植物図鑑@サヘル

サヘルの森が活動している西アフリカにはどのような木があるのでしょうか?
日本でも馴染みのある木、見たこともない木、マリの中でも北部(サハラ砂漠)と首都周辺では気候が異なり、木の種類も変わってきます。
ここ数年の主な活動である「里山再生プロジェクト」では、果樹も積極的に苗木を配布しています。

配布苗ランキング(サヘルの森2014年度実績)
1、ユーカリ           
2、バオバブ     
3、スンスン(シャカトウ)                 
4、ニーム
5、グアバ
6、ソモ(カシューナッツ)
7、アカシア・セネガル
8、パパイヤ
9、エタージュ
10、カイセドラ

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スンスン(シャカトウ)
甘くトロリと柔らかい果肉を持つ果樹。(カキに似た)黒いタネと共に口に含んで食べます。スンスンと呼ばれる果樹には複数の種が含まれていると思われます。果樹として東南アジアなどで栽培されている Annona squamosa(バンレイシ)、マリ在来種の Annoana senegarensis と Diospyrosmespiliformis などがいずれもスンスンと呼ばれています。
マリでは、道路脇の売り子や町の市場などで目にしますが、マンゴーほどポピュラーではありません。菜園や果樹園を営む住民から頼まれて、苗木の配布(植林)を行っています。

 

 
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ニーム(インドセンダン)
種子から抽出した液にはアザディラクチンと呼ばれる強力な「虫を寄せ付けない忌避効果」を持つ成分が含まれています。また、害虫に対して拒食効果やホルモンの働きを抑制して害虫の成長を妨げる脱皮阻害効果があります。人や農作物には害がなく、200種類以上の害虫に効果があるといわれ、日本でもニームを利用した農業用のスプレーなどが販売されています。乾燥にも強く、緑陰樹としても良い木です。

 

 
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カイセドラ
(学名:Khaya senegalensis 通称:アフリカン・マホガニー)
ムクロジ目センダン科に属する西アフリカ原産の高木。
樹高 25~30m、胸高直径 1m以上に達する大木に生長します。
マリではフランス領時代に植栽されたものが多く、街道沿いの街路樹、官庁や学校、ホテルの景観木として各地で大木に生長した姿を目にします。アフリカン・マホガニーの名の通り、材は堅く腐りにくいです。緑陰樹として学校や集落に苗木を配布しています。

 

 
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マンゴー
(学名:Mangifera indica 和名:マンゴー 英名:mango)
北西インドからビルマ付近が原産地と推定されているウルシ科の常緑高木で、10~20mに生育します。6月頃に直径10cmほどの実をつけ、市場などで売られています。世界での品種は1千種を超えるとされています。果実は生食されますが、緑の未熟果は酸味のある野菜として食されます。生食の期間が短く、加工保存法の工夫が必要です。換金作物となるので苗木の要望は高いです。

 
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シコウカ(ヘンナ)
(学名:Lawsonia inermis 和名:シコウカ(指甲花)  
英名:Henna)
北アフリカ~南西アジア原産で、樹高3~6mに生育するミソハギ科シコウカ属の中低木です。小さな葉が密生します。葉を粉末にして、染料として用いられています。マリでは手足に模様を描く材料や傷口を固める治療に使われています。バマコ北部では、茶畑のように刈り込んで栽培している場所を見かけました。生垣状に植栽してある場所もあります。種子が細かく芽が出やすいですが、小さな苗の移植には気を遣います。挿し木が簡単で、挿し穂の活着はよいです。
女性に人気の苗木です。

 

 

 
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プロソピス 
(学名:Prosopis juriflora 和名:キャベ 英名:Mesquite)
 熱帯アメリカ、西インド諸島に分布するマメ科の亜高木である。耐乾性があり、生育がよいので、マリに定着している。材は薪炭材などに利用される。豆のさや状の果実は甘く、家畜の飼料になる。枝にはトゲがある。種子の発芽はよく、苗木は作りやすい。枝を横にも伸ばして地面を覆うため、狭い場所ではじゃまもの扱いされる。東アフリカのスーダンではワジ沿いなどに広がって、農業や生態系に影響があるとの報告もある。

 

 
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パパイア(学名:Carica papaya 和名:パパイア 英名:Papaya) メキシコ、コスタリカ地方が原産とされます。パパイア科。軟質の木部を有する草的な木本植物で、ほとんど分岐しない茎の先端部に、掌状に切れ込んだ大型の葉をむらがりつけます。樹高は3~10mになります。世界有用植物事典には若葉と幼果は野菜に、熟果は果物として利用されるとありますが、マリで若葉を食べているかは未確認です。果皮は薄く、果実は柔らかで多汁です。種子の発芽はよく、生育が早いので、マダム達に人気があります。


←ウァルサラ女性共同菜園に植えられたパパイヤの実

 
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バオバブ
(学名:Adansonia degitata 和名:バオバブ 英名:Baobab) フランスの作家サンテグジュペリの「星の王子さま」に出てくることで有名な樹木です。アフリカのサバンナ地帯などに分布するキワタ科バオバブノキ属の高木で、乾季には落葉します。樹高は20mほどに生育します。幹の太さが目立ちますが材はもろく、腐敗分解しやすいのが特徴です。
幹の表皮の下から繊維を取り、ロープなどに利用されてきました。若葉を毎日のソース材料として食用にするため、女性からの要望が高いです。生育は早く、条件の良い場所では1年で2mほどに生育します。家畜の好物で、自然発芽のものはほとんど食害に遭うため天然更新は困難です。

←畑の中のバオバブ(枝葉がかなり刈り取られている)
 
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ユーカリ
(学名:Eucalyptus camaldulensis  和名:リバーレッドガム  英名:River red gum ) オーストラリア原産のユーカリの種類は400~500種あると言われており、この種類の和名は英名のまま使われているようです。Camaldulensisは世界中で広く造林されている種類だそうです。生育が早く、条件がよい場所では、家畜に食べられなければ、4~5年で支柱用の資材が取れるようになります。種子が細かいので、最初の芽だしに気を使う以外は、比較的容易に生育させることが出来るので、マリの地域苗畑でもたくさん作られています。

 
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アカシア・セネガル(アラビアゴムノキ)
マリに自生するマメ科アカシア属の亜高木です。樹高10mほどに生育します。アラビアゴムの樹脂を採取する樹木で、トンブクトゥやゴッシの市場では採取した樹脂が市場で売られていました。葉の付け根に2個ずつある円弧状のトゲが鋭く、この枝を家畜除けの生垣に利用する試験を行っています。地域苗畑に苗木の生産を頼んで栽培、配布しています。日本人には馴染みのない植物に見えますが、実は身近なところで樹液(アラビアゴム)が利用されています。例えば、切手の裏にある「のり」・錠剤の「糖衣」・化粧品や食品の「乳化剤」としてなどです。日本で消費される大部分はスーダンからの輸入が中心です。
←アカシア・セネガルの生垣