NPO法案に関するアンケートを実施した私達の意見


●NPO法人に対する私達の見解

市民活動は、自然、社会、他者とのつながりの中で変わろうとする個人によって作られ、社会的にはさまざまな問題を事前に知り問題解決の機会を得ることや、個人の社会的活動参加機会を作ることを通して、社会の選択機会の豊かさや、自己向上力を高める活動です。一方公共団体は不特定多数の利益を実現するために、時間をかけ公平で平等な立場にたたなければいけないので、その活動が画一的になるのは当然と言えます。
市民活動は目の前にいる人々や特定の人々を対象とすることが多いので、即時に、柔軟に、時には実験的に活動できます。又、目先の利益を追求する企業活動と違い、長期的で冒険的な活動を行うこともできます。
この様に、公共団体の画一性や企業の営利性とはまったく違う社会的な動きをするのが市民活動と言えます。そのことによって民間であっても非営利という独立した社会の第三の法人が成立します。
この観点から私達は理想としてのNPO法案は以下の条件で成立させたいと思います。
1)法人設立
  主たる事務所の所在地のNPO委員会に所定の書類を提出し、設立の登記をすることで成立。
  (NPO委員会のメンバ−は、学識経験者及び市民活動団体から構成)
  登記後は各都道府県の所轄庁に届け出を行います。
  次いで所轄の税務署に法人設立届けを行います。
  現行の民法34条のうち地域基盤を基としているがこの法案を土台に様々な法人制度が出来
  ているので非営利公益法人法として市民活動法人法の個別法を作り、提出書類は営利社団法人
  に準じます。
2)市民活動の活動目的は限定しません。(但し定款に活動内容を明示)
3)法人税は37.5%とします。なを消費税は一人医療法人の様に非課税。また収益事業以外の
  収入も非課税。
4)寄付金控除は個人及び法人とも特定寄付金の扱いとします。
5)情報公開を義務付け、活動報告書、収支決算書、寄付金明細書等を公開します。
6)改善・解散命令等を厳格にNPO委員会が受け持ちます。
理想の法案は各政党間の調整、政治的判断等により早急には実現しません。その為にはとりあえず法案の早期成立を実現させ、理想に向けての法案の実現には付帯決議ではなく附則として本文に期間限定で理想に向かう法案改正規定を入れるべきです。
現在提出されている3法案を検討してみると現行の民法に縛られ、それぞれ一長一短があります。
しかし各法案の良いところをまとめて一本化して見ると少しづつ理想に近いものが見え隠れしています。将来像を見据えて、超党派で出来る所から法制化して市民の期待に応えることが今一番大切な事であると思います。
市民活動の活発な運動は地域の活性化につながり、村を、町、県をそして国を活性化して行き、それが21世紀の行革につながる大きな動きの一要因になります。
また税の寄付金控除の制度が経済の流れを変え、社会を活性化させる要因につながると思われます。アメリカでは、既に約100万のNPO団体が活躍し1000万以上の人が雇用されているといわれています。その活動は全GNPの7%を越える18兆円の経済規模に達しており、税を控除された15兆円あまりの個人からの寄付がNPOによせられています。こうした税制優遇処置がNPOへの資金の流れを豊かにし、その多彩なNPO活動がアメリカ社会の活性化を支えてきたことからしても税制優遇措置の重要性は明白なことです。

●アンケートを実施して

立法府としての参議院無用論が叫ばれる中で、「数少ない議員立法法案として注目されるNPO法案を参議院議員の皆さんはどう考えているのか?」、「市民一人一人の声に応えて立法活動をしていただける良識の府の市民代表は誰か?」に関心をもちアンケートを実施しました。

我が国経済の問題点はコスト意識を欠き情報公開に消極的な公的非営利セクターにあると思われます。税金が無駄遣いされているため長期に亙って低迷する日本経済を活性化出来ないのです。無駄遣いは中央官庁だけではありません。地方自治体も中央に負けず劣らず第3セクターを隠れ蓑にして無駄遣いに励み多額の借金を創っているのに、市民が求めるインフラ整備、防災対策、介護福祉サービス、ゴミ資源のリサイクルなどは不十分なままです。
投資効果の少ないダムや河口堰、道路、港湾、豪華な庁舎、土地買収などに多額の税金と国民からの借金(郵便貯金、年金積立金など)を投入し、国債、地方債の債権残高は500兆円を超えてしまいました。借金による無駄遣いが続けばやがてハイパーインフレを招き、1200兆円といわれる国民の貯金も大幅に目減りさせることでしょう。
NPO法は市民団体に形式だけの法人格を付与するものであってはなりません。法人にすれば助成金が受けやすいとの考えで補助金目当てのNPO法人を作るようでは税金の無駄遣いを促進することになってしまいます。補助金行政は税金無駄遣いの温床であり、助成金目当ての天下り公益法人に似たNPO法人を作ってはならないのです。
税金の使い方を官僚、公務員に任せるのではなく、税金として納めるお金の一部をNPO法人への寄付というかたちで納入し、納税者自身が希望する用途に使えるようにすべきです。税金を無駄遣いする人は多くても、自分のお金を無駄遣いする人は少ないからです。
税金を無駄遣いしている特殊法人、公益法人、地方自治体を見直し、公的サービスの多くを民間のNPO法人にまかせることが出来れば、行政システムと地方自治体のスリム化に役立つばかりではなく、きめが細かくて多様な医療介護などの福祉サービスが可能となり、雇用の拡大にも貢献し、更には行政のコスト削減分が民間投資にまわることによって無駄な投資が減少し我が国経済の活性化に寄与するものと期待されます。

今回実施したアンケートのコメントでも、与党3党により提案されているNPO法案は法人設立対象の事業分野を限定し、税の優遇措置を規定していないことが問題であるとして野党議員の多くの方からご指摘いただきましたが、以上のような観点から「野党から提案されているNPO法案の一部を取り入れ与党案を修正すべきである」というのが私達の意見であり、与党案に以下の修正を加えて頂きたいと希望します。

1)市民活動分野を限定しない。
2)設立を準則主義にする。
3)税の優遇措置を付帯決議ではなく、付則として本文に入れる。
また、多くの議員の方から超党派でより良い法案をつくるために、党議拘束にとらわれず、自分の考えで行動するとのコメントを頂きました。衆議院のコピーでは参議院の存在意義がありません。新進党と太陽党が解散し新進太陽党案を推進する母体が宙に浮いてしまいましたが、参議院は野党議員のほうが数が多いのですから、この際良識の府参議院の存在を全国民に示すため、党議拘束を解き、超党派でより良い法案をまとめていただきたいと希望します。


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