BNFLはソープ再処理工場を閉鎖する
BNFL to pull plug on THORP reprocessing.


2003年8月26日

CORE プレスリリース
[CORE:環境の放射能汚染に反対するカンブリア人の会]



現在の諸契約が完了した時に、ソープ再処理工場での再処理を中止するというBNFLによる計画が本日のガーディアン紙で報じられた。この会社がセラフィールド・サイトをクリーンアップすることに専念できるようにするために、設計寿命が「最低でも25年」で、かつてセラフィールドの王冠の宝石として表現されたこの数十億ポンドの工場は、2010年頃に廃棄物処理工場に格下げされる。

ソープ再処理工場での再処理を止めることは、1994年に工場が運転開始して以降、BNFLが大規模な新規契約をまったく獲得できなかったという劇的な失敗を示している。BNFLはすでに獲得した注文から7000トンの使用済み燃料を操業開始から最初の10年間で(ベースロード)処理するとその時には主張した。政府と疑問をもつ者達は、ソープ再処理工場のための契約をたくさん持っており、新規契約がすでに「進行中である」…とBNFLからの断言を受けた。

現在操業10年目で、多くの問題で悩まされてきたソープ再処理工場は、操業開始以降、7000トンのベースロードのうち4000トンを僅かに越える量を再処理し、現在、スケジュールより少なくとも3年遅れている。現在の進捗速度では、ソープ再処理工場はベースロードとブリティッシュ・エナジー社とドイツからのベースロード後のより少ない量の契約を2010年ごろまでに完了するのもやっとかもしれない。

1990年代初期に、工場はBNFLを破産させる無用の長物(ホワイト・エレファント)であるとの反対派の主張を撃退するために、この会社の当時の会長Neville Chamberlainは「ソープ再処理工場は、これからの四半世紀、BNFLの利益を支えてくれる成功事業であることは、既に確たることである」と述べていた。

「この旗艦のはずの工場がもがきつづけると同時に、BNFLが破産宣告されたことは皮肉である。1990年代の初期に工場の運転開始を急ぐことで、彼らは、再処理に反対する国際的な傾向の拡大と新規契約の展望の衰えを恣意的に無視した。」とコアのスポークスパーソンは今日述べた。

ソープ再処理工場の処理量はNIIによって設計処理量の約50%に特別に制限され続けている。これは、BNFLの廃棄物のガラス固化工程作業がソープ再処理工場から生じる高レベル液体廃棄物を処理できるまでのレベルをこなせていないからだ。ソープ再処理工場は、年1000トン以上再処理するよう設計されたが、昨年は500トンちょうどに制限されていた。

2005年にソープ再処理工場はBNFLの他の負債とともに原子力解体機構(NDA)に引き渡されることになっている。ドイツとブリティッシュ・エナジー社のベースロード後の契約の不確かさのため、NDAは2010年より前にソープ再処理工場での再処理を止めることを決定する可能性がある。

コアは続けた。「私達は、セラフィールドを再処理から遠ざけ、クリーンアップ作業に向かわせるいかなる計画も歓迎する。」