太陽の恵を活かすOMソーラーハウス


 住宅において太陽エネルギーを利用するための、いわゆるソーラー・システムには、アクティブ・ソーラーとパッシブ・ソーラーがあります。集熱器のような特別な装置を設けて太陽熱を濃縮したり、電力に変換したりするのがアクティブ・ソーラー。これに対し、パッシプ・ソーラーは、屋根や開口部や床などの建物の部位や構造全体、あるいは空間の形状など、建物そのものによって太陽熱をコントロールする方法をいい、これからご紹介するOMソーラーもその一つです。

 パッシプ・システムは、自然や環境とより深くかかわることによって得られるものを大切にした方が、機械や石油に頼るよりも、ずっとステキな暮らしができるはずだ、という考えに基づくものです。現在、住宅の快適化の要望は根強いものがあります。「冷暖房のよくきいた広いリビングを」と望む人は少なくありません。

 しかし、これを機械の働きにもっぱら頼るとなると、多額の設備費を必要とし、その維持のためには石油をたっぶり消費しなければなりません。環境に多大な負荷をかけてしまうことはいうまでもありません。そこで頭を切り替えて、そうした要求を、自然のエネルギーを活用して実現することを考えてみます。

●OMソーラーのしくみ

 屋根には、太陽エネルギーがいっぱい降り注いでいます。太陽エネルギーのエネルギーとしての特徴は「うすく、ひろく、まんべんなく」という点です。石油で得られる熱のように集中的高温ではないため、大規模で集中的な発電には不向きだということです。太陽エネルギーについては、一軒一軒の家がその屋根を使って利用するのがもっとも現実的で、エネルギーの持つ特徴にもよく合っています。

 そのようなわけで、OMソーラーは、一番太陽を広く受ける屋根で集中するシステムです。
具体的には、軒先などから外気をとり入れて、屋根下の通気層で空気を暖め、屋根の最上部にあたる棟(むね)下に設けられたダクトに熱を集めます。仮にマイナス外気温であっても、良く晴れた日にほ、棟ダクトの温度は60度にも達します。屋根の上部にはセミ・テンバライト・ガラス(=うすい強化ガラス)を張り、これにより通気層の空気熱を高めます。

 さて屋根で集熟した熟も、そのままにしておくと太陽が沈むと冷えてしまいます。冬は昼間も寒いわけですが、窓を通しての陽射しもそれなりに得られ、屋根で集熟した熱を必要なだけ分けてやれば室温は高まります。つまり、太陽エネルギーは昼間に偏在しているわけで、それを集熟してそのまま室内に放熱した場合には室温が高くなりすぎてしまうのです。

 それを避けるために、OMソーラーでは昼間に集熟した熱を、床下の土間コンクリートに蓄熱するようにしています。コンクリートは熱が伝わりやすく冷めにくい、という性質を持っています。工事の面でも建物の基礎工事の手間が少し増えるだけで、防湿コンクリートをしつらえる場合にはそれを活用できます。夜間になって外気温が低下するとともに、土間コンクリートに蓄えられた熱はゆっくりと放熱します。そしてこのことによって、一日の室温の変化を軽やかにすることができます。

 ごこまでは、OMソーラの機能の一つである床暖房のやり方に沿って仕組みを説明しました。OMソーラーは床暖房だけではなく、給湯、採涼、換気など多くの機能を持っています。それらの機能も上述の仕組みを基本として、集熱空気を床下に送ったり、排気したり、あるいは排気の過程で熱い空気を給湯コイルに通したりしながら、多角的に利用します。

 より詳しく知りたい方は下記まで。

OMソーラー協会
住所 〒435-0031 静岡県浜松市長鶴町158−1
電話 053−460−5111(代)
Home Page : http://www.omsolar.co.jp/


未来パンクは環境にやさしい試みに対する支援の一環として、OMソーラーハウスの建設資金を融資します。

組合員レポート : OMソーラーハウスの住み心地 もご覧下さい。


(この記事は、未来バンク機関誌「未来バンクニュース」1997年冬号に掲載されたものであり、一部最新の状況とは異なっている場合があります)