに続く「同盟者」です。政局的には「ベタなぎ」と言われていますが彼が掲げる「構造改革」は、官・政・業のトライアングルに本質的に手を入れたものでなく、分権や市民自治の時代に反したものであることは次第に明らかです。
 こうした中で、自衛隊派兵と監視社会は進展し、社会問題の個人化が深く進行しています。また、こうした自民党政府に対抗すべき野党第一党の中にも、時代遅れの国家主義や、ネオコン的な発想が少なくない影響力を持ち、イラクの人質問題に現れた、国際的にも顰蹙である「自己責任論」の横行と軌を一にしたものと思わざるを得ません。
 しかし、私たちは、困難な中でも、時代は「市民とアソシエーション」の時代であることを確信するものです。地域を中心に、市民社会が作るさまざまな社会的包摂の機能の必要性は高まっています。私たちは、このアソシエーションの内、「協同組合」が地域の公共圏に持つ役割を世界的な視野で重要視すべきと考えます。しかし、協同組合の合併の動きなどに見られるように、アソシエーションは、絶えざる「脱アソシエーション化」傾向に自覚的に直面せざるをえず、その「再アソシエーション化」は、不可欠な課題です。そのキーワードは、運動を、政策主体としての、個々一人一人の発信に焦点を当てた課題を進めることに他なりません。
 市民セクター政策機構は、「市民・協同セクター」形成のための知的装置としての役割という立場から、開かれたアソシエィテイブ・デモクラシーで作られる市民自治と連携するともに、生活クラブグループの個々の主体的取り組みを応援する立場で事業を展開してきました。重点課題としては、協議を踏まえ、調査・研究事業のさらなる豊富化と紙面化をすすめるとともに、アソシシエーショナル・ミニフォーラムの展開と双方向性の発信、そして、現代協同組合研究のための機能強化、食の安全とシステムをめぐる機能強化を課題としてきました。
 新年度は、2002年度に策定した当機構の「中期計画」の具体化の二年目となります。これまでの、生活クラブグループ内の会員拡大とシンクタンクとしての役割の充実強化の具体化が問われるところです。したがって、急速な時代状況の変化を踏まえた政策内容の検討、そして、役員・事務局体制の整備と強化を展望しつつ、「中期方針」が示す重点テーマを精査し、柔軟に実践化します。
 今年度「社会運動」は、発刊300号を迎えます。「生活者的知性」の結集としての誌の新たな展開を検討していきます。

1.アソシエーションの展開

 2003年度に実践された「7.19アソシエーション・フォーラム」は、「アソシエーションの考え方」を進め展開することが、今日の時代にあって、協同組合とNPOなどの市民活動全体をつなぎ、それが「主役」なる社会をめざすことが共通の目標たりえることを明らかにしました。今年度は、アソシエーションにおける「協同組合」をキーワードに、展開します。
@フォーラムの組織化
 ミニフォーラムは、ネットや単協の協力のもとに、着実に開催されてきました。会員拡大の課題とも連携しつつ、充実・拡大の方向が必要です。要は、担う個人一人一人の存在に光があてられるような取り組みです。この一年の実践では、地域によって、濃淡がはっきりしています。リピートの需要に応えつつ、未取り組み地域への対応を行います。「再アソシエーション化」課題など、固有の課題については、地域の取り組みと連動して考えていきます。

2.調査研究

 今年度は、新しい情勢に適合した調査研究として、@現代協同組合運動、A食の安全、B自治体公共政策、C働き方研究の4部門に力をいれます。
@協同組合運動の調査研究
 協同組合を中心とした、新しい情勢に適応した研究テーマを連合会と連携して、企画協力や調査・研究を進めます。
●協同組合運動研究会(担当 柏井宏之)
 21世紀に求められる新しい協同組合は、地域社会のコミュニティづくりに寄与する社会的公益性の強いもので、出資型の準則主義に基づく協同組合法制が必要です。ヨーロッパでの「社会的企業」の実態研究と生活クラブが地域社会に築いた機能強化とより開かれた展開のための現代的課題に挑戦します。日本協同組合学会をはじめ研究者との協働をすすめます。
A食の安全分野の調査研究(担当 近藤惠津子)
●カルタヘナ法研究会(担当 清水亮子)
 カルタヘナ議定書の国内法である通称「カルタヘナ法」(遺伝子組換え生物等の使用等の規則による生物多様性の確保に関する条約)の問題点を検証するため、EU法との比較検討を行います。EU法の翻訳、遺伝子組み換え食品をめぐる法整備の俯瞰図の作成をおこないます。
●コーデックス研究会(担当 倉形正則)
 2005年あるいは2006年から予定されている第2ラウンドコーデックス・バイオ特別部会では、魚を含む遺伝子組み換え動物、クローン、医薬品など、議論の多い分野が議題に上がることが予想されています。情報の整理、議会への働きかけ、市民案の提案などを行います。都道県レベルでの食品安全条例制定やGMO作物栽培規制の取り組みに向けて、ネットとの情報交換・協力にもとづいて、調査・研究を行います。
B自治体公共政策研究(担当 米倉克良)
 時代状況の変化に伴う、自治体政府の役割位置がどのように変わってきているか、これに対する市民の課題を明らかにすることが必要です。このため、全国的な意味で共通な、分権改革を中心とした、自治体財政問題、そして、自治体の政策動向などに重点化をはかります。また、水やダム問題など適時、自主研究会の設置を検討していきます。
C「働き方研究会」(担当 佐藤紘毅)
 協同組合における労働とは何かを基軸に、イタリアにおけれ論議や最近の社会的経済、社会的きぎょう、市民労働などの田らしい働き方とあわせ調査・研究します。理論編としての・「サスシステンス」、・「市民労働」、労働を巡る情勢認識(国際・国内)と、実態編としての生協事務局労働の委託化情況調査をすすめます。
D参加型ガバナンス研究会(担当:坪郷 実)
 前「NPOのある公共空間」研究会の2期目は名称を「参加ガバンンス研究会」と改称し、1期目の研究成果の上に「参加及び参加システム」の研究を展開していきます。
E第4次ワーカーズ・コレクティブ法研究会(担当:井瀧佐智子)
 WNJの法制化運動と連動して、出資型非営利法人制度の調査研究を展開します。
F現代アソシエーション研究会(担当:菅原 謙)
 この間の若手の研究者との協働は大きな成果を残しました。その第2期として企画します。
G社会的経済研究会(担当 小塚尚男)
 「プロジェクト」の終了を踏まえつつ、モンブランでの国際会議の発表など、課題の展開について調査研究をすすめます。
H環境科学研究会(担当 坂下 栄)
 健康と環境に関する調査を市民と組合員に対して実施します。組合員の費用については市民セクター政策機構と連合会で折半します。

3.調査事業

 2004年度、調査事業室は引き続き「生活の質」問題プロジェクトを基本テーマにしていきます。
 1)そのうえで『街の評判調査』を“まちの資源発見調査”と位置づけ実施していきます。その際には、@調査エリアの拡大、A一定のテーマ設定をしたうえでの設問づくり、B調査・回答に応対しやすいような方法、などを検討していきます。
 2)『食生活変化・研究共同プロジェクト』は基本テーマのもうひとつの柱ですが、今年度、中央農業総合研究センターで予定している全国アンケート調査を生活クラブ側でどのように受け止めるか検討課題です。
 3)調査事業室で得られたデータ、調査資料類が、活動サポート道具として使えるように提供できる「資料化」(2003年度に作成したCD-ROMのようなもの)をさらに進めていきます。
4.協同組合の旅について
 連合会と協議の上、生活クラブが地域社会に築いてきた社会的機能とヨーロッパの協同組合地域社会や社会的経済、連帯経済の社会機能を見聞して中期計画に参考となる企画に協力します。
東京の生活クラブ運動グループ福祉協議会のイタリア社会協同組合B型視察に協力します。
埼玉の30周年協同組合の旅の企画を佐藤主任研究員のコーディネイターで協力します。

5.国際的活動への協力

 ICA会議等、これまでの国際活動の経験と翻訳ネットワークを活用し、生活クラブ運動グループの国際活動に適宜協力します。世界社会フォーラム、遺伝子組み換え食品反対運動など、市民の動きをフォローしていきます。連合会の英文HP作成への協力を連合会と調整します。

6.社会経済セミナーの実施

 賛助会員向け企画として、生活クラブ親生会と生活クラブの連合会・単協および関連グループむけに年2会実施している社会経済セミナーを9月と3月に実施します。流通の厳しい状況の中で、事業としてヒントとなる企画を重視します。

7.自主研究会

 会員・協力者で意志ある人とグループの活動に施設利用や交通費、参加費などを補助する仕組みです。分野で行います。
@翻訳ネットワーク
A政治理論研究会
B環境科学フォーラム
C自助グループ(仮称)
D市民の歴史研究運動
E鑑賞と批評の会

8.広報媒体について

@『社会運動』
 「中期方針」にもとづく、インターネットの活用及びその整備との関係を踏まえつつ、今年度も引き続き「社会運動」をいままでどおり発行します。このため二つの事業を進める中で、条件の変化やニーズなどを踏まえ、必要に応じて、二つの事業の検証を進めて行きます。
 今年度は、調査研究事業の重点化にともない、これとの連携を深めていきます。また、市民セクターを支える人々の、一人一人の政策発信から起点していくための雑誌づくりをめざしていきます。今年度は『社会運動』発刊300号を迎えます。記念事業を含め、検討していきます。
Aインターネット
 仮運用がようやく始まった当機構の発行記事のデータベース化を進めます。データベースについては、会員非会員を問わずに部分アクセスを可能とし、本文部分のみ会員だけが読めるよう機能を変更します。またIDとパスワードによる会員ページのアクセス権管理は、会員・事務局いずれにとっても繁雑な運用を避けるために、当面統一IDとパスワードによる運用とし、状況を見ながら検討します。またイベント予告や、簡単な開催報告を随時Webに掲載できる体制を、一部外注も含め整えます。
Bブックレット
 生活クラブ関連グループの共有財産となる簡便なブックレットを企画します。
@『21世紀の「生活者」たちへ 岩根邦雄論述集』今年は生活クラブ発祥から40年にあたります。歴史となった初期生活クラブに、最近注目する研究者もめだちますが、今回は『社会運動』に載った岩根邦雄氏の問題提起をまとめ、若い世代へのメッセージとします。
A『「社会的に不利な立場のひとびと」とイタリア社会協同組合B型』(仮)
社会的企業のなかでも具体的実践で注目をあびるイタリア社会協同組合B型は、早くから佐藤紘毅氏によって紹介されてきましたが、最新論考を含めそれらをまとめてブックレット化します。
B『食糧の未来についてのマニフェスト』(バンダナ・シヴァ監修)
 自主研究会「翻訳ネットワーク」が訳したものをブックレットにまとめます。
C『カルタヘナ国内法比較−EUと日本』(仮)
これからの食の安全に大きな影響力を及ぼすカルタヘナ法を研究した最新の研究会成果を緊急出版します。独自出版も含めて検討します。

9.個人会員の拡大について

 「中期方針」を踏まえつつ、個々の一人一人の政策発信を大切して、ミニフォーラム活動の推進、メールニュースWEBの充実を通じ、会員拡大をめざします。
また、グループ会費の特別措置と代理徴収などを、活用したグループ内部の拡大を引き続き進めます。

10.事務局

●新しい事務局体制
事務局体制の世代交代を推進します。事務局内の役割分担について再編します。
●ストップ!GM連絡協議会への協力について
事務局会議のメンバーとして協力します。
●「生活クラブ遺伝子組み換え食品問題対策協議会」への協力
情報交換などの面で協力します。

 

第4号議案:2004年度予算 −略

*貸借対照表 −略


第5号議案:役員変更

理事長 : 柏井 宏之

専務理事:米倉 克良

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