内部告発で明らかになった
福島第一原発1号機からのα核種の放出等に関する
情報公開を求める要求書



東京電力株式会社社長 勝俣恒久  様

 美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会に寄せられた内部告発資料によって、貴社が1980年前後に、福島第一原発1号炉から、通常では出るはずのないプルトニウム等のα核種を排気筒から放出していたことが明らかになりました。また、この貴社の作成した資料では、当時原子炉建屋内は、地階から5階までの全てのフロアがα核種やβ核種等の放射性物質で高度に汚染されていたことも判明しました。
 この貴社の資料には、排気筒でのα核種の濃度が1979年4月からグラフとして示されています。この79年4月段階で既に、α核種の濃度は検出限界値を超えています。
 原子力発電所の通常運転では、α核種が放出されることはありません。このような事態は、燃料棒に何らかの非常に高度な異常が生じたためと考えられます。1978年12月に資源エネルギー庁が発表した福島第一原発1号機の第6回定期検査(1978年9月から12月)の結果では、燃料集合体6体の6本の燃料棒で、被覆管のひび割れが確認されています。すなわちひび割れは広い範囲に及び、また当時の報道では、そのひび割れの長さは各10pにもおよんでいます。このひび割れは、当然第6回定検前の運転中に起きたと考えられます。
 貴社は、あってはならないα核種の放出原因について、明らかにする責任があります。よって、下記の情報について早急に文書で回答されるよう要求します。

                                   記

1.1979年4月以前の福島第一原発1号機・2号機の共用排気筒でのα核種の濃度データを公表すること。

2.1981年10月以前の原子炉建屋床表面汚染密度検査測定結果等の資料を公表すること。

3.福島第一原発1号機の第6回定検で明らかになった、燃料棒被覆管のひび割れ事故について、詳しい事故報告を公開すること。

4.福島第一原発1号機について、1980年前後数年間にわたるα核種の放出、原子炉建屋全体の汚染に関して、その原因を具体的に明らかにすること。


2002年11月1日

いわきに風を
脱原発福島ネットワーク
福島原発30キロ圏ひとの会  
原発反対刈羽村を守る会
プルサーマルを考える柏崎刈羽市民ネットワーク
みどりと反プルサーマル新潟県連絡会
グリーンピース・ジャパン
原水爆禁止日本国民会議
ストップ・ザ・もんじゅ東京
東京電力と共に脱原発をめざす会 
福島老朽原発を考える会
グリーン・アクション
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会
  大阪市北区西天満4−3−3 星光ビル1階
  TEL 06-6367-6580 FAX 06-6367-6581



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