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2003年3月10日発行180号ピースネットニュースより

米国のイラク攻撃と
日本の戦争協力を止めよう!

ピースネットニュース 青 山 正

 イラクに対する国連の大量破壊兵器査察が続く中、米国は2月7日の国連安保理外相級会合においてパウエル米国務長長官が疑惑の新証拠として衛星写真や電話盗聴の記録を明らかにし、早期のイラク攻撃を各国に迫りました。そして米国はイラクへの攻撃準備をさらに進め、場合によっては国連での決議を待たずに攻撃を開始する可能性すらあります。
 1991年の湾岸戦争の際も私たちはそう簡単には戦争にはならないだろうと思っていましたが、当時のブッシュ(父)大統領の米国はあっさりと攻撃を始めてしまいました。その父以上にイラク攻撃に執心している現ブッシュ米大統領は、「ゲームは終わりだ! イラクを止めてやる!」と息巻いています。  
 フランスやドイツ政府は今回のイラク攻撃には正当性がないとして戦争回避を模索しているのに、米国は一層強引で傲慢な姿勢で戦争に突き進もうとしています。そして日本政府は英国とともにその米国の戦争路線に協力しようとしています。世界平和を願う日本は、本来先頭に立って米国に冷静に対処することを求める立場にあるはずですが、小泉政権にはそのような勇気はないようです。米国のご機嫌取りしかできないような日本政府の姿勢は実に情けなく、有無を言わされず米国の戦争に協力させられる自衛隊員もかわいそうかもしれません。前回も触れましたが、こうした状況では自衛隊員の自殺者が増えつづけるのは当然かもしれません。
 そういう中で1月18日には世界の約40ヵ国以上でイラク攻撃に反対して100万人以上の市民が参加してWORLD PEACE NOW の行動が行われました。その行動の一環として行われた東京・日比谷公園での行動には約7,000名の市民が参加し、全国でも約30都市で様々な行動が行われています。こうした全世界の市民の平和を求める行動はさらに今後も各地で続けられます。私たちもそれぞれのやり方で戦争の道を回避し、非暴力に基づいた平和への道を創っていきましょう。
 イラク攻撃の準備が進む米国では、帰還直前のスペースシャトル・コロンビアが空中爆発を起こし、7名の乗組員が命を落とすという痛ましい事故が起きました。この事故によって国際的な宇宙ステーション計画に遅れが出ることに対する危惧が出されています。しかしこの事故の、持つ意味はもっとあると思います。ひとつは宇宙の平和利用とは正反対の軍事的な技術開発というものが、米国の場合は大きな目的としてあるということです。監視衛星などはまさに軍事作戦そのものです。
 もう一つは、人命の軽視と科学技術の不確かさです。事故が起こった後になって、実はこれまで事故が多発していた事実や、事故が起こる可能性の高さが指摘されました。それにもかかわらず、これまで宇宙開発が強引に進められてきたのは、科学技術に対する過信と安全性を無視した開発姿勢もあったと思います。それは原子力開発にも言えることです。
 現在では世界各国で脱原発の動きが大きな流れとなっている中で、日本ではいまだに夢のような核燃料サイクルを掲げて原発推進の政策を変えていませんが、その日本でこれまでは考えられなかったことが起きました。昨年来の一連の事故隠しなどで大半の原発が止まっている中で、福井県敦賀市にある核燃料サイクル開発機構の高速増殖原型炉「もんじゅ」に対して、名古屋高裁金沢支部で設置許可無効の判決が出されました。これまで各地で住民が原子力発電所の停止を求めて提訴してきましたが、全て住民側敗訴に終わっていましたが、今回は初めて政府側の安全性確保が不十分であったとして住民側の主張が認められました。ようやく日本の裁判所が当たり前の判決を出したわけですが、結局政府は控訴を決めました。原発が故障続きで止まっている今こそ、日本も脱原発に向けて大きく舵を切る時だと思います。
 人命と安全と平和が何より優先される社会が今こそ必要です。そういう社会の実現を求めて、これからもあきらめずに世界の人々とともに歩み続けましょう。

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