3-1 提供施設の発注予定工事および入札結果(添付資料2)
今回新たに提出する資料は、日刊建設工業新聞社(37)が発行している『発注工事予定工事一覧 =国・政府関係機関』に掲載された公共工事のうち、防衛施設庁の発注した米軍提供施設の発注予定・入札結果である。毎年毎年いかに沢山の工事が行われているがわかる。
例えば、岩国では滑走路東側の瀬戸内海を215ヘクタールも埋め立て基地を拡張している。工期10年、工費は約1600億円である(38、添付資料3)。瀬戸内海で奇跡的に残ったといわれる藻場・干潟(39、図2)に何千本もの杭を打ち込み米軍基地を拡張しているとは、なんと時代錯誤なことか。それも我々の税金で。一棟10億から20億円もする中・高層住宅を各地(横須賀・座間・岩国)で建設し、横田では地上2階、延べ27000平米の厚生施設を50億円もかけて建設している。地下1階地上4階、延べ21000平米の診療所(嘉手納)の建設が50億円。三沢では格納庫を20億円近くかけて建設している。これが正しい税金の使い方であると胸を張って言い切れる被告側代理人はいるのだろうか?
3-2 駐留軍従業員給与等実態調査報告書(添付資料4)
この資料(40)は、防衛施設庁労務部発行のものである。準備書面(7)でふれた“「思いやり予算」と労務費”についての追加資料である。98年3月の参議院予算委員会で吉川春子議員が問いただしたという「マニキュアリスト」「靴磨き」「スロットマシン修理工」は今回の資料では見あたらないが、「ダイエット・コック」はまだ一人いることが判る。千何百種の職種に細分化されている割には、労務の内容が判然としないものが多い。「こん虫学専門職」「死体取扱職」「たな卸し事務職」「こん虫学職」「マイクロコンピュター操作職」、はては「のこぎり目立工」などというものもある。よくも付けたりとしか言いようがないが、これだけの職種を管理し、また統計を取って毎年300頁近い冊子を発行する防衛施設庁労務部の苦労も並ではないと、同情を禁じ得ない。しかし、これも全部我々の税金から出ていると思うと、実に情けないことである。
今回利用した資料の中で特に重要なものは『共同防衛のための同盟国の寄与』である。これによって、米国が「同盟国」に対して何を求めているか、「同盟国の寄与」の中で日本の「思いやり」がいかに異様であるか、が明らかとなった。米国の要求はまことに不当としか言いようがないが、他方、米国の「国益」(一般米国民にとっての利益かどうかはさておき)のために税金を効率よく使うという米国の姿勢が、さまざまな公開資料から明らかになった。経済の低迷に国民が喘いでいる中で、膨大な税金を惜しげもなく米軍に差し出しているこの国の姿勢とは雲泥の差である。米国議会が税金の使い方についてきちんと報告を求め、さらに会計検査院も独自の検討を加えているのに対し、日本の議会や会計検査院は何をやっているのであろうか。立法・行政がその機能を果たしていない現在、その是正を司法に求めるのは国民としての当然の権利であり義務である。司法は国民から提起されたこの支出の違法性について精査し、憲法に沿った判断を下すべきは言を待たない。この「一見して明らかな違法行為」を追認をするだけならば、三権の一つである司法の存在理由など無いではないか。