セラフィールドの汚染について英国が非難された
UK accused over Sellafield pollution


2003年4月29日 ガーディアン
ディビッド・ヘンケル 国会記者



ノルウェイは、イギリスがセラフィールドからの放射能放出を止めるのに失敗したことによって、実入りのよい大西洋ロブスター・ビジネスを破壊したことで、イギリスを非難した。

ノルウェイ環境大臣のBorge Brendeは、英国の環境大臣マイケル・ミーチャーに、セラフィールドからの化学物質テクネチウム99のアイリッシュ海への放出の停止計画の履行が延期されたことについて抗議した。この化学物質は、人間にいったん吸収されると、甲状腺や腸管に蓄積し、ガンリスクを非常に増加させる。

ガーディアンが入手したリークされたノルウェー政府からの大臣の手紙は、イギリスが9年前に再開した放出を停止するという約束を満たせていないという怒りと失望を伝えている。

この騒ぎは、ノルウェイ海岸で捕られたロブスターについて、この化学物質の急激な増加が認められ、結果として「大西洋品質」のロブスターの価格が下がっていることによって引き起こされた。イギリスはセラフィールドからの放射能放出の削減を行ってきたが、テクネチウム99の放出は増えていた。

ノルウェイ政府は、仲裁を依頼している欧州委員会にも抗議してきた。6月には、ドイツのブレーメンでのオスパー会議の会合で、ノルウェイとアイルランドは彼等の抗議を伝えるだろう。このオスパー会議は、海への汚染物質放出を管理している。

自由民主党の環境スポークスマンであるノーマン・ベイカーは、「私に渡されたリークされた手紙は、かなり外交的ではない言葉で書かれていた。もし放出中止について何もなされなければ、その影響はひじょうに深刻なものになるだろう。」と述べた。

(英国の)環境省は、化学物質を無害にするための新行程を導入する動きを監視してきた。しかし、この動きは、技術的な問題のために3ヶ月延期された。

環境省は、BNFL社が1億ポンドの貯蔵施設を建設すべきかどうか、それによって将来の放出に一時停止を課すことができるかどうか検討するはずである。ミーチャー氏は、BNFLは新たな貯蔵施設なしに一時停止を課されるのは嫌がっているとノルウェイ政府に伝えた。