2001年12月19日

衆議院議員選挙区画定審議会の勧告について

選挙制度・政治改革プロジェクト 座長 中西績介

1.現行制度の下における1票の価値の格差の是正の観点から、本日勧告された衆議院小選挙区の区割りの改定案については、一定評価するものである。

2.一部の選挙区にのみ複数区を導入しようとする理念も哲学もない党利党略の案におもねり、今回の区割り改定案の取り扱いについて選挙制度改革と一体的に一年以内に処理するとの与党合意があるが、政府は勧告に基づき速やかに公選法を改正すべきである。

3.今回の見直し案によっても、いまだなお2倍以上の格差のある選挙区が存在する。これは各都道府県に1議席を割り当てる基礎配分議席という制度的な壁によるところが大きい。また、諸外国に比べて有権者当たりの議席数は少なく、審議会において定めた人口の下限基準を下回る選挙区も存在している。現行並立制で1票の格差を是正するには、基礎配分議席制度を廃止するとともに、全体の定数増が必要であると考える。

4.小選挙区比例代表並立制が民意の反映を弱め、得票と議席率の乖離、死票の増加、一票の価値の格差の拡大などの大きな欠陥を有していることは明らかとなっている。根本的には死票をなくし民意を反映する公正な選挙制度への改革を志向すべきである。