環境保護者達は闘争を始めようとしている
Environmentalists are ready to battle


2002年1月11日 ラスヴェガスサン紙
メアリィ・マニング記者



 環境諸団体は、ユッカマウンテンを核廃棄物の貯蔵庫にする計画に反対する闘いにおいて、様々な分野で攻撃を始めるだろうと述べた。
 火曜日に、エネルギー省長官のスペンサー・エブラハムは、ケニー・グイン(ネバダ)知事に対し、国中の原発サイトから送られるであろう7万7千トンにも及ぶ合衆国の核廃棄物の最終処分地として、火山の尾根を適用するよう勧告する計画を伝えた。
 環境保護者達は、ラスヴェガスの90マイル北西にできる処分場に対する闘争において、政治的な支援、科学的な証拠及び法廷を利用しようとしている。
 「エブラハム(長官)の勧告は全く科学的には適切ではないし、すべては現在の腐敗した政治と関連している」と、メアリー・オルソンは述べた。彼女は、ノース・カロライナのアッシュビルにあるNuclear Information & Resource Service(以下NIRS)の南東部事務所に属している。
 「エブラハム(とエネルギー省)は、環境中に致死量の放射能をまき散らすことが出来る事故のリスクや、核廃棄物の輸送中のテロリストによる攻撃のリスクを全く無視している。」とNIRSの核廃棄物の専門家ケビン・キャンプスは述べた。
 エブラハムの決定は、長官が初めてユッカを訪れて1週間も経たないうちに行われた。
 全州的な環境保護団体Citizen Alertの原子力のコーディネーター、カリンダ・ティルジュは、エブラハム長官が、1987年からエネルギー省が研究を行っているユッカのサイトを見た後、かくも早く決定を下したことに驚きはしなかった。
 「エブラハム長官の訪問は見せかけのためだけだったのは疑いない」とティルジュは述べた。「これで終わりではない。真の闘いの始まりであり、私たちは絶対に勝つことが出来る。」
 先月州は処分場を阻止するための3つの訴訟を起こした。
「彼らがそれ(処分場の勧告提案)を議会にいつ送ろうとしていると思いますか?」「おそらく彼ら(議会)が始まる?(1月23日)前でしょう」、と原子力情報グループNevada Nuclear Waste Task Forceの代表ジュディ・トレッチェルは述べた。
 ジュディ・トレッチェルは、エネルギー省は処分場問題を前進させようと決めている、と述べた。
ブッシュ政権の対テロ戦争に関連して、トレッチェルは「私が考えるには、彼らにとって1つの戦争では不十分だ。彼らはネバダでの戦争を宣言しなければならないだろう。そして私は、今年がよい1年になればと考えている。」と述べた。
 全国的な環境保護団体もまた、エブラハムの動きを批判している。
 「我々は、この(ブッシュ)政権が、原子力産業の卑小な利害のために、公衆の健康と安全な環境を犠牲にしようとしていることに唖然としている」とワシントンにあるラルフ・ネーダの Public Citizen Critical Mass Energy Projectの女性スポークスマン、リサ・グーは述べた。
 「今日我々は(政府が)下す決定についての情報を得た。今や決定者の責任を問うべき時だ」とグーは述べた。
 グーは、核廃棄物処分に関する問題は、原子炉が稼働し続ける限り発生するだろうと述べた。「少なくとも5年間分の廃棄物が原子炉サイトに置かれるでしょう、なぜならそれは文字通り熱すぎて処理できないからです」と彼女は述べた。
 反対者達は早くも、エブラハム長官は、計画を進めるために必要となる、最終的な環境影響に関する報告書を発表しなければならないことを指摘している。
 「エネルギー省による情報の差し控えは(その情報は入手可能になっていない)、、ユッカ・マウンテンが処分場には適していないからだ」とグーは言った。
 北カリフォルニアにある環境団体Tri-Valley Careのマリラヤ・ケリーは、ネバダの人々は単独で闘っているのではないと述べた。「憤慨しているのはネバダの人だけではない。しかし国中の環境保護者達は、これまでエネルギー省が正当な手続きをふんでいないと信じている。」
 ケリーは言った。「ネバダは独りじゃない。私たちみんなが共にこの問題の解決のために取り組む必要がある」と。



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