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2002年4月10日発行169号ピースネットニュースより

「コスタリカと手をたずさえて
平和をめざす会(仮称)」設立へ

JCA-NET理事 工学博士 野村 修身

 かなり前に防衛大生(と称する人)と電子メールを使って、武力は国家にとって必要か否かと言うテーマで、しばらく論戦をしたことがありました。その過程ではっきり分かったのは、先方の思考形態としては、軍事は国家にとって必要不可欠との基礎の上に立って、様々な状況を構築しているだけということでした。これでは、論争するだけ無駄であって、国家にとって軍事は不要かどうかを見つけることは不可能でした。かなり真剣に取り組んだだけに、本当にがっかりしました。
 そこで、軍事を取り入れないで、国家を構成できるものかどうか、はっきりと理論構築が出来ないものかと、しばらくの間、模索をしていました。ところが、すでにその実例があったのです。それが「コスタリカ」だったのです。しかも、50年以上もその体制を維持しているというのですから、一時的な体制で無いことは確実です。軍事を取り入れない国家は成り立つものであることはすでに証明済みでした。あとは、それぞれの事情に従って、いかにして実現するかだけだったのです。
 コスタリカは国土は日本の四国と九州をあわせた程度であり、人口は400万人足らずです。地下資源は無く、当然、財政基盤は脆弱です。このようなところに、軍隊を置くような余裕はない、それよりも、教育や福祉に資金を投入した方がずっと効率的です。このようなアタリマエのことを推進するために、外交政策はもとより、あらゆる手段を使っているのが、コスタリカの現状と思います。それは、生やさしいことではありません。アメリカ合衆国からの圧力もあります。隣国から侵略の危険もあります。それらの問題を「民主国家である」ことを、徹底的に世界各国にアッピールして、くい止めてきたのです。やれば出来るのです。
 日本では、憲法で非戦を宣言しています。しかし、実際には世界第二の軍事大国です。現在の日本は不景気とされています。国家財政は天文学的な借金を抱えています。そのような危機的な財政状況にもかかわらず、自衛と称して、軍事費に毎年数兆円も浪費しています。しかも、この中には軍人恩給などの退役軍人関係の経費は入っていませんので、実質的には、この数倍が軍事費として、むなしく消えています。この軍事費が無くなれば、日本の国家財政はかなり緩和されるのではないでしょうか。これだけ考えても、日本を非武装国家にする意義は十分にあります。
 日本では国境は海です。外国に出かけることは「渡航」という一大事なのです。歩いては、絶対に国境を越えることは出来ません。これを逆に考えれば、これほどまでに、外国からの侵略が出来にくい地理的条件を持った国は他には無いのではないでしょうか。コスタリカに比べれば、はるかに非武装が容易な条件がそろっています。このような好条件の中で、非武装国家の建設が出来ないはずはありません。さらに、憲法でも、非武装宣言をうたいあげているのです。「実現は可能」との大前提は、絶対に間違いありません。実現に向けて邁進するか否かの決心一つと思います。
 私は本年の1月30日より2月7日までコスタリカを訪問し、街中の様子を拝見し、選挙最高裁判所などを見学し、数人の要人と懇談して、軍隊を廃止した国家のあり方を観察してきました。その様子を一言で表せば、民主主義国家であることを武器とした国造りです。ある人が述べていた「現在は、民主主義国家を武力占領するのはきわめて困難です。世界を敵に回すことになりますので」ということが、端的に表しています。
 そこで、訪問団を中心にして「コスタリカと手をたずさえて平和をめざす会(仮称)」を立ち上げることになりました。皆様、ぜひとも参加して下さい。現在、4月19日の設立総会に向けて準備中です。さらに、ウェブサイト(ホームページ)を作成中です。下記のURLが仮のウェブサイトです。アクセス下さって、コメントをpeace-st@jca.apc.orgまでに寄せて下さい。
http://www.jca.apc.org/~peace-st/costarica/
 最後に、コスタリカの鉄道のことで考えたことを述べます。路線はあるのですが、かなり前の災害により甚大な被害を生じて、未だに完全に復旧できないため、残った細切れの路線を使って、細々と貨物輸送のみに使っているとのことです。今後、ハイテク産業の誘致を国家事業として、経済成長を行っていくと聞きました。そうであるなら、そのインフラとして、鉄道は重要な位置を占めるのではないでしょうか。
 日本の鉄道事情をかえり見ると、斜陽産業とまではいかないでしょうが、かなりの縮小を余儀なくされておりますので、鉄道技術者の失業が少なくないと思われます。外国に居住できる方は、鉄道復旧ボランティアとして、コスタリカの鉄道復旧に貢献されたら、お互いの利益につながるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか? この鉄道の話は聞きかじりですので、詳しい状況は分かりません。また、私は鉄道技術は知りませんので、実状を聞いても、全く役に立たないと思います。どなたか、調査をお願いできないでしょうか。

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