◇◇刈羽村住民投票ニュース◇◇
No.12 5/23


●国と激論!プルサーマル公開討論会
 22日のプルサーマル公開討論会では国との激論が交わされました。村民の関心も高く200名が参加。テーマは三つ。1)原発と地域の発展、2)プルサーマルの必要性、3)プルサーマルは安全か。この3点について激しい論争が2時間続きました。

 おおむね予想されていたとおり、河野資源エネルギー庁長官等国側の主張は、7基が運転している実績を強調し、エネルギーの安定供給と資源リサイクル点から国策への協力を求めるものでした。

 会場がどよめいたハイライトは2つあります。ひとつは平沼経済産業相名のチラシの狙いが東電関連で働く400名近い住民と家族に「反対が多ければ職場がなくなってしまう。だから賛成票を必死で集めろ」という高圧的なメッセージであることが明らかになったときです。

 チラシの「プルサーマルが実施できなければ使用済み燃料を青森へ運び出すことが出来ず、原発がと止まってしまう」という点について――。

「凍結を表明した佐藤福島知事に同じことを言ったのか。平沼大臣は言っていない。再処理政策の失政のつけを村民に押し付ける脅かしではないか。運び出せなければ、再処理を止めて使用済み燃料はごみとして扱うと国民にお願いすればよい」との海渡弁護士の反論に対して、河野長官は「責任を取れとは言っていない。多様なエネルギーの選択肢をもつ重要性を理解してほしい」と一般論に終始。さらに「住民投票で反対が多ければ青森への使用済み燃料の搬入は止めるのか」とたたみかけると「国独自では判断できない。木村青森知事の意向が重要だ」と逃げに回りました。

 もうひとつはMOX燃料の安全性についてです。

 東電関連企業に勤める推進派の住民は、MOX燃料の放射線量の程度について佐々木原子力安全・保安院長に質問。佐々木院長は「ウラン燃料棒とは表面線量がまったく違う。MOX燃料は厳重な被爆管理が必要」と明確に回答しました。これにはさすがの推進派住民も驚いたようです。それもそのはず、多くの人は下請けであり、燃料棒を取り扱ったり、中には漏れた冷却水をふき取る作業をしている人もいるからです。「MOX燃料は安全」という東電や国の本当の姿が見えた一瞬だったでしょう。

 住民投票まであと4日です。終盤は刈羽の女性たちが前面に登場、街宣に立ちます。労働者被爆をテーマに東電関連社員と家族に大胆に切り込んでいきます。さらに、投票の瞬間はしがらみや圧力から完全に自由であることを訴えていきます。

−みどりと反プルサーマル新潟県連絡会−



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