のじれん・現場からの声
 

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現場からの声

日常活動の近況報告 
2002年4月


毎週土曜日@東京都児童会館
・午後4時から「共同炊事」
・午後7時半から「配食」
・午後9時より「渋谷パトロール(夜回り)」


のじれんでは毎週土曜日に共同炊事による炊き出しを行っています。「共同炊事」と
は支援者が作り野宿者がもらう、という「あげるーもらう」という関係ではなく、一
緒につくり一緒に食べることを目的とした炊き出しスタイルです。
炊き出しには、毎週約200人の仲間が暖かいご飯を求めて訪れます。その仲間たちが
全員一回はおかわりできることを目処に共同炊事は行われます。
食事の後は、9時から渋谷の街をパトロール(夜回り)します。仲間と一緒に5つの班
に分かれて渋谷の街に繰り出します。仲間の近況を聞き、具合の悪い仲間がいれば、
月曜日に一緒に福祉事務所へと出向き、病院の紹介を受けたり生活保護の申請をおこ
なったりします。
全員が戻ってきて、お互いの情報を共有し、気になる仲間のことなどを話して、11時
半頃にようやく一日の活動が終わります。


共同炊事1)配食は二人がかり。200人分をよそうのにだいたい15分くらいかかりま
す。渋谷のメニューはたいがい雑炊。豪華なメニューとは言えませんが、野菜などを
なるべく多く盛り込むように心がけています。味付けは、調理師の経験などのある仲
間が行います。
                                                  

共同炊事2)一回目は全員が一斉に「いただきます」で食べ始めますが、二杯目はどうしても列ができてしまう。この切迫感が仲間の実情を表しています。




共同炊事3)片付けも自分たち自身で行います。容器は寄付でもらったプラスチック製。きれいに洗って何度でも使いま。



パトロール1)パトロールで持っていく薬の準備。薬はなるべく刺激の少ないものを選びます。ビタミン剤など。脇には炊き出しの容器が置かれていて、食べながらやっているバタバタぶりがあらわに・・・・・・。



パトロール2)9時前になると、パトロールに参加する仲間と支援者が集まってきます。渋谷の街で野宿者の多い5コースを選んで班分けします。誰がどのコースに行くか、仲間の好みで人数に凸凹が生じることも・・・・・・。

パトロール3)班分けが済むと、各コースごとにその日持っていく荷物を取り分けます。写真はその週のチラシを取り分けているところ。チラシにはその週に起こったことや、翌週に予定されていることなどが書かれている他、行政の野宿者対策の動きなどが解説されています。情報の少ない野宿者に正確な情報を提供する重要な役割を持っています。





パトロール4)お茶の入ったポットと医薬品の箱を持って、さあ出発。



パトロール5)おっと、今日はパンの差入れが入りました。パン屋とつながりのある地域の人があまったパンを差し入れてれました。これも炊き出しに来られなかった仲間に渡すために持って行きます。



パトロール6)この日もパトロール中にいろいろな仲間と出会い、いろいろな話がありま
した。しかし、本人のプライバシーの問題もあり、それらについてここで写真を載せ
ることはできません。



パトロール7)写真はこの日見つけた撤去の警告。「工事のため」ということですが、それを口実に野宿者を追い出すこともしばしば。本人に無茶なことをしないか、保護の必要な仲間にはきちんとしたフォローを行うか、見守るために当日立会
うことを決めました。home-lessとは「居場所」のないこと。それはどこにいても安心できない野宿者の起居形態を指しています。しかし、追い出すだけでは何も解決しない。


(C)1998,1999 渋谷・野宿者の生活と居住権をかちとる自由連合
(のじれんメールアドレス: nojiren@jca.apc.org