直噴式ディーゼル

 環境意識の高い欧州では燃費に優れるディーゼルエンジンが今後の主役と目されており、欧州メーカーは80年代末から低燃費ディーゼルの商品化を急いできました。独アウディは「欧州のディーゼル比率は2000年過ぎには現在の20%強から50%に達する可能性がある。その時は各社のディーゼル技術が競争力を左右する」と言っています。

 そのような中で97年2月、いすゞ自動車が排気量2500ccと3000ccのV6型ディーゼルエンジンを開発したと発表しました。気筒内に燃料を直接噴射し燃焼効率を高めたもので、同排気量のガソリンエンジンの2倍の低燃費性能(1リットル当たり20km超)を持つとともに、エンジンの軽量化(世界初の総アルミ製で、従来の4気筒ディーゼルより50kg軽い)、小型化、高出力化(200馬力)にも成功しました。いすゞでは99年を目処に親会社である米ゼネラル・モーターズ(GM)グループに供給する予定です。

 いすゞの今回のエンジンの課題は、やはりコストです(アルミ製部品は当然にも、原価が上昇)。また、排ガス中の窒素酸化物濃度等については、特に同社からはコメントされていません。

 欧州では直噴式ディーゼルも90年代初めから商品化されていましたが、最近1〜2年間に燃料噴射装置などの技術改良が進み、各メーカーが加速性能などを高めた新エンジンを投入、競争が激しくなっています。

 国内では日産が直噴式ディーゼルを搭載したRVを来春発売します。日産によれば、「ガソリンエンジンに比べて35%以上、従来の副室式ディーゼルエンジンと比較しても20%前後の燃費効率改善が可能。また、燃焼方式に改良を加えすすなど粒子状物質の排出量を大幅に滅らした」とのことです。