あなたの力が必要です!
--野宿を強いられている人々の命と健康を守るために--

長引く不況の中、失業などの理由で住む場所を失い、野宿を余儀なくされる人々 (「ホームレス」と呼ばれる人々)が各地で増えています。東京都内では現在、 7千人とも8千人とも言われる人々が路上や公園、河川敷などで不安定な生活 を強いられています。

都内の野宿者の平均年齢は約55才。いったん住居を失ってしまうと、再び安 定した住いや仕事を手に入れるのは極めて難しく、建築土木の日雇仕事も年齢 制限の壁に阻まれて50才以上の労働者がほとんど仕事を確保できない情勢に あります。一方で生活に困って福祉事務所を訪れても、「稼げるのなら自分で 仕事を探しなさい」などと言われ、ほとんどの場合、援助を受けられないのが 現状です。

満足に食事も取れず、充分な睡眠、休息もとれない生活の中、深刻な疾病を患 う人も少なくありません。路上や公園で亡くなった人、救急搬送されるも間に 合わずに亡くなった人は新宿区のみで年間40-50人。そうした苛酷な状況に対 して、野宿の当事者たちは仲間同士の助け合いによってかろうじて日々の命を つないるのです。

私達は野宿の当事者に心を寄せるものとして、山谷、新宿、渋谷、池袋、四ツ 谷、三多摩などそれぞれの地域で野宿者への支援、ボランティア活動を担って きました。それぞれの団体は、路上での医療相談会や診療所での無料診療、野 宿者と共に作る炊き出しやパトロール活動、福祉行動(福祉事務所への付き添 い、集団申請)といったさまざまな活動をそれぞれのスタイル、スタンスで行っ てきました。その中でいくつかの地域、団体では医師や看護婦などの医療従事 者が定期的に活動に参加する体制ができつつあります。しかし依然として苛酷 な路上の現状を鑑みるに、私達は団体の枠を越えて多くの方々、特に医療に従 事する皆さんに野宿者の医療、福祉をめぐる現状について理解していただき、 支援と共感の輪を広げていくことの必要性を認識するに至りました。

「青空健康ねっと・東京(青空ねっと)」はこうした問題意識のもと、都内で活 動する各団体の緩やかなネットワークとして結成されました。私達は当面、以 下のような活動に取り組んでいきたいと考えています。

・より多くの医療従事者が各地の路上での支援、ボランティア活動に関わるよ うにしていくため、各団体の活動について幅広く広報活動をおこなっていきます。
・医療従事者に野宿をめぐる医療と福祉の現状と問題点を伝えていくため、資 料を作成したり学習会を開催するなどします。
・野宿の当事者や野宿者に関わる支援者が初歩的な医療知識を身につける機会 を作るため、講習会を行います。

私達は活動の現場において多くの人々が路上で命を落とすのを見てきました。 「もっと医療期間へのアクセスが容易であれば」「福祉の援助がもっと充実し ていれば」とやり切れない思いを抱くこともしばしばです。より多くの人が路 上の現状を理解し、野宿者に心を寄せること。野宿の当事者同士の支えあいの ネットワークを大切にしながら、そこに専門家の援助が効果的に融合すること。 そうしたことを通して不幸な「路上死」をなくしていきたいと私達は考えてい ます。現在、各団体ではそれぞれ以下のような活動を行っています。関心をお 持ちになった方は「青空ねっと」広報窓口または各団体にご連絡ください。ぜ ひ多くの方のご参加をお待ちしています。