子どもに関する事件【事例】



注 :
被害者の氏名は、書籍等に掲載された氏名をそのまま使用させていただいています。ただし、加害者や担当教師名等については、個人に問題を帰すよりも、社会全体の、あるいは学校、教師全体の問題として捉えるべきではないかと考え、匿名にしてあります。
また、学校名については類似事件と区別するためと、隠蔽をはかるよりも、学校も、地域も、事実を事実として重く受けとめて、二度と同じ悲劇を繰り返さないで欲しいという願いを込めて、そのまま使用しています。
S.TAKEDA
921113 体罰事件 2003.2.23.新規
1992/11/13 愛知県名古屋市名東区の市立神丘中学校で、生徒指導担当の男性教師(31)が、前日に起きたけんかのことで、現場にいなかった男子生徒Aくん(中2・14)を勘違いから体罰。全治10日間のけがを負わせた。11/17、学校側の誠意のない対応に、男子生徒側は警察に被害届を提出。
経 緯 11/12 名古屋市千種区の地下鉄駅で中学生同士のけんかがあった。
11/13 放課後、生徒指導担当の男性教師が、けんかの当事者として、男子生徒5人を職員室に呼び、事情を聞いた。Aくんも現場近くにいたとして呼ばれたが、実際は全く別の場所にいて、けんかの事は知らず、事情がのみ込めなかった。

しかし、男性教師は、クラス委員のAくんが現場にいたのに、けんかを仲裁しなかったと思い込んでおり、事情も聴かずに、「なぜけんかを止めなかった」「委員をやめろ!」などと言いながら、Aくんを引き倒し、顔などを蹴った。Aくんは机にぶつかるなどし、口を切り、顔や右膝などに全治10日間のけがを負った。
親の対応と学校の対応
学校側の対応と言い分 Aくんと家族の対応と言い分
11/16 Aくんの父親(45)が、事実関係を確かめるため、診断書を持って、学校を訪問。
教頭(53)が応対し、「(Aくんの)話を聞く態度が悪かったため」と説明。
11/16
以降
毎晩、校長(59)ら学校幹部がAくん宅を訪問。教頭は「謝罪した」という。 学校側は「内々にとか、円満に、といった話だけで、事実関係はあくまでこちらに非があるような言い方をした」と両親は話す。
11/17 男子生徒側は警察に被害届を提出。
11/19 校長らが、「PTAの顧問だから」と市会議員を伴ってAくん宅を訪問。 両親は「圧力にしか思えない」と話す。
11/21 男性教師が初めてAくんに直接、「すまなかった」と謝罪。全面的に非があったことを認める。 Aくんは、「もう信用できない。これで被害届を取り下げたら、いつまた原因がぼくにあったとすり替えられるかわからない」として、被害届は取り下げない。
警察の対応 名古屋・名東署が傷害容疑で捜査。
参考資料 1993/11/24信濃毎日・夕刊(月刊「子ども論」1993年1月/クレヨンハウス)



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