労働法制の動き

育児・介護休業法の改正について


 

 世界でも例のない少子・高齢社会を迎えたわが国における労働力人口の推移は、女性労働者の増加が顕著で雇用労働人口の40.0%を占め、しかも長引く不況の下で、不安定・非正規雇用労働者が増加している。
 育児・介護とういう家族的責任を担っているのは、現実には女性に高い比重がかかっているが、そのための家族的責任と仕事との両立を図るための労働形態として、パート労働が選択されている現実があることを直視しつつ、雇用における真の男女平等の実現は、家族的責任を果たすうえでも平等でなければならない。
 今回第151回国会に提出されている育児・介護休業法の改正法案は、これまでの課題に一定応える内容になっているが、まだ多くの課題がある。私が策定した試案は、現在『社会民主党案』として広く検討に供している。

(1)育児・介護休業法の改正と施行

 育児休業法が1992年に制定され 1993年4月1日から施行された後 ILO156号条約批准と同時に 1995年7月に改正されて 介護休業についても保障されることになり、「要介護の家族一人につき1回3カ月の休業」という介護休業制度は、1999年4月1日に施行された。
 育児・介護休業法は、その目的として、育児休業と介護休業に関する制度を設け、子の養育及び家族の介護を容易にするため勤務時間等に関して事業主が講ずべき措置を定めるほか、子の養育及び家族の介護を行う労働者の雇用の継続および再就職の促進を図り、その職業生活と家庭生活との両立に寄与することを通じて、その福祉の増進を図り、あわせて経済および社会の発展に資することを目的としている(第1条)。

(2)改正内容

 これらの制度をさらに進めるために、今回の改正では、  

 1)育児休業等を理由とした不利益な取り扱いの禁止  
 2)小学校就学前の子の養育又は家族の介護を行う労働者について、1年150時間、1カ月24時間を超える時間外労働の免除請求権  
 3)勤務時間の短縮等の措置の対象となる子の年齢を1歳未満から3歳未満へ引き上げ  
 4)小学校就学前の子の看護のための休暇制度導入の努力義務  
 5)労働者の転勤について、育児・介護の状況に対する配慮

などである。

(3)社民党の改正試案

 これに対して、社会民主党案では、主要には次の点を改めて提起している。  

 (1)法律の題名を「家族的責任と仕事の両立を確保する法律」とする。
 (2)子どもと家族に対する看護休暇制度の創設  
 (3)介護休業1年までの分割取得  
 (4)変形労働制への規制  
 (5)育児・介護休業取得復帰後の終業場所の配慮  
 (6)育児・介護休業給付の引き上げ(休業前賃金の3分の2)  
 (7)ポジティブ・アクションとして、家族的責任を有する男性について、「強制的」 育児休業制度の導入

 



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