榎本さん達の怒りの強制撤去行動に
全国から支援を集中しよう!


 核燃が方面地区の貯鉱場に袋詰めにして放置しているウラン残土552体(全290立方メートル)のうち1体を地権者である榎本さんが、撤去運動の支援者の対策会議の松永氏や、市民グループのメンバーらとともに、核燃人形峠事業所ゲート前に強制撤去しました。個の強制撤去の引き金となったのは、ウラン残土撤去を求める榎本さんたちに対する核燃の余りにひどい対応です。榎本さんの怒りが爆発して決起に至ったでのです。私たちは、榎本さんたちの強制撤去行動を全面支持しています。私たちは撤去直後の12月6日に方面現地を訪問し、撤去当日の状況や現在の情勢を聞いてきました。現地の状況を全国に発信し、撤去運動への連帯の輪を広げて行きたいと思います。

 強制撤去に決起した日となった12月1日、「埋めてある残土の発する放射線の強さを確かめたい」とする貯鉱場の地権者の榎本さんらの要求に対して、核燃副所長ら約10名が貯鉱場に来て掘り出し作業を行っていました。しかし、対策会議の松永さんの激しい抗議にもかかわらず夕方になっても一向に袋を頭の部分しか掘り出そうとしない核燃に対して、榎本さんの堪忍袋の尾が切れ、ついに「おれの土地だ、掘って何が悪い」と自らスコップをつかんで掘ったのです。現場にいた核燃黒岩副所長らの口頭での制止を振り切って800キログラムある袋詰残土1体を掘り出し、急を聞いて駆けつけた市民グループのメンバーの応援も得て、残土をジープやトラックを使って強制撤去しました。現地職員と連絡を取り合って人形峠事業所前で待ち構えていた核燃金丸事業所所長らが残土の受け取りを拒否したため、事業所敷地内であるゲート前に残土袋をつき返しました。すぐに元に戻すことを宣言する金丸署長や岡山県の核燃への要請に対して、榎本さんは貯鉱場に通じる山道にジープを置いてバリケードをはって防ぎ、6日には核燃に残土撤去、土地の明渡し、立ち入り禁止の通告をしました。まさに核燃との核のゴミを巡る全面戦争です。

 榎本さんの所有する貯鉱場の土地は、榎本さんとかつて共に闘った地権者の方が、高齢で自らは闘えなくなったために意思を共有する榎本さんに託したものです。榎本さんは「地権者の意思も継ぐし、わし自身の意思もあわせて、持っていかないならば持っていくしかない。毎日一袋ずつでも持っていく」と自らの決意を述べました。この闘いはどうしても勝利しなければならない闘いです。

 核燃は自ら生み出した残土を40年以上にわたって村の上に野積みしておき、汚染を垂れ流し、村人らを被曝させ、肺がんによる死者まで生み出し、みずから被曝者として残土全面撤去を求める地権者の榎本さんの意思を完全に無視し、私権を侵害して方面地区との協定をも破って残土を放置し、「管理責任がある」等と称して土地に勝手に立ち入りつづけ、土地を占拠して我が物顔で振舞っています。それだけでなく核燃は現在、職員を村に送り込み、住民に対する切り崩し工作を行っています。榎本さんを村八分にして地区で孤立させることを目論んでいます。いったいどれだけ人間の尊厳を踏みにじれば気が済むのでしょうか。榎本さんへの破廉恥で本性を剥き出しにしたこれらの核燃の敵対行動を絶対に許してはなりません。

 榎本さんたちの闘いを孤立させてはなりません。強制撤去に踏み切ったことで、12年来の残土撤去闘争は正念場を迎えています。核燃による撤去が行われない場合には榎本さんたちは第二弾、第三弾の強制撤去に踏み切る覚悟です。年間52ミリシーベルトという非常に高いガンマ線を発する袋詰残土を、被曝しながら体をはって核燃人形峠事業所まで運び込むのです。まさに自らの命をかけた抗議行動です。地元から強制撤去と撤去闘争全体に対する緊急の支援要請のFAXがきています。今こそ地元に連帯して行動を示すべきときです。居直りを続けている核燃・科技庁・通産に対して怒りの抗議はがき、FAXをぶつけましょう!ざんど全面撤去を目指して身を挺して命がけで闘う榎本さんたちに全国から闘争支援のカンパ、激励状を集中しましょう!  (M)


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