8/25 医療相談会 2002/08/25

ジョイフル三ノ輪
ご飯を炊く準備。

■準備のためにほしのいえに向かうところ。朝7時30分、ジョイフル三ノ輪。
■今回相談会で食べる軽食は100食を準備、大きめのガス釜で2釜分です。相 談に来る労働者の多い冬場は、炊く米も4釜くらいにふえます。



同じ職場の方からのあいさつ

■10時から医療相談会開始です。今回は、これまで一緒に医療相談会を作り上 げてきた方が亡くなったことを、集まったみんなに伝えることからはじまって しまいました。 今回の相談会の一週間前に急逝された看護婦のSさんと同じ職場で働いておられる方があいさつ。急ごしらえの祭壇に、線香をあげる労働者の列が伸びます。
■自分のカルテについて:医師が保管する通常のカルテとは反対に、労働者が 自身で保管するように作った小さなノート。内容は、診察などを受けるごとに 症状や薬などについて記入し、これまでどのような病気にかかったのかを自分 自身でも把握できるようにしています。また、書き込むのも医師ではなく労働 者自身です。自身で書き込むことで、どこが悪いのかについて自分で確認し、 把握していく、また、自分の症状についてはっきりと医師、福祉事務所に伝え ていくための手がかりとなればと考えています。
カルテの後ろのページには、無料でかかれる診療所などの情報など、野宿しな がら使っていける医療の情報を載せています。これまでのワークショップで行っ た項目(熱中症の対処法など)も随時付け加えていっています。
軽い食事の後にこれを配り、みんなに書き込んでもらうことから医療相談会は はじまります。
■そのあとにみんなで集まって寄り合い(ワークショップ)。前回は熱中症の対 処法について、今回は水虫をテーマにしました。相談会に来てくれた労働者が 水虫にどのように対処しているのか,それぞれの経験や知識を出し合って話し 合おうというものです。
この日ちょうどひどい水虫を見てもらいに来た労働者もいました。ひどく痛む ので靴下を2枚はかないと歩けないとのこと。他にも水虫で困っている人が何 人か。そんな人に対して、「2倍ほどに薄めたお酢に毎晩足をつけるとかなり よくなる」という経験を話してくれた労働者もいました。とにかくなるべく足 をきれいにすることが大切。しかし野宿をする中でそれはかなり難しいという 話に。
■症状が重く、診察を急ぐ人は先に医師のテントへ向かいます。自分のカルテ に番号をつけて医師の診察を待ちます。ワークショップが終わったら、症状や 日常生活の様子などの聞き取りを私たち支援も手伝います。この日は特に看護 婦の方の参加が少なかったので結構な忙しさでした。

祭壇を見つめる労働者
ワークショップの様子


当日の段取りを掲示した診療用のテント。中では診察中

■昨年の12月以来、月一回の相談会を、野宿労働者、支援者、医療従事者で 協力して作り上げてくることができました。 これまでずっと抱えている問題が支援/医療従事者の数が少ないこ と。とくに医療従事者については、深刻。今回の相談会に参加してくださった のは看護婦の方が1人と3人の医師の方ですが、一方診察を受けた労働者は約 20人。人によっては数十分待つことになります。待ちくたびれてかえってし まう労働者も何人かいました。 それにこのメンバーでは月ごとのローテーションを組むのも大変なのでお 医者さん、看護婦さん来てください。一緒に相談会を作って行きましょう。
以下相談会に参加するにあたって知っておいていただきたいことを簡単に。

医師の方の分担 看護婦さんの分担
●診察
●血圧、尿検査など
(●ワークショップ)
●交通整理(診察や検査を待つ順番を知らせるなど)
●血圧、尿検査など。
(●ワークショップ)

■医療相談会の役割その1
その場での治療が必要な方については治療を行います。
医療相談会の役割その2
症状が重い人、継続的な治療が必要な方へは、医 療機関への紹介状を書いています。翌日の月曜日が福祉行動なので、そちらに 合流して福祉事務所へ行きます。生活保護(医療扶助)を受けることで継続した 治療をうけられるように。
医療相談会の役割その3
血圧、尿検査などを毎回行っている。診察を受け ず血圧や、糖尿などの検査だけをする人も歓迎。また、それほど深刻でない症 状でも気軽に診察を受けられるような雰囲気を。
これにより、体が悪くなってから来るのではなく、体の調子を確認できる場にする。
また、寄り合い(ワークショップ)により、野宿生活の中でかかりやすい病気に ついて知っていく。夏は水虫、熱中症/冬は低体温症など。
自分のカルテを作ってもらい、自分の体のことを自分で知る、確認するように していく。

外でも診察