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2002年12月10日発行177号ピースネットニュースより

破滅的で市民を殺すだけの戦争を止めよう!
イラク攻撃を止める市民の平和の流れを!

ピースネットニュース 青 山 正

 2002年も終わりに近づいていますが、華やかなクリスマスのイルミネーションの一方で、今世界は新たな戦争の影に暗く覆われています。国連での決議に基づきイラクでの大量破壊兵器の査察が始められています。しかし、それはもはや米国によるイラク攻撃の準備段階のひとつでしかないように見えます。米国・英国などは着々と攻撃準備を進めています。ブッシュ米大統領はあたかも米国の威信を示すためだけにイラクを軍事攻撃するのではないかと思われても仕方がありません。それが世界にどのような結果を及ぼし、攻撃によりどれだけのイラクの一般市民が犠牲となるかは、まったく考慮していないのではないでしょうか。
 先ごろノーベル賞の授賞式があり日本人2人も出席し話題となりましたが、その中でノーベル平和賞を受賞したジミ―・カーター元米大統領は受賞演説において「米国の力と責任は空前のものだが、最高の強さは、最高の賢明さを保証しない」と指摘し、イラクへの武力行使へ踏み出そうとするブッシュ米政権の姿勢をするどく批判しました。カーター氏だけではなく、ブッシュ政権のイラク攻撃に反対する決議が、米国内のワシントンDCをはじめとする市議会で続々あがっています。対イラク戦争に反対する決議を採択した議会は12月7日までにサンフランシスコ、デトロイトなど少なくとも23都市にのぼっています。また各地で反戦集会なども開催されており、米国内での批判の声も高まっています。12月2日に採択したミシガン州アンアーバーでは、議会の傍聴席に200人の市民が詰めかけ、ベトナム戦争に参加した元兵士らは「今度の戦争は民主主義のためでも何でもない。米国市民の1人の命にも値しない。両国の市民を殺すだけだ」と語っています。(朝日新聞より)
 にもかかわらずブッシュ政権はイラク攻撃をやめようとはせず、中東湾岸地域にすでに6万人の米軍を展開し、さらには何と開戦後の生物テロ対策としてブッシュ大統領は中東へ派遣する兵士50万人に種痘を義務づけ、まず自ら天然痘ワクチンの接種を受けると発表しました。来年1月以降は、生物テロの際に治療に当たる救急医ら45万人、警察官や消防士ら1,000万人に、任意の接種を進めていく予定とされています。一般市民に対する種痘についても、大統領は「具体的な生物テロの情報がない現段階では積極的には勧めないが、希望者は接種できるようにする」と説明しています。そこまで一般市民を危険にさらしてもなお軍事攻撃を開始しようとする米国の姿はまさに「戦争中毒」なのかもしれません。
 そして日本政府はその米国の戦争に協力するためイージス艦派遣を進めようとしています。すでに海上自衛隊はインド洋に派遣するイージス艦「きりしま」(基準排水量7,250トン、乗組員250人)を、16日神奈川県横須賀市の横須賀基地からインド洋に出港させることにしています。このイージス艦派遣については自民党の中でも批判が強いにもかかわらず、小泉政権は与党内の批判の声を無視して米ブッシュ政権の顔色をうかがうかのように今回のイージス艦派遣を決めました。国会での議論も大してなされず、与党内での批判の声をも無視して重大な方針を官邸だけで決定してしまうあり方は、独裁的でもあります。そのような危うい日本の政治のあり方に大きな危惧を持たざるを得ません。とりあえず有事関連法案は継続審議となりましたが、次の通常国会ではどうなるか予断は許しません。また教育基本法の改悪の動きも進んでおり、教育現場で「愛国教育」が押し付けられようとしています。
 嫌な動きばかりですが、そういう現状を変えようとする市民の動きも日本や世界中で活発になっています。次号で詳しく報告があると思いますが、この間準備されてきた非暴力国際平和隊が正式にスタートが決まり、日本での活動も本格化します。また様々な市民の行動も予定されています。一人一人で出来るところから、平和の流れを創っていきましょう。

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