玄海原発プルサーマル計画の安全審査に関する申し入れ書


2005年5月13日
佐賀県知事 古川 康 様

 私たちは、佐賀県知事が、原子力安全委員会に対して、「玄海3号機プルサーマルに関する安全審査について、専門部会を設けて慎重な審査をする」ように、要請していただきたく、ここに申し入れをいたします。

 私たちは、4月28日、国の原子力安全委員会(松浦祥次郎委員長)に対し、「玄海3号機のプルサーマルに関する原子力安全委員会への要請書」(別紙)を提出しました。これは、「玄海3号機のプルサーマルに関する安全審査に際し、専門部会を設けての審査を行い、一般からの意見募集を行なうよう」要請するもので、当日は、同委員会事務局の水間英城審査指針課長、中矢隆夫安全調査管理官らと交渉しました。その中で、次に記す3点の重要な問題点が明らかになりました。これらの問題点を事前了解を求められる立場の貴職にもお伝えし、私たちと同様に、原子力安全委員会に対し、専門部会を設けて慎重な審査をするよう要請していただきたく、ここに申し入れるものです。

1. 現在、行われている玄海3号機プルサーマルについて、二次審査には、専門部会を設けて審査する方式と、原子力安全委員が直接審査する直轄方式の2つがあるが、専門部会が、55名の専門家が会合を繰り返して審査するのに対し、直轄方式は、5名の原子力安全委員からさらに限られた委員(玄海の場合は3名)が、個人的に見て判断するのに過ぎず、極めて簡略化されている。

2. 専門部会を設けて審議しない理由を事務局は「コストがかかるから」と明言した。専門部会委員への交通費や会議費など、原子力予算全体からすれば、微々たる額でしかないその程度のコストのために、慎重な審議が行われず、安全が犠牲にされるのは、認められない。また、事務局は「どうせ(専門部会で)やっても結論は同じですから」とも答え、過去、そして現在の安全審査そのものを否定するような発言を繰り返しており、今回の玄海3号機に関する安全審査についても公正、適正に行われているとは判断しがたい。

3. 意見募集については、高浜の場合には、一次審査が終わった時点で安全審査書についての意見募集が行われ、97件の質問にはすべて回答がなされたが、今回は、この件についての意見募集など何もなく、ただホームページの質問箱で受け付けているだけであり、対応が全く違う。さらに、事務局は、玄海3号機の件について要望や質問を出しても、それに対する回答が、審査の結論が出た後になる可能性も否定しておらず、ホームページでの対応も含め、極めて不十分と言わざるを得ない。
 
 すでに二次審査は進んでおります。佐賀県知事には、ぜひとも早急な対応を頂きますよう要請いたします。 

以上



申し入れ団体・個人

からつ環境ネットワーク、グリーンコープ生協さが、脱原発ネットワーク・九州、玄海原発設置反対佐賀県民会議、佐賀県平和運動センター、原水爆禁止佐賀県協議会、原発はもういらない九州連絡会議、九電消費者株主の会、R-DANネットワークさがんもん、反原発・かごしまネット、川内原発3号機増設を止める会、川内原発建設反対連絡協議会、北九州から脱原発社会を考える会、たんぽぽとりで、ワールド・エコロジー・ネットワーク、伊方原発反対八西連絡協議会有志、原発さよなら四国ネットワーク、原発さよならえひめネットワーク、原発なしで暮らしたい松山の会、愛媛環境ネットワーク、放射能を憂慮する市民の会、愛媛の活断層と防災を学ぶ会、阿部悦子と市民の広場、八幡浜原発から子供を守る女の会、核燃料廃棄物搬入阻止実行委員会、核燃止めよう浪岡会、花とハーブの里、グリーンアクション・六ヶ所、牛小舎、核燃から海と大地を守る隣接農漁業者の会、PEACE LAND、核燃を考える住民の会、脱原発福島ネットワーク、柏崎刈羽原発反対地元三団体、プルサーマルを考える柏崎刈羽市民ネットワーク、みどりと反プルサーマル新潟県連絡会、柏崎市議会社会クラブ、社民党柏崎支部協議会、脱原発とうかい塾、浜岡原発を考える静岡ネットワーク、放射能のゴミはいらない!市民ネット・岐阜、岐阜・2001年の会、平和・人権・環境守る岐阜県市民の声、核のごみキャンペーン・中部、原発はごめんだヒロシマ市民の会、美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会、グリーン・アクション、原子力資料情報室、原水爆禁止日本国民会議、ふぇみん婦人民主クラブ、大地を守る会、ストップ・ザ・もんじゅ東京、核のゴミキャンペーン、東京電力と共に脱原発をめざす会、福島原発市民事故調査委員会、プルサーマル公開討論会を実現する会、福島老朽原発を考える会、脱原発・東電株主運動、柏崎巻原発に反対する在京者の会、たんぽぽ舎、ノーニュークス・アジアフォーラム・ジャパン、谷口恵、常冨泰弘、岩見知代子、吉本美貴、いのうえしんぢ、真野京子(大阪府)、和田悦子、寺尾光身(名古屋工業大学名誉教授) 、高橋新一(柏崎市議会議員)

(60団体、9個人)

事務局・連絡先
からつ環境ネットワーク (代表 三浦 正之)
唐津市弓鷹町1510−23 金田ビル3階