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2002年3月10日発行168号ピースネットニュースより

非暴力平和の動きを広げ、
世界の市民の共生の輪を創ろう!

ピースネットニュース 青 山 正

 田中真紀子前外相の更迭をきっかけに、発足以来高い支持率を誇ってきた小泉首相の人気も急落してきました。しかし今までの高支持率が異常すぎたのであり、ようやく化けの皮がはがれてきたとは言え、政治に希望が持てる状況となっているわけではありません。経済のデフレ状況は進みバブル経済のツケである不良債権処理に伴う大企業の淘汰・清算・合併の過程で、多くの中小企業もそのしわ寄せを受けて倒産が相次いでいます。その動きは3月・4月の金融不安とともに加速されるだろうと言われています。にもかかわらず小泉政権は有効な経済政策を示せないままに、先頃のブッシュ米大統領の来日前に突きつけられた不良債権処理と構造改革の進展についてあわてて実行しているポーズを見せようとするばかりです。
 そして経済政策ばかりか小泉政権は米国の軍事戦略への協調姿勢を強めて米国との一体感を高めようとしています。本来の「国際貢献」とはかけ離れた、インド洋上の自衛艦による米軍艦への燃料補給は、戦争協力そのものです。そうした日本の米軍への戦争協力体制をさらに押し進めるために、有事立法や憲法9条改悪の動きがあるのだと思います。
 軍事力で根本的な解決がなされないのは言うまでもありません。アフガンではいまだに武器が至る所にあふれ各勢力での武力衝突が相次ぎ、しかも米軍の元々の報復攻撃の目的であったビンラディン氏の行方はわからず、世界に広がる「テロ組織」の壊滅のためには世界各地で新たな紛争が広がる危険が高まっています。そしてイスラエルとパレスチナとの報復の連鎖はとどまることを知らず、まさに戦争状態となっています。インドでのイスラム教徒とヒンズー教徒の対立も深まり、再びそれがインドとパキスタンとの対立に拍車をかける要因になっています。チェチェン戦争をめぐっても、昨年の9・11直後よりは欧米諸国はロシア軍による民間人への攻撃や人権侵害を問題にする空気にはなっていますが、米軍のテロ集団壊滅をめざしたグルジア派兵をきっかけに再びロシアのチェチェンでの戦争犯罪を不問にしかねない動きもあります。
 特にチェチェン戦争はその悲惨な実態がなかなか世界に伝わらない中で、解決の糸口がまったく見えず、その間にも多くの市民の生命が失われ、あるいはフィルターラーゲリーという強制収容所へ送られ、拷問を受ける市民が相次いでいます。その犠牲者はかつては成人男性が中心でしたが、女性も不当な拘束を受け暴行される例も増えています。それだけに市民平和基金としても今年は特にチェチェン戦争の早期の解決を求めてアピールしていきたいと思います。
 前号でも具体的な非暴力活動について紹介しましたが、今号においても市民による国際的な平和活動である「国際非暴力平和隊」の動きについて紹介します。単なる非武装や反戦という考え方を超えた、具体的な非暴力活動を通した平和の実現はもはや単なる理想ではなく、現実のテーマとなっています。私たちは憲法という条文の問題ではなく、私たち自身の必要性から平和を求め、非暴力の社会を創っていきたいと思います。世界のあらゆる人々との共生を求めながら、ピースネットではこれからも非暴力の実践と考え方について紹介していきたいと思います。

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