音楽雑誌の編集者、山下紫陽さんから以下のようなメールと情報をいただきましたので、ご本人の承諾を得て、ここに掲載いたします。

今井恭平


こんにちは。私は音楽雑誌の編集をやっている者です。
そちらのページに行かせて頂いたのは2度目なのですが、ここにアメリカのロック,ヒップホップ系のバンドであるレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのことが紹介されていなかったのでこうしてメールを送らせて頂いている所存です。レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンは以前からムミア・アブ・ジャマル支援の運動を展開しており、以下のソニックネットのニュースにも紹介されているようなコンサートも企画しています。このコンサートが実は今大変な状況になっているようです。日にちも迫っていることもあります。早速チェックしてみてください。
RAGE AGAINST THE MACHINEのオフィシャル・サイトからは各人権関係のサイトへのリンクも充実しています。とりあえず、SONICNET JAPANとMTV NEWSのホームページをチェックしてみることをお勧めします。日本のロック・ファンにも手助けをしたいけれどもどうしていいのかわからない、という人たちが大勢いると思いますよ。

26 Jan 1999
山下紫陽


レイジ、地元警察が死刑囚救済コンサートに抗議
州知事も遺憾の意を発表

報告: SonicNet News

 今週木曜日(28日)にニュージャージー州のコンチネンタル・エアライン・アリーナで開催が予定されているレイジ・アゲインスト・ザ・マシーン主催による死刑囚ムミア・アブ・ジャマールの救済コンサートに対し、地元警察が開催中止を求める抗議運動を行っている。この抗議運動に対しレイジのギタリスト、トム・モレロは先週木曜(21日)ニューヨークのオルタナFM局K-Rock( 92.3 FM) で、「この件の核心は明らにはっきりとしている。ムミアは公正な裁判を受けていない。検察側の数多くの不義...不法にも陪審員からアフリカ系アメリカ人(黒人)が排除されたこと...ムミアが有罪か無罪かに関わらず、アメリカ合衆国では公正な裁判を受けていない者を処刑することは出来ないはずだ」と、救済コンサートの意義を説明した。

 アブ・ジャマールは、1981年12月9日にペンシルバニア州フィラデルフィアで、警官殺しの容疑で逮捕され、その後の裁判で彼の無実の主張にも関わらず死刑が宣告された。彼のサポーター達は、彼が黒人解放組織ブラック・パンサーの政治コメンテーターであったため、処刑が意図的に仕組まれたと抗議している。

 一方、K-Rockには、警官殺しのムミアが関わっていると知っていたら、コンサートのチケットは買わなかったという数人のファンからの苦情が寄せられた。これに対してモレロは「このコンサートで、みんなを触発して(救済運動に)参加してもらえればと思っている」と語った。彼は、世界中の数百万人と、コンサート当日に集まる1万6千の人達は、ペンシルバニア州が無実の男を処刑するのを黙って見ていない、と語ってコメントをしめくくった。

 ニュージャージー州警察のカール・ウィリアムス署長は地元紙Bergen Recordで、「これが州営のアリーナで行われることが問題だ。私達の部隊は、私達に敵意を持った群衆を警備しなければなりません。本当に信じられないことだ。呆れてものも言えない」と語っている。

 ウィリアムス署長は、会場を運営している管理当局に開催中止を求める抗議文を送付する意志があることも明らかにしている。同紙はさらに、会場の管理当局は、プロモーターに騙されて開催を許可したと報じている。

 ニュージャージー州のクリスティーン・ホイットマン知事は、「警官殺しの犯人のベネフィット・コンサートが開かれるのは嘆かわしいことです」と、広報を通じてコメントを発表している。

 なお、このコンサートにはビースティー・ボーイズとバッド・レリジョンの参加が決定しており、他にもゲストが予定されている。