女性たちの手で映像表現を! <戦争犯罪を問う「ビデオ塾」の試み>
5月26日 中野商工会館 (報告 土屋トカチ)
参加者は27名。ビデオ塾からは4名の参加がありました。
開始時間頃は人もまばらで、司会者の小林アツシさんも困った顔をされていました。ですがその後ドンドン人が増えきて、ほぼ満席。参加者も多彩で、オランダ人の方も参加されてました。まず、ビデオ塾の池田恵理子さん(写真左)からビデオ塾のこれまでの活動についての報告がありました。
ビデオ塾は、3年前アジア女性資料センターが主催した「女性と人権・性暴力」をテーマとするジャーナリスト講座に参加していた9人で発足した。現在のメンバーは16人。映像を職業としている人は少なく、自己表現手段としてビデオを始めた人が多いそうだ。
発足当時、話題になったいた「自由主義史観」に強い反対意見を持っているメンバーは、従軍慰安婦問題の集会で上映する為に「私たちは忘れない〜追悼・姜徳景ハルモニ〜」を作成。その後、従軍慰安婦問題の集会や活動に支持されながら作品をつくってきた。現在は2000年12月開催の「女性国際戦犯法廷」にむけて映像の分野から係わっている。
ビデオ塾は人材育成型ビデオ製作集団。いつの日にかそれぞれのメンバーが一番興味があることが一人で出来るように、撮影/編集/インタビュー/ナレーション/販売/宣伝などをみんなで学び・行いながら、作品をつくっているとのこと。
続いて青野恵美子さん(写真右)からコメントがあった。青野さんはビデオ「ビデオ塾の映像記録入門」の入手をきっかけにビデオ塾のメンバー加わった方。
この日上映されたビデオ塾の新作ビデオ「メッセージは海を越えて〜英語版ビデオ制作入門」は、青野さんが半年かけて初めて編集した作品で、1999年のビデオ塾の活動をまとめたものであるという。
ビデオの評判は、
「すごいなと思った。ビデオでこんなことが出来るのかと思った。習ってみたい。」
「私もビデオ塾に加わりたい。」など、とても評判だった。
ビデオ上映後はディスカッション。ビデオ塾の活動についての質問が多く出た。
質問と回答を要約すると・・・
Q.CSなどではやらないの?
A.対応はシビアにやっている。インターネット放送については模索中。
Q.メンバー間のトラブルは?
A.みんなが集まると楽しくなり、トラブルはない。
作品の為にもう少しアクが強くなった方がよいかも。
Q.ビデオ塾の会費は?
A.年2万円。主に講師への謝礼に使う。編集スタジオ代などはビデオの販売費でまかなっている。など。
そして、自主ビデオの可能性について話は膨らんだ。意見を要約すると・・・
「これで何を伝えたいのか?何の為にカメラをまわすのか?を常に心がけることが必要」「TVでタブーとされる領域は、市民が自分たちの手で残していくことが大事」「ビデオ塾の様な映像グループがいろんなテーマ毎に沢山出てくるといいなと思った」など。
また、若い女性から「今の日本人に戦争責任はあるのか?」という問いもあり、脳味噌をフル回転させることが出来る充実した例会となりました。
2次会の出席率も上々。僕はオーダー係をやったのであまり交流出来なかったので残念でした。でも、ビールはジョッキで3杯しっかり飲みました。