12・9ウォールストリートで大集会


 ムミア・アブ・ジャマルがフィラデルフィアで白人警官殺害というフレームアップによって逮捕されて15周年目にあたる12月9日、ニューヨークのウォールストリートで、再審を求める大集会がもたれた。
 この日の参加者は2000人を越え、地元ニューヨークはもちろん、ムミアのホームグラウンドであるフィラデルフィアやバーモントなどからも、大勢の支援者がバスで続々とつめかけた。ワシントン、シカゴ、バルチモアなどから駆けつけたグループもいた。このように、米国各地のみならず、カナダからの参加者もあった。
 参加者は、3時間にわたって、この国の資本の首都("the capital of capitalism")であるウォールストリートをデモし、再審を求めた。
 ムミアの再審請求の主任弁護士であるレナード・ワイングラスの挨拶には、ひときわ大きな歓声があがり、人々は人種差別的な死刑の撤廃を求めた。


●アムネスティー東京事務所でビデオ上映

 この日、私たち日本の支援者も、ささやかな集会をもちました。アムネスティー・インターナショナル日本支部・東京事務所のご好意で会場を提供いただき、「ジャマールは警官を殺したか」(Case for Reasonable Doubt ? の日本語版)を上映後、ディスカッションを行いました。
 参加者の中には、この集まりではじめて事件の詳細を知った方もあり、「こんな疑問だらけの裁判で死刑になるなんて信じられない。どうしてもっと日本でもきちんと報道しないのか」などの意見が聞かれました。
 また、アムネスティーからは、死刑廃止運動への取り組みやアメリカ合州国での死刑の問題点と現状、日本の死刑制度の矛盾点などについてもお話をいただきました。
 事態が予断を許さなくなっている中で、日本での私たちの取り組みの不十分さだけが目立ちますが、力を落とさず頑張っていきたいと思います。よろくご支援下さい。