子どもたちに関する事件【事例】



注 :学校名については類似事件と区別するためと、隠蔽をはかるよりも、学校も、地域も、事実を事実として重く受けとめて、二度と同じ事件を繰り返さないで欲しいという願いを込めて、そのまま使用しています。
S.TAKEDA
010100 教師のいじめ 2005.2.13新規
2001/1/ 神奈川県横浜市の市立中学校で、女子生徒が部活動の顧問に腰をけられたり、授業中に国語教師から、書き初めで書いた作品を「ヤクザが書くような言葉だ」などと言われ、同級生らから「やくざ」などとからかわれるようになった。
経 緯 2年生の時、部活動で友人と談笑していたところ、部活動顧問の男性教師に背後から左腰をけられて、10日間のけがを負った。

2001/1/ 3年生の時、冬休みの宿題の書き初めで、書家、詩人として著名な相田みつを氏の詩、「花はたださく ただひたすらに」を書いたところ、国語の男性教師(53)はこの詩を知らず、ほおに指を当てて傷跡をなぞる仕草をして「こういう人たちが書くような言葉だ」と発言。
同級生は笑い、女子生徒は「やくざ」などとからかわれるようになった。
また、卒業文集で、生徒たちが互いの10年後を想像した似顔絵を描き合った際、頬に傷のある似顔絵を描かれた。担任の女性教諭(38)は、絵を見ていながら修正せずに文集を配った。

学校はその後、女子生徒の母親の抗議で文集を回収し、印刷し直した文集を配り直した。
市教委の対応 市教委は暴行があったとされる問題で、内部調査を行ったが、暴行は認められなかったとして、教師らの処分は行っていない。
裁 判 元生徒が、暴行と不適切発言で精神的苦痛を受けたとして、市に慰謝料300万円を求めて提訴。
被告側の言い分 市側は、「暴行の事実はない」「教師は作家の詩と知らず、冗談のつもりで『こういう人たちが書くような言葉だね』と頬を指でなぞる仕草はしたが、『ヤクザ』とは言っていない」などと反論。
判 決 2004/12/24 横浜地裁で「暴行の事実と軽率発言」を認め、横浜市に20万円の支払い命令。

河辺義典裁判長は、「暴行の事実はあるが傷害を認めるに足る証拠はない」と認定。
書き初めについては、「和気あいあいとした状況のなかの冗談だったとしても、嫌がらせを受けるのは当然予想され、不適切で軽率な言動だ。法的責任は免れない」と指摘。似顔絵についても「担任が、訂正の必要性を認識すべきだった」とした。
参考資料 2004/12/25毎日新聞、2004/12/25神奈川新聞



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