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2003年7月10日発行184号ピースネットニュースより
有事法制に続きイラク派兵法案、
戦争参加へと突き進む日本!
あきらめずに流れを変えよう!
ピースネットニュース・市民平和基金 青山 正
6月6日に有事関連3法案が成立してしまいましたが、それに続き今度はイラクへの自衛隊派兵をねらう「イラク復興支援特別措置法案」があっという間に衆議院を通過してしまい、参議院でも駆け足の審議により成立が確実視されています。この法案の危険性といいかげんさは際立っています。
そもそも国連をも無視した米軍の一方的攻撃の末のイラク戦争復興問題については、今回の戦争そのものの不当性が問われるべきであり、ましてや占領軍である米軍の支配の下での復興へ日本が安易に協力することの是非について徹底した議論が必要なはずです。ところがこの法案では、まず目的が「米英の武力行使と戦争後の事態を『イラク特別事態』とし、国家再建と国際社会の取り組みに『主体的かつ積極的に寄与』」とされており、今回のイラク戦争の問題をあいまいなまま既成事実化し「国際社会」という言葉でごまかそうとしています。その上で「米英軍などが行なうイラクの治安維持を医療・輸送・補給面などで支援」と明白に米英軍の占領体制への協力が謳われています。
その一方で派遣される自衛隊の活動内容や派遣地域選定は先送りされています。そもそも現在のイラクではあり得ない「非戦闘地域」での活動を想定するという無責任な建前で押し通そうとする小泉政権は、とにかく米ブッシュ政権への忠誠心を示すことしか念頭にないかのようです。
こんないいかげんな法案の下で危険なところに派兵される自衛隊員もたまったものではないでしょう。そして憲法とは相容れないこの法案が押し通されることは、日本の私たち主権者としても見逃してはならない事態です。この法案が提出される前の自民党の臨時総務会ではかなり激しい批判が出ていました。松岡利勝議員は「正当防衛の延長線で対応を考えるのはおかしい。調査してから法案をつくるべきだ。」、野呂田芳成議員は「調査してから法律を出すべきだ。まだ調査団を派遣できていないのに法律だけあらかじめ通しておくのはおかしい。大量破壊兵器があるかわからないのに、いまの段階で法律に大量破壊兵器について書き込むのは行き過ぎだ」と述べ、さらに野中広務議員は「自衛隊派遣ありきの法案を出すのは非常に不謹慎だ。」「こんな法律を通して後世の批判に耐えられるのか」とまで執行部を追及しました。ところが翌日には大量破壊兵器の部分を削っただけで、あっさりと了承され、国会提出となったわけです。自民党のいいかげんさを象徴するような展開でしたが、まさに政治家の発言の軽さを見た思いです。
こんないいかげんな政治家たちが、国会で日本の針路を決めているのかと思うと暗然としてしまいます。けれどもそれが日本の現実であり、現在の仕組みではその政治家を選んだ主権者が悪いということになります。最近は選挙の際の政治家や政党のマニフェスト作りがはやりで、それが政治を変える有効な手段であるという風潮があります。確かにこれまでの「公約」というものが無責任なスローガンの羅列で、抽象的なものが多かったという反省があるのでしょう。しかし、仮にマニフェストがいいものだとしても、その政治家や政党が約束したすべての項目に賛成して投票するわけではないでしょう。だとするとやはり重大な問題については主権者である私たちの意思を反映される仕組みこそが必要であると思います。かつてPKO協力法案に対し、初めて市民投票を呼びかけた私たちは、「ちょっと待て国会!PKO法案は市民投票で!」と訴えました。その時は課題は今も残されています。それどころかこの間重大な悪法が次々といとも簡単に国会で成立させられました。
私たちの意思が必ずしも反映されない現在の政治制度が問題ではありますが、しかし私たちはそういう中でも私たちの意思を示していく必要性があるし、その権利もあるはずです。デモやパレード以外でも様々な表現方法があります。戦争協力・参加への流れを変えるための方法と活動をいろいろ工夫しながら、これからもあきらめずに追求していきましょう。 |