炭焼き隊帰国報告
上田隆の炭焼き日記

半月の休暇をとってトンブクトゥに行った造園屋・上田さんの日記から
○8月8日 出発の日
汗だくでスーツケースを押して駅へ。
スーツケースは改札を出るのが大変。

大きな荷物を持った人より、今日もいつもと同じく自然に生きてる人がかっこいい。

成田空港でうろうろしてたら、杉野夫婦、島岡君、小島さん登場。時差を考えて起きてたら、そのうち寝てた。


8月9日 朝早くパリ着
ドゴール空港やる気なし。

バマコ行きの飛行機が遅れたらしく、床で寝たりして過ごす。アフリカはまだまだ遠い。

7時10分、出発。2時間の時差で、夜11時頃バマコ着。ゲタのままアフリカに上陸。

スレイマンが来てない。タクシーで移動。
移動中、とても不安な感覚。この感覚が久しぶり。日本では味わえないドキドキな気持ち。

バマコは雨上がり。アフリカの匂いがする。


8月14日 バマコ発
夜明け前、雨。11時くらいに、出発。

郊外へ、どんどん車の数が減っていく。センターラインの無い直線が続く。 遅い車を気をつけて抜いていく。ロバの荷車。人が乗ったトラック。牛。

セグーでピーナッツベースのスープかけご飯を食べた。
かっこいいバオバブの木。平らな大地に夕日が沈む。
日が沈み、サンに着く。ホロホロ鳥を食べる。うまい。


8月15日 トミニアン着
昨夜の雨で水溜まり。

トミニアンに行くと、花のついたバオバブの木。
小島さんの植えた木は今は水の中みたい。
アカシア・アルビダが葉を落としてる。なんか変。
少し、盛り土された道の両側は水溜まり。

5時くらいにドュエンダのホテルに入る。

外人がいっぱい。白人は白人で固まっている。
それが、NGOのスタイルらしい。
夜、杉野さんにいろいろ教えてもらう。

サヘルの森は組織化されてないプロ集団。
マリ人と食事を共にするスタイル。
こっちの方がいい。


8月16日 トンブクトウ着
トンブクトゥに出発。

イキナリ膝上の水の中を貫けて行く。何度も川を越え、岩の間のマンゴーを見て進む。

昼頃、トンブクトゥ着。町中のネコがかわいい。

ホテルブクトゥでハッタイさんの居場所を聞く。
みんな、青い服を着た平井賢。

車でキャンプに移動。突然、原野に入る。

先々で、ハッタイさんの居場所を聞く。みんな平井賢。

おじいちゃんを乗せる。ドアが閉められない。きっと昔は平井賢。

赤い服を着た女の子のいる家で、お茶の時間。
女の子がロバでどっかに行った。
ずいぶんたって、ラクダに乗った青い服の人が登場。
カッコよすぎる。ハッタイさんの登場。

夜遅く、ヤギ肉のご飯を食べて、そこで寝る。
星がたくさん。面白すぎる1日。
風と砂の中で寝る。周りはみんな平井賢。

東の方向に向かって祈りを捧げるその姿が美しい。


8月17日 炭窯作り
お茶を飲んでいると朝食がやってくる。ヤギ肉のみ。

ユーカリを見に行く。水に浸かっている。

壊れた日干しレンガの建物の横に炭窯を作り始める。
スレイマンの大活躍で午前中に出来上がり。
のんびり待っていると、ヤギ肉が登場。
さんざん食べた後、ヤギ肉ご飯も来る。
イクシェ!イクシェ!
結構食べたけど、洗面器のご飯は減らない。

その後はお茶の時間。だらだらと時間がすぎていく。
お茶をいれてくれているお兄ちゃんは若い平井賢。

気温は38℃くらい。動く気はしない。

涼しくなってから、窯作りの続きをやる。
ムハマド、アレーサム君の練りが完璧になった。
ハッタイさんがうれしそうに見守る中、窯ができた。

夕食はヤギ肉ご飯。
夜、東と南に雷光。砂嵐になる。


8月18日 トンブクトゥ
バマコでは、少しゆるかったのが、こちらでは便秘。

お茶を飲んだあと、ハッタイさんがヨーグルトを持って来てくれて、これがウマイ。

キャンプを出てトンブクトウに向う。
“コンニチハ”とか話し掛けてくるガキがうるさい。

杉野さんが電話を掛けるが、つながらない。
電話はつながらず、リコンファームもできず、
バマコへの飛行機の確認もできず、砂糖と米を買っただけ。ほとんどうまく行かない。そんな1日。

昔からずっとあこがれだったトンブクトウは少しうっとうしい街。
ハッタイさんのおうちは、とても、とても、快適。
お茶が3回で終わらない。星がいっぱい。


8月20日 火入れ
炭材を運ぶ為ユーカリ畑へ。炭材を切り始める。
3メートルくらいのユーカリ材をボンボン投げる。

火入れして、炭焼き開始。
ハッタイさん達も木の下で見てる。
暑い暑いなか、2時頃、釜を閉める。

結構いい感じ。ハッタイさんもうれしそう。
そのあとは、ただ、ただ、ゴロゴロ。
みーんな、ゴロゴロして待つだけ。

雨を心配したが、ほとんど問題なし。
夜、スレイマンとトンブクトウのプロジェクトについていろいろ話した。プチ砂嵐の中、寝る。


8月21日 炭窯を開ける
焼け具合は60点の出来。少し、排煙を直して、炭材をつめて、火を入れる。炭材も切る。

ハッタイさんがヤギのレバーを持って来た。うまい。
袖に少し血が付いていた。もう、ヤギ2匹目だ。

そのあとのヤギ肉ご飯を食べ終わった頃、砂嵐がやってきそう。みんな避難したが、日本人と子供が残る。
風向きが良く、良く燃えている。
が、しかし、強い雨がやってくる。とんでもない強い雨。少し、小降りになった時、釜を閉めて、家に避難。

コーヒーや紅茶を飲む。
ハッタイさんにすすめた時、1杯分のお湯しかなかった。 ハッタイさんと、イブラヒムおじいさんが1杯の紅茶をいっしょに飲んでいる。
やさしい2人。

雨がやみ終わらないうちに、ハッタイさんとイブラヒムおじいさんは、外でゴロゴロしている。


8月23日 ハッタイさんとのお別れ
ハッタイさんにノコギリをあげると、皮の袋をもらう。
すっごいうれしい。杉野さんが、
「そのノコギリでこの辺の木を切ったら、
ハッタイの頭みたいになるぞ。」
と、言ったら、奥さんが吹き出してた。

「今度はいつ来るの?」気軽に言う奥さん。
日本までの距離を感じさせない。

準備してくれていたのだろう、ラクダに乗せてもらう。
演出上手のハッタイさん。

こことは、お別れ。トンブクトウへ。
明日はバマコへ。寝つきが悪い。


8月26日 最後の日
エアフランスはすごい長い行列。全然、進まない。
みんなバカみたいに大きな荷物。

後ろのマリ人がピーナッツをくれる。
いろいろと話したけど、ディベロップメントについて、認識が違う。
タマシェクの豊かさは、日本人のように、物にあふれて、どうしようもなくなって始めて解るのだろうか。 炭焼きの意義を伝えるのはもっと難しい。

手続きを始めると荷物が32キロ。
重い荷物を持って、長い時間、暑い中、なんの為こんなことしてるのやら。
楽しいことには、きついことがセットでついて来る。
ガーナ時代は、代理店を使い、上手に割り込み、荷物もたくさん。 コネを使えるずるさより、なんとかしてしまう強さが欲しい。

トンブクトウ周辺にみごとに作られた“サヘルの森”のネットワーク。エネルギーと強さを感じる。

夕方5時頃、スレイマンの家に行くが外出中。
今日も病気の子供にピーナッツをあげる。
暗くなる前、スレイマンが帰ってくる。何をしてたかと思ったら、お土産を買ってきてくれていた。
小汚い店に夕食を食べに行く。1時間くらい待ってようやく鶏肉の料理が来る。 やっぱり、アフリカの鶏肉は締まっててうまい。フォークが無くて、手で食べるけど、それは構わない。

搭乗してみると、お決まりのオーバーブッキングでビジネスクラスに移動。 ニッカのズボンでエアフラのビジネス。うーん。(行きのパリでは、荷物を「ダーティ」と言われたし。

おしぼりは出るし、“シャンペンはいかが?”いらんけど、なんじゃこりゃ?あまりに、豪華すぎて・・・。けど、こういうのがうれしいわけでは無く、砂の上の方が好き。

目がさめたら、もうパリだった。

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