死んだはずの事前了解を亡霊としてよみがえらせる
卑劣で、人々を愚弄する東電プルサーマル
MOX燃料を装荷した福島第一原発3号機の原子炉起動をやめよ

 
東京電力(株)社長 清水 正孝 様

 本日午後11時にMOX燃料を装荷した福島第一原発3号機を起動しようとしていることに強く抗議する。
 福島県庁前では、猛暑の夏から、県民説明会を開くようにと、「沈黙のアピール」が続けられている。全国からも、東電プルサーマル開始に反対する声が寄せられている。これらの声を踏みにじるものだ。

 2002年に前知事が白紙撤回したプルサーマル事前了解を、亡霊としてよみがえらせ、「事前了解は生きている」とする態度ほど、卑劣で、人々を愚弄するものはない。

 本来の燃料設計に反するプルサーマルは、ただでさえ危険な原発の安全余裕を切り縮める。
 使用済MOX燃料の行き場はなく、福島県を核のゴミ捨て場にするものだ。
 さらに、米国では老朽化に伴い、原発プールや地下埋設配管から放射能汚染水が漏えいし、地域の環境を汚染するという深刻な事態が生じている。使用済MOXは超長期に渡って福島第一原発のプールに居座るが、米国のように微量のプール水漏えいが気づかれることなく続く事態を多くの人々が強く危惧している。
 しかし東電のプール管理は、プール水が保持されていればよいというもので、「1日1回の巡視」以外は何の管理も行っていない。これでは、米国で起きているような環境汚染を防ぐことはできない。。

 子や孫達に豊かな自然環境を残したいという人々の思いを、プルサーマルの開始によって踏みつぶそうとしている。

 原子炉起動を断念し、プルサーマル発電を中止せよ。

   2010年9月17日

    美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会 代表:小山英之
      大阪市北区西天満4-3-3 星光ビル3階 TEL 06-6367-6580 FAX 06-6367-6581

(10/09/17UP)